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『逆境に克つ力』 宮口幸治 神島裕子 〜第二章「親ガチャ」とは何か?〜


みなさんこんにちは!
子どもの笑顔を増やしたい高校通級を担当している高校教員のmasaです!

仕事や日常での学びをより深めるためにnoteにアウトプットしています!

この章では「親ガチャ」について書かれています。というのも、周囲から見れば親ガチャだと思われる家庭であっても当事者は気づいていないケースがあるそうです。なので、まずは親ガチャとは何かを理解することから始めるべきですりその結果、実は自分の親ガチャは外れていたことに気づくかもしれません。

そして、親の立場であれば何が大切なのか?どういったことが子供を苦しめてしまうのか?今までは気づかなかった自身の行動を振り返る機会になるかもしれません。そして、自分自身が親から受けてきた養育についても見直す機会になるだろうと思います。
養育態度は連鎖することがよくあります。虐待を受けていた親が自分の子供にも同じことを繰り返してしまうことはあります。

もし、自身が受けてきた養育で引っかかることがあれば、自分が受けてきたことを子供にしてしまっているかもと自身の養育態度を意識的に過小評価することも大切であると感じさせられました。

◯親ガチャ外れパターンの一例


下記の親に恵まれなかったパターンを紹介します。

  1. 自分の願いや「好き」を認め、そのために少しでも自分のために時間やお金を割いてくれる親に恵まれなかった。

  2. 親の価値観で進路を決められた

  3. 子供の教育や職業に関して両親にジェンダー差別がある

  4. 親が子供に進路を押し付けている

  5. 封建的な親の価値観で将来が縛られた

  6. 自分の人生についてなんの選択肢も与えてくれない

  7. 親が、本当にしたいことを探させてくれなかった

  8. 親の居住地が子供の可能性を左右する

〇タイプチャート「あなたは誰のケースに近い?」


タイプチャートが著書には記載されています。こちらでは写真を添付しません。フローチャートを見ていると経済的な問題や養育態度の問題もありますが、自己実現の面での制約も影響していることが感じ取れました。子どもの人生は親のものではないと私は考えます。親の立場及び人生の先輩として気づいたことや危惧することは助言はすべきです。ただ、血縁関係があっても価値観や時代背景も異なります。子供には子供の人生を歩む権利があります。自らの意思で将来に向けて自己選択することの権利もあるでしょう。そういった観点でも親ガチャとはについて考える必要性を感じました。


〇衣食住は整っていても・・・

環境として衣食住が整っているケースであっても子供たちは必要以上につらい思いをしていて、不調をきたすケースもあることが本の事例を読んで理解できました。マズローの欲求5段階説の安全の欲求は満たされていてもその上の社会的欲求や承認欲求、自己実現の欲求が満たされていないことが必要以上のつらさを抱えているケースがあるのではないかと思います。

自己実現の欲求は一番上にあり、高次な欲求だと思います。しかし、生まれてきた段階から積極性を持ち合わせていないわけではないと考えています。愛着形成などさまざまな要因により安全感が十分に得られているのであれば、子供たちはチャレンジを通して様々な学習活動を深めていくのだと思います。そして、自己実現をしていくためにチャレンジができるのだと思います。そんな中で親の価値観やジェンダー差別などによりチャレンジを阻害してしまうことで子供たちの積極性は失われてしまうのではないかと思います。


〇子供主体性を支援する

子どもが成人するまで、子供が親に依存する割合は大きいです。それだけに親の価値観や意向が子供たちの方向性を決めるうえで及ぼす影響力は大きいのです。その力関係を理解するとともに、子供たちはまじめで親の意向になるべく沿いたい、迷惑をかけたくないと考えています。

そんな子供たちの主体性を育てていくためにも子供たちのやる気や意欲を尊重し、親ができる範囲での支援が重要でないかと考えます。経済的な支援の幅はそれぞれ異なりますが、子供たちの「やりたい」という気持ちを聞き入れ、一緒にできる方法を考え、応援することは経済的な支援が不十分だとしても親から応援してもらえているという目に見えない支援を感じることに繋がるのではないでしょうか?その支援が心の支えとなり、子供はその状況を受け入れた上で前向きに進めるのではないかと考えます。まずは、子供たちがしたいことを親に話ができる場づくりが重要だと考えます。言っても反対されるだけだと感じる関係性だと子供は言ってこないでしょう。すべて賛成できるとは限りませんが、まずは受け入れてくれると子供に感じさせることが重要ではないかと思います。


〇親の善意で・・・

教育や進路などについて基本的には親は良かれと思ってアドバイスしているわけです。だからこそ、やっかいだとも考えます。背景に善意があるからこそ、子供は親の意見をないがしろにできず、まじめな子供たちは親の善意に答えようと自身の主体性や思いを押し殺して合わせてくれているのだろうと思います。そういった背景を親が理解するとともにどのようにすれば親ガチャを乗り越えられるのか?そういった視点で教育者として子供に接していきたいと思います。

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