羊と雲の丘眺望羊群れ2

確かなこと

お金のはなしはまだまだ続く。

お金がいっぱいあればとにかくなんとかなる。
食いっぱぐれることはない。

つまり、いちばん「確か」なものはお金だ。

食べるということはとにかく大変なことで、
お金がないということはとても怖いことだ。

ある日突然、
いろんなものを取り上げられて、
食べられなくなったり
家がなくなったりしかねないという恐怖が
常にくっついている感じ。

士別に来るまでの私のお金に対するイメージは
極端に言うとそんな感じで、
とても味方してくれる存在には思えなかった。

農業が基幹産業の士別での暮らしは、
私の中にあった「確か」なことを
結構ラディカルにひっくり返した。

あくまで仮の話ではあるけれど、
農家さんが作物を売ってくれなくなったり
(不作の年を含む)
そもそも農家さんがいなくなったりしたら、
お金ってただの紙なんじゃないかな?

そうなったらお金って
いちばん確かなものじゃないな。

基本的な生き死にの話でいえば、
自分がジャガイモやカボチャを育てられたら
その方がよっぽど確かだな。

あるいは
困った時に助け合える
ほんとうの仲間がいることのほうが。

そこを基準に考えると
「確か」なことについて
必要以上に怖いと感じないで
いいように思えてきた。

大地と、人としっかりつながること。
それはとても「確か」だとカラダでわかると思った。

過剰に怖くなったら、立ち返ろう
シンプルなところに。

自分のカラダが信じる「確か」なところに。

◎鯨井啓子 info

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