早野真先

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  • そこの十字路で待ってろ

    人生が100年とは…。 こりゃ大変だ。

最近の記事

うちに猫がいる

うちには猫がいる。 数年前、バイト先の軒下で具合が悪そうにしていたので連れて帰った。 お礼に竜宮城に案内されたり、反物織ってくれたりはしないが、おかげで毎日が確実に楽しくなった。きっと私のQOLは上昇しているに違いない。 出会った時、猫は猫のくせに圧倒的に手触りが悪かった。 おい、大丈夫か?肉球もカッチカチやぞ? どこかおかしいのは間違いなかった。 まず、病院に行った。 検査の結果、お腹の中にマンソンなんたら条虫という変な虫がいた。 どうやらカエルを食されていたようである。

    • 鮭と泪と男と女

      「40代おひとりさま」のブログを読むのが日課であり、ちょっとした楽しみの1つだ。 同世代ならではの悲喜交々なあるあるに、そうよね〜そうよね〜と感度高めに同意したい。 夢みる少女じゃいられな〜い、フゥ!な腹黒い呟きに、よかった…そう思ってるの私だけじゃなかったと改めて安堵したい。 人生攻めてる同輩の強者どもに、「どんだけ〜!」と驚きと尊敬を込めてツッコミたい。 いわゆる心のみをつくし。 ちょくちょく覗きに行くのが、ナンパが生ける証のようなアラフォー男のブログだ。これはこれで、楽

      • スーパーの女

        スーパーで働いている。 私は今、なにかと熱いスーパーで働く、スーパーの女だ。 本業で全く稼げていない、というすげない有り様なので、近所のスーパーでバイトを始めたのが去年の10月。 世の中は、まだこんなにも騒がしくなかった。 小銭を稼ぎたい…という欲望と、スーパーの裏側を覗き見たい…というゲスな心模様。 そんな思惑が重なり合い、私を突き動かした。 スーパーの裏舞台は、よくある再現ドラマやレディコミのように、本当にドロドロしているのだろうか。派閥、不倫、女のいさかい…。 期待で胸

        • つまりは女って、だんだん生きやすくなるよねって話。

          恥ずかしながら言おう。いや、たいして恥じてはいないが、あえて言おう。 私はワキ毛がない。 生まれてこのかた、ワキ毛が生えたことがない。 したがって当然剃ったこともない。 世の女たちが寄り目になりつつ日々ワキ毛と格闘していることすら知らなかった、あれはそう、学生時代の夏の日。 待ち合わせた女友達に、白いノースリーブで手を振る笑顔の私。制汗スプレーのCMのような颯爽たるワンシーン。しかし女友達はいきなり、 「ねぇッ!ワキの処理何やってんの?!」 とすごい形相で詰め寄って来た。 「

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        • そこの十字路で待ってろ
          6本

        記事

          永遠に美しく…という病

          恋がしたい…という病はどうやら一過性のもので収束を迎えそうだ。しかし、こちらの病は一向に収まりそうにない。ずいぶん長患いなうえ、最近ますます熱を帯びている。 数年前のとある夜。 風呂上がりすっぴんでふと覗いた鏡に、知らないおじさんがいた。いや、正しくは知っているおじさんがいた。 「…ぅお、お父さん?お久しぶりですっ!」 って違うやろ! そこには父親そっくりの自分の姿が。 ヒイッ…。 膝から崩れ落ちるよね〜。 あ〜あ、私はおばさんじゃなくておじさんになってしまうのか?ジェンダー

          永遠に美しく…という病

          恋がしたいという病

          恋がしたい。 …たぶん暇なのだろう。 いや、あれだ、あれのせいだ。 スマホの広告に釣られ、某コミックサイトでイッキ読みしたあのマンガのせいだ。しかも登録、課金までしてしまう見事な釣られっぷり。 やはり暇なのである。 そのマンガだが。 35歳独身、干物化が進むバリキャリOLがひょんな事から9歳年下イケメン王子と付き合う事に。 そして、さらには溺愛されるというなんとも垂涎、裏山な設定。 裏山、裏山〜。こちら裏山登頂隊。 だがな、断言しよう。 35歳なぞ、まだ全然イケる。いや、むし

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