既視感のない作品を作ること
こんばんはMasaki(@masakihaginoart)です!
コンテンポラリーアート(≒現代美術)を制作するときに、一番と言っていい重要な要素は、「新規性」だと思っています。これは過去の記事にもたくさん書いてきているのですが、新しいものを作るときに、何が新しいのか?と言われれば、シンプルな話「今までに(過去に)なかったもの」ということが言えて、つまり過去はどこになるのかというと長い歴史を持つ「美術史」の中にあるわけなので、新規性の正体は「史学(美術史)的価値」を多く含んでいることが重要だよね、ということ。
☝これはちょっと大きい話の仕方なのかなと思っていて、もっと直球な言い方をすると「既視感のない作品」ということになるのかなと思います。
当然井の中の蛙的な状態、つまり過去現在関係なく美術作品を見てきた数が少ないと、この既視感を感じるフィルターが荒くなるわけなので、既視感をちゃんと感じられるだけの情報の貯蔵が必要なのかなと思います。
既視感はどこから
結局のところ、美術作品にはほとんどルールがないとは言えど、「パクりはダメ」というのは共通認識としてあるのかなと思います。やっちゃダメという倫理的なルールもあるだろうけれど、そんなことの前に評価を受けにくいというのはあるだろうなと思います。「見たことある」「これ、誰々のパクリだよね」となくとやっぱり作品としての評価は下がる気がしますね。
例えばこれが時代によっては外見は似ていたとしても、コンセプトに新規性があるからOKとなることもあるし、新しいテクノロジーを使って過去と全く違うことをする(オマージュ的な)ことはOKとなることもあると思います。特にオマージュというのは、もうこれははっきりと「過去のこの作品を使っている」(似せている、引用している) というのが分かるように作るのがルールみたいなことで、あくまで引用であるということを明示することが必要なのかなと思います。
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