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猫の日に思い出すのは福本漫画の『天』

本日、2月22日は猫の日です。
ニャンニャンニャンで猫の日。
(ニンニンニンで忍者の日でもあります。)

画像を猫にしてみました。
プロフィール画像と同一の猫。
行きつけの猫カフェの看板猫です。
最近行けていないなあ、と思います。

それはさて置き、本題です。
私が猫の日に思い出すのは『天』の最終話です。
最後の最後のシーンが猫なんです。

赤木しげるについて

赤木しげるさんをご存知でしょうか。
福本伸行さんの『アカギ』の主人公です。
元々は『天』の登場人物です。

立ち位置としては主人公の天貴史のライバルで、後半は味方です。
所謂、作中での最強人物です。
麻雀漫画で、何を以て最強とするか、と言い出すとキリがありませんが、まあ作中最強と言ってもいいだろう、というぐらいの人物です。

出版順としては『天』が先、『アカギ』が後。
時系列としては『アカギ』が先、『天』が後。
『天』で最強だった、あの赤木の若い頃の話、というのが『アカギ』です。

麻雀漫画なのに麻雀をしない

『天』は麻雀漫画です。
けれども、そのラスト数巻は、麻雀をしません。

では何をしているか。
赤木しげるの説得です。

『天』は、そのラストのラストが、赤木しげるの説得なのです。(麻雀漫画なのに。)
赤木しげるは、最大のライバルであり、さらに、最強の味方であり、最後はラスボスでもあり、というところなのです。

赤木しげるの凄さ

赤木しげるは、彼独特の価値観、先入観の無さ、観察力、洞察力を発揮して、かつての仲間や敵に一人ずつ語りかけます。

生きるとは。死ぬとは。自由とは。普通とは。
そんな哲学の極致のような問答です。

普通の人間である、井川ひろゆきや原田克美は、普通という言葉に縛りつけられているということに気づくわけです。
普通でない天貴史でさえどうにもならない。
それがラスボスの赤木しげるです。

ひろゆきと原田

私の印象に残ったのは、ひろゆきと原田。
靴下で庭に出たりなんて「普通は」しない。
けど、そんなもの、後からパッパッと土を払えばいいだけの話。
普通だとか常識だとかに縛られているだけ。

私は普通の人間なので、一番印象に残りました。

如何に普通や常識に縛り付けられてきたか。
普通や常識から、はみ出したとして、何か問題があったか。
靴下の土を払うように、問題のないようにできることが、いくらでもあったんじゃないのか。
最初から、縛り付けられてなんてなかったんじゃないのか。

踏み出せないと思い込んでいるだけ。
踏み出せないと思っているけど実は出来る。
そんなことがたくさんあるんじゃないのか。

私は普通の人間なので、人生観や死生観に大きな影響を受けました。

私は今でも『天』が福本伸行さんの最高傑作だと思っています。
福本伸行さんは『カイジ』で有名ですが、私は『天』こそが最高傑作だと思っています。

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