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(1分読み)ユニバーサルデザイン(UD)の教科書13 思い込みの排除4

エピソード4:視覚障がい者が健常者をサポートする

障がい者はいつもサポートされることがすべてではありません。できることもあれば、できないこともあります。得意なこと、不得意なこと、それは障がいのあるなしに関係なく、すべての人に当てはまります。

ある全盲の方のエピソード。パートナーが家で、どこに物を置いたのか、忘れることが時々あるそうです。そんなとき、その方はいつも、置き場所をズバリ言い当てて見つけるそうです。目が見えないのになぜ?その方は、パートナーの日常の行動パターンを覚えていて、「◯◯の棚の上に置いているんじゃない?」と、見事に言い当てます。

視覚障がいで物が見えないからといって、その物がどこにあるのかすべてわからない、なんてことはないのです。

そして、その方自身は、見えないからこそ、自分の物の置き場所をいつも決めている。だから、見えるパートナーよりも、家の中の物の置き場所を、よく覚えているそうです。

パートナーの物については、普段から行動パターンを観察(視覚以外の方法で)しているので、結果、パートナーよりも、より正確に家の中の物の置き場所を把握しているそうです。

いかがでしょうか。得意・不得意は、その人次第だということが理解できると思います。

できること、できないことは、人それぞれであり、気づいたらお互いにサポートすると、皆、より暮らしやすくなるでしょう。

私が障がいのある方から教えられた大事な気づきでした。自戒を込めて、人を理解することの大切さを痛感したお話でした。

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