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  • びっくりするほどなかみがない

    意味がないことを書いていきたい。意味を読み取るのは読者の自由。

最近の記事

吉野家が好きだから

福岡市内の街をMazdaのCX-8に乗って移動する。2022年くらいに購入したお気に入りの車だ。色はポリメタルグレーメタリック。 聞き慣れない色の名前だ。この色はとても不思議な色で、晴天時はグレーに見えて、曇天時には限りなく黒に近い色に見える。明かりの当たり方によってその表情を変える点が、僕がこの色を気に入っている理由だ。特にMazda車の艶かしいボディラインにとても映える。周りの景色がボディに映り込み、とても美しい。 今日は、少し前の昔の話を書こうと思う。とはいえ、なん

    • 飛ぶようにすぎていく時間の中で 2022年を振り返る

      ここは、福岡県福岡市の西にある長垂海岸と二つの山に囲まれた今宿と呼ばれるエリア。現在の気温は13度。くたくたのネルシャツに娘が選んだ緑のカーディガンを重ね着した猫背の僕。昼食のために「牧のうどん」に向かってぼちぼちと歩く。 店に入ると、カウンターの向こうの調理場で、真っ白で少し太い麺がベルトコンベアに乗って、麺切り機と茹で窯の間を移動している。茹で窯からは加湿器のように湯気がでており、店内の湿度向上に貢献している。店員の皆さんの肌も潤っているように見える。 「牧のうどん」

      • まだまだ道半ばの僕がなんとも偉そうな

        G's ACADEMY という起業家・エンジニアの養成学校というものがある。IT関連及びデジタルコンテンツの人材養成スクール・大学・大学院を運営する教育機関のデジタルハリウッドが2015年4月に設立し運営している。プログラミング学習を通じて『テクノロジーを武器に、自らのチカラで変化の時代を切り拓くリーダーの育成』を事業としており、現在(2020年12月)は東京と札幌、そして福岡にその校舎を構えている。 僕はそのような学校に生徒たちに指導や助言をする「メンター」と呼ばれる立場

        • 馬に乗った赤ちゃん

          当時のハロウィンは今のような盛り上がりはなく「アメリカの方でそういうものがあるらしい」くらいの認知度だったと思う。1997年に東京ディズニーランドで、2002年にユニバーサル・スタジオ・ジャパンで、ハロウィンイベントが開催されてから知られるようになり日本で浸透したという説がある。それ以前には1982年12月に公開された大ヒットした映画「E.T.」で子どもたちが宇宙人をお化けに仮装させて家から連れ出すのがハロウィンの日という設定だったので「ハロウィンは子どもたちが仮装して街に出

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        • びっくりするほどなかみがない
          8本

        記事

          iPhoneに向かってひとり語りをしてみる

          リビングで横になってテレビでYouTubeを観ることが多くなってきた。今までYouTubeには個人のスマートフォンで観るようなコンテンツばかりだったが、家族でも観ることができるコンテンツが増えてきたことが要因だと思う。お笑いタレントが公開しているキャンプの動画などを妻と観ながら、お肉を焼いているシーンで「美味しそう」だの「この鉄板ほしいね」だのと言いあうのだ。観た後は妻と共同で使っているアマゾンの欲しい物リストにキャンプ道具がそっと追加されている。 Netflixで公開され

          iPhoneに向かってひとり語りをしてみる

          くるみ割り症候群とお湯のおでん

          僕は身体が弱いタイプではない。少し肥満気味で猫背だけど180センチを超える大きな身体を持っていて、あまり風邪もひかない。 でも、小学5年生の頃は殆ど学校に行っておらず自宅学習をしていた。その後、小学6年生くらいから学校に復帰したが、高校生になるまで体育の時間は教室から授業を受けている皆んなを見学していた。 小学生の頃、僕は学校の窓ガラスをよく割ってしまっていた。わざとではないけど、年に1回以上は割っていたと思う。落ち着きがなかったのだろう。小学5年生の学校に行かなくなる日の

          くるみ割り症候群とお湯のおでん

          中島らもさんが好きだった

          2005年4月に出版されていた中島らもさんの小説「ロカ」を読んだ。出版されてから14年近く経ってからだ。その小説はクライマックスを匂わしたところで突然終わる。 中学生の頃に観た映画「ぼくらの七日間戦争」の原作小説を読んでからというもの、宗田理さんの「ぼくらのシリーズ」を中心に小説を毎晩たくさん読むようになった。 そんな本の虫になった僕が初めて出会った中島らもさんの作品が小説「頭の中がカユいんだ」だった。彼の作品はフィクションとノンフィクションの境目にあるような作品が多く、自

          中島らもさんが好きだった

          明かりをみつめてときを待つ

          「まさのり、くしゃみが出そうで出ないときは明るいところを見るといいとよ」 石油タンカーで働いていた父は、1年のほとんどを中東のペルシャ湾と日本を往復する船の上にいた。家族と過ごす時間は年に数日くらいで、ほとんどの時間を水平線以外なにもない景色の中で働いていた。だから、僕の幼少期は母と2人の妹の住む父のいない家でただ1人の男として過ごしていた。 たまに母は普通の夫婦であれば夫に相談するようなことを僕に相談をしてくれていた。僕は世間も知らないくせに一丁前にその相談にのっていた

          明かりをみつめてときを待つ