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すきなきじ

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2017年9月の記事一覧

おもしろさに平等でありたい

自分の心の琴線を、なるべくたくさん揺らしながら生きていたいなあ、と思っている。 「自分というフィルターを通して世界を見ること」は、誰もが平等に持つ「自分にしかできないこと」だと思うので、なるべくそのフィルターにたくさんのものを通しながら、ていねいに世界を映して生きていたい。 だから、人や、映画や、本や、音楽、お店、旅行、イベント、テクノロジー、社会現象。笑えるものや泣けるもの、感動するものや衝撃を受けるもの。おもしろいと感じるものに対しては、いつだって平等な、素直な気持ち

夢はなくとも、地図を描く。

「夢」をもてないことは欠損だと思っていた。 「おとなになったら何になりたい?」「やりたいことはなんですか?」という質問に、いつもどれだけ考えても「ないんです」としか言えない。あるべきものがないのか、あるけど見えていないのか、わからないけどとにかく自分の中に見つけることはできなかった。足りないのは計画性か、それとも想像力かと悩んだりもした。 さっき、ほぼ日の糸井重里さんの文章を読んで、深く頷いた。 大人になると「夢」を失ってしまうけれど、子どもだとか若者だとかは、「夢」で

そんなことやってる場合、なのです。

「そんなことやってる場合か!」 国政からプライベートの些事にいたるまで。ひとまずそのことばを投げつけておけば、なにかを言った気になり、投げつけられれば「たしかにそうかも」と焦ってしまう。けっこう汎用性の高いキラーワードのような気がします。 たとえば、ぼくがこのブログを書いていることだって、「そんなことやってる場合か!」とお叱りを受けても仕方のないことだと思いますし、忙しいときにはごはんを食べることも、トイレやお風呂も、なんなら家に帰って睡眠をとることだって「そんなことやっ

インターネットの出現で、コンテンツを切り取って楽しむようになったことと、nisica×Quiet CornerのCDがすごく良かったこと

雑誌って、本当に取材がちゃんとしてあって、写真もキチットしてて、良いコンテンツだなあって思います。 でも、今はあまり買わないですよね。 「どうしてだと思う?」って妻に聞くと、「すごく良い特集だったとしても、他に余分な記事が半分以上入っていると、雑誌を買うのがもったいない」のだそうです。 「今は、ネットで『良い記事』だけを切り取って読むのに慣れているから、雑誌の余分な記事にまでお金を支払っている感じがもったいなく感じる」のだそうです。 なるほど。確かにそうなん

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自伝ではない「ライフ」。

日曜日だったきのう、全23回にわたる連載が終了した。 NewsPicks の「イノベーターズ・ライフ」という連載だ。さまざまな分野の巨人たちが、幼少期から現在にいたるまでの道のりを包み隠さず語っていく、自叙伝的な企画である。今回は糸井重里さんが登場し、ぼくはそのライターとしてお話を聞かせていただいた。 自叙伝的、と書いておきながら、これはいわゆる自伝・バイオグラフィーとは少し違う。たぶん、別のライターさんや記者さんが同じテーマでインタビューしていったら、また違う内容の話に

私の「やりたいこと」の話をします。

今日はシンプルに、私がやりたいと思っていることの話をします。 *** 最近、 「さいしょさんって、最終的に何がやりたい人なの?」 とよく聞かれます。 そのとき私が毎回答えているのは、 「小売の仕組みを変えたい」 ということ。 そう、私がやりたいのは、「小売の仕組みを変えること」なんです。 グッチもヴァレンティノもディオールも。あの価格の理由がわかった日。百貨店時代、ラグジュアリーフロアに配属された私は、毎日たくさんの一流と言われる商品にふれていました。 バ