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びっくりするほどなかみがない

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意味がないことを書いていきたい。意味を読み取るのは読者の自由。
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#思い出

馬に乗った赤ちゃん

馬に乗った赤ちゃん

当時のハロウィンは今のような盛り上がりはなく「アメリカの方でそういうものがあるらしい」くらいの認知度だったと思う。1997年に東京ディズニーランドで、2002年にユニバーサル・スタジオ・ジャパンで、ハロウィンイベントが開催されてから知られるようになり日本で浸透したという説がある。それ以前には1982年12月に公開された大ヒットした映画「E.T.」で子どもたちが宇宙人をお化けに仮装させて家から連れ出

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中島らもさんが好きだった

中島らもさんが好きだった

2005年4月に出版されていた中島らもさんの小説「ロカ」を読んだ。出版されてから14年近く経ってからだ。その小説はクライマックスを匂わしたところで突然終わる。

中学生の頃に観た映画「ぼくらの七日間戦争」の原作小説を読んでからというもの、宗田理さんの「ぼくらのシリーズ」を中心に小説を毎晩たくさん読むようになった。
そんな本の虫になった僕が初めて出会った中島らもさんの作品が小説「頭の中がカユいんだ」

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明かりをみつめてときを待つ

明かりをみつめてときを待つ

「まさのり、くしゃみが出そうで出ないときは明るいところを見るといいとよ」

石油タンカーで働いていた父は、1年のほとんどを中東のペルシャ湾と日本を往復する船の上にいた。家族と過ごす時間は年に数日くらいで、ほとんどの時間を水平線以外なにもない景色の中で働いていた。だから、僕の幼少期は母と2人の妹の住む父のいない家でただ1人の男として過ごしていた。
たまに母は普通の夫婦であれば夫に相談するようなこと

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