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#23 読書の副産物

以前、説明資料(カンペ)づくりが上手くなったということをnoteに書いた。

隙間時間に読書とYouTubeを使ってとことん言葉を浴びることで、自然と説明の順序やリズムが身につき、少しずつ相手に伝わるようになっていったと感じている。

今日は読書をすることで自分の中で起きた変化について、もう少し書いてみようと思う。




本には、自然と著者の「人となり」が反映されるものだと思う。

例えば、エッセイ読んでいたとして、著者自身の言葉で赤裸々に語られていればいるほど、著者に会ったことがなくても、何となく文章から人となりが浮かび上がってくるような体験をすることがあるだろう。

あるいは、小説を読んでいても、すごく繊細で綺麗な文章を書く著者もいれば、読みづらくても読む手が止まらないパワーを感じる文章を書く著者もいて、その著者がどういう日常を送っていて、日々どんなことを考えていて、どんな風に作品と向き合っているかが、何となく伝わってきたりする。

僕は、たくさん本を読むことで、無意識のうちに「文章から、著者の人となりを想像する」という経験をたくさんしているように思う。


僕は、説明資料(カンペ)づくりにおいては、これと逆のことをすればいいと思う。

つまり、「話者の人となりを想像して、文章を考える」ということだ。

例えば、上司のスピーチ原稿を作成するとしよう。

上司とは別に飲み会とかに行かなくても、1ヶ月くらい一緒に働いていれば何となくその人の「人となり(性格や言葉づかい)」が見えてくると思う。

その「人となり」をちゃんと原稿に反映させることが大切だ。

スピーチを作成するその時々において、伝えないといけない内容があると思うが、その内容を入れ込むことばかりに注力して、話者である上司の人となりを無視した文章になってしまうと、実際にスピーチをする際に、どこかよそよそしさというか、やっぱり台本感が出てしまって白けてしまう。

優しい人なのに、いやに固くて厳しい文章だったらやっぱり変だし、逆に真面目で威厳があって現実的な人が、突然スピーチの場で夢や希望を前面に押し出して話し始めたらどうしちゃったんだろうと心配になる。

「人となり」がちゃんと原稿に反映されていてはじめて、人の心を動かすような伝わるスピーチになると思う。




読書好きな人には、必ず「文章から、著者の人となりを想像する」という力が身に付いていると思う。

副産物的に、こんな応用も効くということに気づいてもらえたらと思う。

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