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敬語は上下でなく内外6

敬語は上下でなく内外、の続きを述べます。

第一回から、敬語の基礎基本にして最重要事項を必ず述べています。
敬語の基礎基本は内外。上下は二の次です。

今回は対象について。
具体的な人物を思い浮かべるよりも、記者会見で敬語のなっていない人物たちを思い浮かべながら考えていくほうが精神衛生上良さそうです。
※ついつい思い浮かんでしまう愚物がいるという方は、疲弊していない時に読んでください。

「部下が仰る」は何故無い?

発想を変える

愚かな理屈であるため私は受け入れておりませんが、敬語は上下である、という概念から抜け出せない愚物は一定程度います。
※敬語の基礎基本は内外です。

何がそうさせてしまうのか、と考えておりますと、愚物の愚かさにたどり着くだけでした。
ゆえに、発想を変えてみました。

愚物は誰に敬語を用い、誰に敬語を用いないか。
上には用い、下には用いない、ですね。

これには驚くほどの徹底が見られます。
「弊社の社長が仰る」のような単純ミスをするのにもかかわらず、「部下が仰る」というミスだと一切していないように見受けられます。
本当に徹底的なんです。

外側に向けて発するなら、社長であろうと部下であろうと、「申す」が正しい。
何故部下の時には「仰る」にする単純ミスが全く無いのでしょうか。

年功序列が染み付いているから?

「部下が仰る」という単純ミスが全く無いのは、何故なのか。
年功序列が染み付いているからだ、という仮説を立ててみます。

秒で仮説が崩れ去りました。
令和の現在、一定以上の大組織には、年功序列は成り立ちません。
看過できないほど非正規女性がいるからです。

昭和中期頃にはもうパートのおばさんはいます。
ゆえに昭和の中堅、令和の老害は、年上の部下がいたはずです。

令和の老害は、男尊女卑を兼ね備えているので、わかりにくいのですが、少なくとも、年功序列が染み付いているからだ、という仮説は、秒で崩れ去りました。

男尊女卑だから?

男尊女卑だから、という仮説を立ててみます。

女性管理職が増えた現在、成り立たないです。
令和でなく昭和でも、成り立たないです。

昭和は男性社長が多く、女性専務も多かったですからね。
社長の奥さんが専務、という小規模事業者の多い時代でも、仮説が成り立ちません。
「ウチの専務が仰る」という単純ミスは、専務の性別を問わず生じるものだと思います。
「ウチのパートのおばさんが仰る」というミスが全く思いつかないということからも、男尊女卑が原因では無いと推察されます。

雇用形態の違い?

雇用形態の違いでしょうか。

仮説が成り立たないですね。

最近、謝罪会見を行なった法人に、女性の理事がいましたから。
非常勤の理事も、パート女性も、どちらであれ、雇用形態としては非常勤です。
時給にするとかなり違いますが、同じです。

同じ非常勤で、理事とパートで違いが出てくる。
ここが要所のような気がしますね。

理事は部下でない。パートは部下である。
こう考える愚物では、敬語は上下である、という愚かな概念から抜け出せないと私は見ます。

そういう愚かな概念、愚かな底無し沼に沈むと、年齢を問わず老害でしかありませんね。
昭和の若手老害が、令和の老害になっただけ。
年老いただけと見做しますよね。

敬語の基礎基本は内外です。
最重要事項ですから、絶対に覚えてほしい。
私はそう思います。

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