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なぜアフリカ発の新しいウイルスが多いのか【ブッシュミート】とは!?

こんにちは。

今回は、「なぜ新しいウイルスがアフリカで流行するのか」を
読み解いていきたいと思います。

人間と動物そしてウイルスの関係

多くのウイルスの感染媒体となっている「コウモリ」、
新型コロナウイルスの媒体動物ではないかと言われています。
実際に、エボラウイルスもコウモリが関係していると言われています。

こういったヒトとヒト以外の脊椎動物の双方が罹患する
ウイルスを「人獣共通感染症」と言います。

従来、野生動物とヒトが生活している場所が離れていました。
しかし、人間が社会活動を通して、自然に近づいっていったので、
ヒトを通して、ウイルスが変異していき、
新しいウイルスが流行していくのです。

人獣共通感染症・・・ヒトとヒト以外の脊椎動物の双方が罹患する
ウイルス。今話題の新型コロナウイルスやサル痘など様々あります。日本の法律で、死亡率や感染率によって一類感染症から四類感染症まで分けられています。

ブッシュミートと感染症

アフリカ各地では、「ブッシュミート」という
野生の動物を捕獲して、食べるという文化
があります。

その中には、シカに似た動物やネコの近縁種、コウモリも含まれます。
日本円にして大きい動物は1万円前後、コウモリなどは140円前後で街中で
ごく普通に売られています。

ブッシュミートは、家畜(牛、豚、鶏)に比べ、脂肪分が少なく、
健康に良いものとして、地元に信じられています

しかし、ブッシュミートは人獣共通感染症のリスクを高めているのです。

素手で食肉用処理されたり、机の上にそのまま置いて放置されているのです。

基本的には、適切な処理をして食べる分には、人獣共通感染症のリスクはありません。
しかし、多くの人が素手処理をしているため、動物の血が掛かったり衛生面で
感染症の対策がとられていません。

ブッシュミートは、アフリカの人たちの重要なタンパク源なだけではありません。
狩猟者にとっては重要な稼ぎになり、調理や処理をした肉を売る人も簡単にお金を稼ぐことができます。

もちろん、ブッシュミートの文化は、アフリカだけではありません。
中国やアマゾンの国々などにも野生動物等を食べる似たような文化があります。

また、ブッシュミートに必要な木炭生成にも感染症のリスクがあります。
森林を伐採していくため、野生動物の住処を奪っていきます。
その野生動物は、餌を求め人の住む街へと近づいてくるのです。

実際にガーナの首都の木々には数千〜数万匹のコウモリが住んでいます。
このコウモリたちは、首都に糞尿を撒き散らしています。
この大量の糞尿は、感染症を発症するウイルスを有している場合もあります。

ブッシュミートは、無くなることのない文化です。
我々が魚をとって食べるといった文化が
たまたま、野生動物にとって代わった文化です。

経済的に困窮している人が多いアフリカでは、
狩猟やブッシュミートを売る人にとって
大きな稼ぎになっているのです。

実際に、10人を養っている人や家族だけでなく親戚までも
養っている人もいます。

こういった文化は、アフリカに根強く残り続けています。
ブッシュミートを批判するのではなく、
感染症リスクを下げるために何をするべきかを議論・行動することが
今一番重要なのです。

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