そら

東京在住のアラサー。青いものを愛しています。エッセイ/短編/小説。

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    日々考えてることを書きます。

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最近の記事

時間の使い方

最近、タイパというワードが流行っているらしい。 タイムパフォーマンスの略だそうで、時間をかけた分のリターン?を 重要視する考えだということを知った。 最近は隙間時間にもスマホで情報収集したり、SNSを見たりする人が増えた 気がする。少しでも多くの情報を入れると得な気がするのかもしれない。 時間を無駄にしない、素晴らしい考えであることは間違いなさそうだ。 この時間の使い方は、 得になる情報がたくさん入ってくるものの、 脳が休まらない感じがする。この辺は一長一短とい

    • 身近な車窓から

      最近、平日でも休日でも電車に乗ることが多い 座席の端っこの板とドアの間にサンドイッチされるあの空間が好きで いつもあの空間に吸い込まれてしまう もちろん席に座る方が楽なんだけど 移りゆく景色が目の前にあって、それを独り占めしたくなる みんながスマホを見て作られた世界に入っているのを横目に、 車窓から、ありのままの、無造作な世界を見る。 ライトアップされた見慣れない広告 夕焼けに照らされたホーム 街を歩く多様な人達 ガタンゴトンと周期的に続く音を聞きながら

      • 鎧の脱ぎ方

        最近、初めましての方々と話をすることが多い。 それは主に趣味の世界で出会う人達が多く、 自分自身の中に、「仕事以外の熱中出来るもの」を持っている人達だ。 そんな人達と話をしていてよく思うことは、 普段の仕事では、どれだけ自分を偽っているのだろうということ。 有能で、決断力があり、頼りになる。 そんな人に思われたいがために、自分自身に優秀なサラリーマン を憑依させているんだなと考えさせられる。 (実際には、有能風を装っているだけだが、、、) だから、「いつも通

        • 「ありのまま」の恐怖

          「無理せず、好きなことだけをして、ありのままの自分で生きていく。」 という思想が広がっているように思う。 自分自身も、普段はこのような生き方を実践している一人である。 だが、最近は、この思想で生き続けることに、恐怖を感じることがある。 それは、「身勝手さ」の助長である。 「自分は絶対に曲がらないから、自分に合うような人や環境が周りに存在していればいい。」という思想は、自分勝手にも捉えられやしないかと思っている。 長い間このように生きていると、いざという時に踏ん張れた

        時間の使い方

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        記事

          フィクション

          「ここも久しぶりだね。」 花梨がささやき声で話す。 「そうだね。3年振りだと思う。」 僕も花梨と同じ音量でつぶやく。 僕達はかつてここで初めてのデートをした。 今もその時も、ここは変わらず静かだったし、 僕と花梨以外は誰もいなかったと思う。 「ねえ、初めてここに来た時、ここで翔太になんて聞いたか覚えてる?」   ある絵画の前で花梨は言った。 「覚えてるよ。「この絵はどういう気持ちで描かれたんだろう.....って」」     とても印象に残る絵だった。 皺の

          フィクション

          飛んだあの子

          「私、ザリガニ釣るのが好きなんだよね。」 つい数時間前に、彼女候補になった彼女は言った。 今流行りのアプリケーションで出会ったばかりの人だった。 とりあえず海にでも行こうと言って海水浴場に来たんだけど、 初デートとしては中々攻めていたと思う。 「そうなんだ。」 僕はありきたりな相槌を打ちながらも、 なんて子供っぽい子なんだろうと思ってその時は苦笑していた。 だけど、今思えばそういう青っぽさを体の中に残している彼女が、 その時から気になっていたんだと思う。 二人で海沿い

          飛んだあの子

          狩猟と仕事

          最近、仕事をしている時の人間観察にハマっている。 横で仕事をしている上司や、隣の島で議論を白熱させている部長、 清掃中のお姉さんなどの、仕事に対する接し方をふとした時に見ている。 そうすると、その人毎の仕事に対する認識の違いがぼんやりと浮かんでくることが多い。 それは義務であったり、使命であったりするが、 安易な考えだが、本当に人それぞれだなと思う。 だけど、本来は狩りという形で餌を得るという行動が、 仕事では、いつの間にか別の目的にすり替わっているのは興味深いと思う

          狩猟と仕事

          好きと傷

          学生時代、色々な人を好きになった。 それは、クラスの生意気な女の子だったり、少しやんちゃな男の子だったりした。 もちろん嫌いな人や苦手な人も沢山いたけれど、それ以上に好きな人が沢山いたような気がする。 好きって気持ちの底には、「自分にないものを持っていて、それを自分が欲しいと思っているかどうか」があったように思う。 だから、内気な自分とは反対に、明るい人間を好きになっていたのだろう。 だけど、最近はそんなこともなくなってきたように思う。 人を好きになること自体が少

          好きと傷

          意思のゆらぎ

          よく、自分の意志がぐらぐらとすることがある。 それは、最初に決めた仕事であったり、好きなゲームであったり、好きな人だったりして、どんな場面でもそういうことが起きがちな気がする。 何かに対して、同じ思いを持ち続けることが出来ない質なのかもしれない。 だから、自分の意志を初志貫徹出来る人が羨ましいし、そうなりたいとも思うけど、そうなれる気がしない。いつだって気分によって自分の軸はぐらついてしまうし、考えも変わっていってしまう気がするのだ。 だけど、そんな自分も許してあげら

          意思のゆらぎ

          思考の寄生

          最近、ふと考えることがある。 それは、「自分の思考は本当に自分の中だけから生まれたものなのか」ということ。本来、自分の思考は外の情報に干渉されず、自分の中の価値観や経験から生まれてきてほしいと個人的には思っているけど、それも違うんじゃ ないかと考えることが増えてきた。 その中で生まれてきた考えは、「自分の思考は環境や流行の影響を多分に受けるものである」ということ。周りの人の意見や、ユーチューブの広告、テレビのニュースなど、日々多くの情報に触れる中で、自分の中に「皆が思う正

          思考の寄生