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書評

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正木が書く書評です。
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#思想

欲望や刺激の虜にされ、虚しさの落とし穴に堕ちないための道標|トリスタン・ガルシア…

人間の欲望を喚起し、無限なる快の追求に熱をあげさせることが資本主義的な正義だとされている…

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正木伸城
1年前
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[書評]いま・ここを丁寧に生きる時に支えになるのは動物性を含み込んだ人間

作家ボーヴォワールは「ひとは女に生まれない、女になる」(『第二の性』新潮社、1997)という…

正木伸城
4年前
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[書評]荒木優太編著『在野研究ビギナーズ』(雑誌掲載文・転載)

 本書は、大学に所属を持たない在野研究者15人が研究生活について綴った文をまとめた書である…

正木伸城
4年前
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[書評]天災・人災の濁流から紡がれる言葉が「力」をまとうとしたら。

9年前の2011年3月11日、東日本大震災が起きた。夕方、僕は帰宅困難な状況の中、都内の職場から…

正木伸城
4年前
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[書評]一番幸せだった日は明日かも。そう思って今もこれからも生きて。

優しい言葉にあふれていた。痛みから発する語が、僕の胸をうずかせた。詩人・岩崎航さんの詩を…

正木伸城
4年前
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[書評]『シン・ニホン』の視点。例えばテレワーク急進現象をどう見るか

先般、宇野常寛さんの『遅いインターネット』について感想を書いたら、安宅和人さんの『シン・…

正木伸城
4年前
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[書評]倫理やリテラシーが宙に浮かない仕組みは〈遅い〉インターネットで。

インターネットにはかつて「大きな理想」が抱かれていた。キーワードは「公共圏」。社会的な立場や学歴・年齢等に関係なく、皆がフラットかつ自由に議論できる「公共の場」としてネットが機能し、草の根的なコミュニケーションが広がるのではないか。それが熟議を生み、民主主義をより健全化するのではないか。そう期待する人たちがいた。しかし、今これを口にすれば、夢想家と断じられるかもしれない。 1995年、Windows 95が拡販され、ウェブは生活の場へ一気に浸透した。あれから25年。果たして

山里亮太さん『天才はあきらめた』の題名に込められた二重の意味

山里亮太さんと蒼井優さんの直近のエピソード(以下のニュース)に触れ、以前書いた記事を思い…

正木伸城
4年前
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