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空気を読む日本人は合意に時間がかかる。独創性のある変人の出番か。

日本は2千年以上前から、村落共同体を作って稲作を続けてきましたが、村の人々は周囲と歩調を合わせながら生活してきましたので、自分勝手な単独行動をやると、村八分という制裁を受けました。

ですから自分の頭であれこれ考えたりしないで、横目で周囲を見ながらその真似をしていれば無難…という考え方が一般的です。

兵隊が個人的な行動をとると、その部隊が危険に陥ることがありますから、兵隊個人の判断で行動してはいけないのと同じですし、コロナはもう大丈夫と思っていながら、なかなかマスクを外せないのも同じといえましょう。

しかし狩猟民や、牧畜民は、その時その時の獲物の動きに合わせながら各人が考えて行動しなければならないので、子供の時から独自の判断を瞬時にしなければ生き残れません。

コンピューターが出現する前の産業は、規格の揃った均質で高品質の大量生産方式でしたので、日本人の生産する均質な製品は、欠陥が少ないため世界的に人気がありました。

しかし、少量で多種類の商品や、安価で頑丈な商品製造には対応できず、表舞台から消えていきました。

技術の進化のスピードも速くなり、機能の多様化や消費者ニーズの多様化で、複雑化が進むと、合意に時間がかかる日本人には適応しきれなくなってしまいました。

日本人は……いつもその場の空気を読み取って、自分もその空気に合わせて行かなければ、「空気の読めない人」として変人扱いされてしまい、しだいに集団から排除されてしまいます。 

また、産業の先端がソフト開発に移っていくと、今までの模範解答の丸暗記では通用せず、独創性のある変人の出番が到来したのですが、なぜか今でも排除され続けているようです。

今回の「コロナ恐い」や「ワクチン急げ」や「炭素ゼロ」や「ウクライナ可哀そう」でも、日本の国論は常に一本のモノレール。

アメリカのように国論が二分したり、ブラジルのようなバラバラな共同体の方が、人として正常だとも思うのですが。あくまで人として、ですが。


【今日の名言】
「かくすれば かくなるものと知りながら やむにやまれぬ大和魂」
 吉田松陰

【今日の名言 もうひとつ】
「くだらない遊びこそ心を休めるのよ」
上方漫才や落語が好まれる理由として。

お読みになって頂きありがとうございます。宜しくお願い申し上げます。