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【訪問看護の採用戦略】そもそもホームページってあった方が良い?【採用応募数公開】


訪問看護ステーションにおける採用手法は多岐に渡ります。

  • 人材紹介会社

  • スカウト型求人

  • SNS関連

  • ホームページ経由

  • LP関連

  • リファラル採用


今まで、人材紹介会社を利用するメリットやデメリット、リファラル採用を成功させるコツなどを紹介してきましたが、今回は「ホームページの運用」についてお伝えしてまいります。

私が経営している「えん訪問看護ステーショングループ」の採用状況など、実際の数値も公開しているので、ぜひ参考にしてみてください。


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訪問看護ステーションがホームページを作るのは当たり前?

近年、インターネット社会において企業がホームページを持つことは当たり前のようになってきています。

転職をする際にも、まずはホームページを見て雰囲気や理念などを確認する人も多いことでしょう。

実際、「令和2年 通信利用動向調査報告書:総務省」によると、企業のホームページ開設率は90.1%を示しており、かなり高い水準であることがわかります。

しかし、こちらの調査は常用雇用者が100人以上の企業を対象としており、1事業所あたりの従業員数が平均8.0人と言われている訪問看護業界においては、当てはまらない部分も多いでしょう。

実際、従業員20人以下の小規模企業では、ホームページの開設率は5割に留まるという結果が得られています。

令和3年版 情報通信白書

この結果を受けると、訪問看護ステーションがホームページを持つことを「当たり前」と呼ぶのは言い過ぎかもしれません。

確かに、私が本拠地を置く高知県では、訪問看護ステーション数がトータル100事業所くらいあるのですが、HPやSNSをまともに運用している事業所は少ない印象です。

スタッフ数が20-30名いる事業所でもホームページがなかったり、あったとしても無料サイトを使っていたりと、お世辞にも質が高いとはいえないステーションは散見されます。


訪問看護ステーションはホームページを持たなくても良い?

このような数値を見てしまうと、訪問看護ステーションではホームページを持たなくてもいいのでは…と思う方もいるかもしれませんが、結論としては「絶対に持っておいた方が良い」です。

一般的に、ホームページを開設するメリットは以下のようなことが言われています。

  1. 認知度が拡大できる

  2. 自社をブランディングしやすい

  3. 信頼性が高まる

  4. 営業に有利になる

  5. 集客に有利になる

近年、インターネットの利用者は増え続けており、何かあったらインターネットで調べる時代です。

そこで、ホームページが開設されていないだけで、「本当に運営しているのだろうか?」「なんだか正体が見えなくて怪しい…」という印象を植え付けてしまうこともあるのです。

今回は採用戦略がテーマなのでそこに紐付けると、やはりネガティブな印象を与えてしまう訪問看護ステーションには転職・入職したいと思いません。

現代においてホームページは企業の顔とも言える存在です。

ホームページを見て企業の特色を判断するという導線が確立している現状、訪問看護ステーションにおいてもホームページの開設は必須と言えるでしょう。


ホームページ作成の費用とオススメの依頼方法

では次に、ホームページ作成における費用を見てみましょう。

ホームページは誰が作るか、どこに依頼するかなどによって費用が異なってきます。

  1. 業者に依頼する:初期費用20万円〜、月額1万円〜

  2. 知人に依頼する:相談次第

  3. 自分で作る:0円〜

確かに業者に依頼をすれば、見栄えも良く納得感の高いホームページが作成できるでしょう。
しかし、費用は決して安いものではなく、特に創業時は手を出せない企業も多いことかと思います。

一方、最近は無料で作成できるサイトも増えており、自分で作成することもできます。
この選択も悪くはありませんが、知識に乏しい人が作成すると見栄えに劣ります。
「ないより良い」と考える人もいるかもしれませんが、質の悪いホームページはかえって信頼性を低下させることもあるので、慎重に判断するべきです。

その点、もし知人にホームページを作成できる人がいれば、頼ってしまうことをオススメします。

その知人の知識や関係性にもよりますが、安価で比較的質の高いホームページを作成することができます。

実際、弊社も本業が病院PTの友人でHPなどの作成経験(副業)のある方に、初期費用0でHP作成、保守と追加項目合わせて月額2万円で約1年半(総額36万円程度の支払い)で依頼をして運用を開始しました。

そのような知人がいないという人は、最近でしたら「ココナラ」や「ランサーズ」といったクラウドソーシングで検索してみるのも良いかもしれません。

まずはできるだけ安価かつ高品質に作成できる手法を探り、事業所が安定してきたタイミングで業者依頼をしてバージョンアップさせる、このような流れもオススメです。

実際、弊社もある程度の規模が大きくなった段階でホームページを大幅リニューアルしています。
初期費用は2年の分割で追加保守合わせて月額3.5〜4万円くらいになりました。


実際、どのくらいの人がホームページから応募してくれる?

