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学校生活における自己管理の困難と解決策

通級指導を受ける生徒たちはほとんど自己管理力に課題を抱えています。体調やスケジュール、提出物などが学校生活でつまづく要因となっています。提出物やスケジュールに関しては大人でもアプリやペーパーレスで管理しやすく工夫されていますが、学校現場ではまだまだ紙のやり取りが主流です。整理整頓や自己管理力が未熟な子供たちにとっては、自己管理が困難な環境です。教員たちも自己管理の方法を教えてくれるわけではありません。生徒各自が能力や工夫に頼る必要があります。特性による時間感覚のズレや注意のコントロールの難しさ、片付けの苦手さなどがある子供たちにとって、口頭だけの指示や増え続ける紙での管理は非常に困難です。高校生のほとんどがスマートフォンを持っていますが、学校では使用が制限されるため、メモやスケジュールへの即時の記録は難しい状況です。将来的にはスマートフォンの活用方法を考える必要があると思われます。スマートフォンのメリットとデメリットを理解させるための教育も必要です。私の通級指導では、スケジュールアプリなどを紹介しています。高校生のうちに社会に出る子も多いため、自己管理力を身につけるために便利なアプリの活用方法を学んでもらうことが重要です。苦手な部分をサポートするツールの活用は不可欠です。苦手を受け入れながら工夫することで、課題を解決できるという経験を積み重ねることが、将来に生きる力となると考えます。

実務や勉強以外のスケジュールや提出物の漏れにより叱責を受けたり、評価を落としたりしてしまいます。その結果、意欲低下につながり悪循環になります。自分でそのような工夫を見つけられればいいですが難しいです。勉強を教えると同時に環境を整える工夫を教員としても伝えていき、学校生活を円滑にして勉強や行事、集団生活に打ち込めるようにしてあげたいと思います。

スケジュールアプリでも個人だけの予定だけでなく家族間で共有できる便利なアプリも多いです。家族や支援者と情報共有できるシステムやツールを活用することはとても有効だと考えます。情報共有をしておくことで個人で管理するだけでなく支援者、家族など周囲の支援も得やすくなります。

最後に、自己管理は継続的な取り組みが求められることを伝えましょう。一度取り組んだだけでは効果が出にくいため、生徒たちには日常的に自己管理を意識して実践することの重要性を伝えていきます。自己管理は習慣化することで本当の成果を生み出します。そのためには継続的な努力と自己反省が必要です。生徒たちには通級の場で定期的に振り返りの時間を設けます。自己管理の進捗や課題を確認しながら改善点を見つけることが重要です。

また、生徒たちが自己管理に取り組む際には、支援体制の整備も欠かせません。学校や家庭でのサポートが重要ですので、教員や保護者とのコミュニケーションを大切にしましょう。生徒たちが困難を感じたり、モチベーションが低下したりした際には、適切なサポートやアドバイスを提供することが必要です。

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