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はきだこ 第十一回


恋愛は宗教ではないだろうが、そういった風潮がある中、僕は他人の信仰に一切関心がない。

自分の中でも殆どそれは生かしても殺しても構わないものだ。

大切な人を大切に思う心は素晴らしい。
だがそれを恋愛と結び付ける理由も必要性も感じない。

礼拝のように「おはよう」と「おやすみ」を繰り返し、他の言葉や心を無下にし、盲目という言葉で自身を庇護するのは滑稽ではないか。

たかだか100年弱前から主流となった恋愛結婚の歴史の上に成り立つ現代。

どうしてそれほどまでに人生においての優先順位が高く、権力を持つものとなったのか。

そもそも「戀」というものは互いを尊重し合うための言葉ではないのだろうか。


ただ、僕が馬鹿だからわからない問題なのかもしれない。


「はきだこ」は作詞した楽曲にまつわるあれやこれやを綴ったショートショートです。

以降は有料記事になっていて、歌詞とラジオのような気の抜けた手記が読めます。
100円ポッキリに設定しているので購入していただけると、明日の僕がちょっと良いコンビニのおにぎりを食べることができます。

今時ガチャガチャですら100円は珍しいと思うので、たまには四角い袋に入ったおにぎりの封を切らせていただけると幸いです。


12月 by dat kids

12月を凍えないまま
嘘の天使が頭を飛んだ
話したいのに声が聞こえない
満足なんてできてないのに

光の甘い飴玉を一つ 口で遊んで会いに行こうかな
蜃気楼 奥に公団が揺れる 別れも知らぬ子供の唄

12月の紫外線でさ
渇く脳には彼の娘の天使
忘れたいのにただ鳴り止まない
満足なんてできてないのに

恋の唄に抜かす現を出汁にしては落ちてく
変わりはないさ 骨まで馬鹿になろう

寒空に黄色い太陽が昇り肌を焼いてくれて、一緒に混ぜたら甘そうな雲が被さると、みなはより一層きつく衣服を抱き寄せた。
色恋沙汰に口を挟むのは野暮だと思い目を逸らしたら、なんだか自分に隠し事があるように思えて気恥ずかしくなってしまった。
それは枯れゆく感情で、それは半端な後ろめたさで、それは太った優しさで、それは異常な恋の甘みで、それは失った愛の色で、それは死の匂いだった。


はきだこ 第十一回

じゅういちって。
三日坊主で終わるかと思いきや反響もあり、フサフサになった。
そういえばジーノも坊主頭がフサフサになってたな。

リリ・シャロンについて書くと言っておきながら、気まぐれなもんでkidsの曲について書いてしまった。
失敬。


僕はラブソングを書かない。

ただ、今回は恋愛というものにフォーカスして曲を書いてみた。

「恋は盲目」というので、セカンドアルバム"Lost my eyesight"に収録した。


勘違いして欲しくないのは、僕は他人の恋愛を扱き下ろしたいわけではない。

ましてや他人を慕うことのできない冷血漢というわけでもない。

ただ、「ごとき」とまでは言わないが、そこまで血相を変えて騒ぐことなのかと疑問視はしている。

他人は他人で個の理解が必要という当たり前のことを捻じ曲げた結果、ポリコレやフェミニズムだの話をややこしくしているんじゃないのかな。

やけに今回は鋭くメスを入れてしまったが、この曲はそんなややこしさをジャイロボールのようにぶつけた詩になっている。


12月と聞いて思い浮かぶのはSIONであり、ジョン・レノンに触れるサビが個を理解する上での共通項だった。

忙しない師走の表現にレゲエやカントリーや歌謡曲を織り交ぜたロックンロールナンバー。
セカンドアルバムの発売を楽しみにしていて欲しい。


どこにも公表するつもりのなかった、ソロのバックで呟いている裏歌詞も記載した。

炎上しそうなトピックなだけあって有料化は正解だったかもしれない。
また次回。

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