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Macher Kalia (マチェル・カリヤ )| ベンガル風、宮廷由来のフィッシュカレー| #West Bengal 【インド100のレシピ集】

割引あり

マチェルカリヤは西ベンガルのフィッシュカレー。その歴史はムガール料理まで遡ります。アワド藩王国太守ワジド・アリー・シャー(Wajid Ali Shah)が1856年にコルカタに追放された際に大量の料理人を引き連れてきて、元々の料理がローカルに変形してできたと言われています。もともとのカリヤは、ターメリック、ショウガ、ホールスパイスで調理されたマトンカレーでした。しかし、ベンガルでは、魚、特にルイやカトラなどの川魚を用いたバージョンが一般的となりました。

この料理は、魚の甘さを引き立てるためにニンニクを使わず、玉ねぎ、ショウガ、クミン、ターメリックなどをベースに使用します。魚は煮込む前に軽く揚げてジューシーさを保ち、臭みを飛ばす狙いがあります。

魚は今回川魚ではなくアジで代用します。サバ等でもいいかもしれません。お好きな魚でどうぞ。

西ベンガル料理のレシピを連続でアップしているので、組み合わせて作ることでベンガルターラが完成します。ぜひトライしてみてください。

西ベンガル料理とは

そもそも西ベンガル料理とはなんぞやという話は、後日更新されるまとめnoteをご参考ください。

ベンガル料理は少しずつ日本でも知名度が上がってきていますが、食べられるお店はまだまだ少ないですね。バングラデシュ料理のお店は増えていますが、バングラデシュは「東ベンガル」です。もともと同じインドだったのですが、西と東でちょっと違います。

「ベンガル料理」といったときには基本的には今でいう西ベンガル州周辺とバングラデシュを含むベンガル文化圏一帯で食べられている郷土料理を指すのですが、歴史的な分断もあり西ベンガル州と現在のバングラデシュでは調理法や料理が結構違います。

西ベンガル州の調理法はバリエーション豊かで、食材を焼く、バナナの葉っぱで包んで蒸す、揚げる、焦がす等様々な方法で調理します。また、マスタードオイルやマスタードペースト、砂糖、ポピーシードを多用し、ノンベジ食の比率も高く、米と魚をよく食べる文化です。対してバングラデシュ側はストレートな調理法が多く、ニハリやビリヤニなどムスリム文化圏でよく食べられる料理も多いです。
コルカタのヒンドゥー家庭にホームステイしてきたときの記録はこちら。

西ベンガル州の首都コルカタでは色々な料理が食べられていました。現在では東インド最大の都市ですが、元々は小さな漁村がいくつかあっただけの地域です。1690年にイギリスの東インド会社が拠点を置いてから発展を遂げ、1911年に首都がデリーになるまでは植民地時代のインドの首都として栄えてきた歴史がある古都です。"City of Joy"とも呼ばれ、独特の空気感が流れています。


マスタードオイルについて

マスタードオイルは日本で買えるものは加熱して処理されているため、独特の刺激臭が生まれ、苦手だという話もたまに聞きます。
日本では川越にあるカラシ屋さん【筋野商店】様が販売しているマスタードオイルはコールドプレスのため刺激臭が少なくまろやかで、とてもオススメです。(回し者ではありませんが、現地で出会ったマスタードオイルに近いと感じました)

今後、各地域別の料理をnoteで発信していき、夏頃にはインド料理のレシピをまとめたものを作ります。


Macher kalia(ベンガル風、宮廷由来のフィッシュカレー)

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