みなさん気になるのが、ホームページを作成したところでどのくらいの人が応募してくれるの?というところだと思います。

弊社における1ヶ月の応募数は25〜30人前後で、ホームページが約半数(15人弱)、残りがインディード、ジョブメドレー、人材紹介会社、リファラル紹介となっております。
(ちなみに、SNS(Instagram)のDMからの採用応募数は月2件くらいです。Instagramで雰囲気を感じ取ってもらってHPの問い合わせにつながるというケースも目立ちます。)

この点をどう捉えるかによりますが、月に3〜5人程度を採用していますので、すべて人材紹介会社に頼っていたら「300万円〜500万円」という費用です。

ちなみに、直近半年間(2023年12月〜)の入社確定情報は以下の通りです。

画面に数名写ってない部分があるのですが、半年で30名弱採用しており、 ホームページからの採用率はかなり高いことが分かるかと思います。

正直、弊社のコスト感でこの採用応募の割合(費用がかからない応募の割合)は高すぎると分析しています。要は出来過ぎという結論です。


なぜ、「出来過ぎ」とも言える応募数を得ることができたのか?

ではなぜ、ホームページから「出来過ぎ」とも言える応募数を得ることができたのか、その点を分析して参りたいと思います。

まずベースとして、私が本拠地を置く高知県が、地方ということもあり差別化しやすいエリアだったということが大きいと思っています。

その中で、以下のような起爆剤が後押しをしてくれました。

  • 前述していますが、高知県でHPやSNSをまともに運用している事業所が少なかった

  • 訪問看護ステーションの中で急成長していて明らかに目立っていた

  • 私自身が東京からUターンして起業しているため物珍しい人にうつった(例:六本木のキャバクラで働いていたというと地方ではそれだけで箔がつくという感じ?(笑))


私と全く同じような立場の人は少ないかもしれませんが、通ずるのは他者を分析し、自分(企業)の強みを生かしたブランディングを打ち出していくことが大切になってくるかと思います。


ホームページはただ作るだけではダメ

ここまでホームページ作成の重要性を伝えてきましたが、実はホームページはただ作るだけではダメです。

先ほどホームページは企業の顔と申しましたが、その顔を知ってもらわなければ意味がありません。

以前は作成するだけである程度検索順位で上位表示することができましたが、多量に記事が溢れている昨今、特別な専門知識がない限り難しいです(SEOの知識)。

そのような背景から、SNSの運用は欠かせません。

弊社でもInstagramからホームページの問い合わせに来てもらうことも多く、InstagramなどSNSを用いて認知度を上げていくことは必須となります。

SNSの毎日投稿や、企業のコンセプトが離脱せずに明確に伝わる工夫、そして応募してみたい!と採用に繋がる動線を分かりやすく確保することを意識しながら作り込んでいくと良いでしょう。


人事総合アドバイザーを利用する手も

ついでと言っては何ですが、最後に「人事総合アドバイザー」についてもお伝えしておこうと思います。

弊社ではあるタイミングで、人事総合アドバイザーを外注することにしました。

人事総合アドバイザーとは、求人票作成や会社HPの導線整備など、簡単にいうと面接までセッティングしてくれるサービスです。訪問看護人事部の外注とでも言えるでしょうか。

各エリア担当で振り分けていた業務が地味に工数や時間を取られていたため、外注することで効率化を図ることが目的でした。

料金は半年100万円程度で、1名人材紹介会社を使用した採用と比較してもかなり割安です。
現在の採用単価はアドバイザーやSNS運用代行等全て合わせても15万円前後/人で採用出来ています。


人事総合アドバイザーの効果

2023年9-10月の人事総合アドバイザー導入後1ヶ月の結果ですが、ホームページ経由の申し込み数が驚異の「16人」となりました。

これ以前の月はホームページ申し込みが2〜3人なので、5倍以上の申し込みとなります。

結論、人事総合アドバイザーは採用に困っている企業は是非やった方が良いです。

6ヶ月分の運用依頼で人材紹介会社経由の採用を1人するくらいの費用感なので、かなりお得かと思います。

もし、ホームページの作成がうまくいかない、作成したけど集客がうまくいかないという企業は、人事総合アドバイザーという存在があることを知っておいていただけたらと思います。


まとめ

訪問看護事業における採用活動で、ホームページの存在は欠かせません。

具体的なステップとしては、まずはコストを抑えたホームページの作成から始め、SNSとの連携を強化し、定期的な更新を行うことが重要となります。

さらに、採用活動を効率化するために、適切なタイミングで人事部の外注を検討することも有効です。

これらの方法を組み合わせることで、訪問看護事業の成功に向けた効果的な採用活動を実現することができるでしょう。

弊社の事例を通じて、訪問看護事業における採用活動の参考になれば幸いです。


えん訪問看護ステーションでは、一緒に働いてくれる仲間を随時応募しています!(会社HP:えん訪問看護ステーショングループ

「訪問看護に興味がある」「初めてでも大丈夫かな?」という方は、ご相談だけでも構いませんので、ぜひご連絡ください!
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記事編集・監修:和田祥平
理学療法士。作家。Webライター。病院・訪問看護ステーションで勤務をする傍ら、介護・リハビリに関する記事の執筆・監修、書籍の出版等を行なっている。最新著書:介護のお世話にならない リハビリの専門家が教える 足腰の教科書(メディカルパブリッシャー)

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