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真己の小説集

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私が書いた小説の集積所 ドロッとしたものが多いかもしれません サクッと読みやすいのもあったりします
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#短編小説

お題で短編「楽しそうに笑うあの人」

お題で短編「楽しそうに笑うあの人」

 高校二年の夏休みの前日、僕は東さんに告白をした
 終業式の後に呼び出して、蒸し暑さと緊張で汗だくになりながら、体育館の脇の渡り廊下で思いを告げた
 「じ、実は、一年の頃から君が好きで、えっと、ずっと見てました!いきなり、こんなことを言われてもって思おうかもしれないけど、あの、えっと、ぼ、僕と付き合ってもらえませんか?」
 全然、スムーズに言えなかったと思う
 つっかえたり、上ずったり、それはもう

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カフェオレと愚痴

カフェオレと愚痴

 君が元カノに対してどうアプローチするかなんて僕にはどうでも良いことなんだ。
 それをどうこう語られたって困るんだ。
 相談とは言いつつ、自分の中で答えなんか決まっているのだろうし、僕はすぐにでもこの話を切り上げて、キッチンにあるスープの残りを温めてゲームを起動したい気分なんだ。
 なんてことを素直に言えるわけもなく、ずっとこの男の話を聞いている。
「ちょっと辛いことあってさ。自分でもどうして良い

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夕焼けと黒髪

夕焼けと黒髪

教室の窓辺で、ボーッと夕日を眺めていた
真っ赤な夕日とオレンジ色に燃える雲、空色が少しずつ濃紺に移ろう
僕が大好きな時間の大好きな空模様を眺めて、君の話を聞き流していた

チラッと君の方に目をやると、風に靡いた黒髪が夕日に照らされて赤く光る
真っ黒で、繊細で、艶のある黒髪に夕陽がよく映えていた
「聞いてるの?」
君はそう言って僕を睨んだけれど、ぼんやりとしか聞いていなかった僕は、
「あぁ、聞いてる

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