ある老舗精密機器会社が倒産した裏側④

話は前後しますが、詐欺師が支払いを止めて、2ヶ月経った位から、各銀行はもちろん取引先も、私の自宅に来るようになります。

でも救いだったのが、皆さん紳士的であった事。
銀行の方々は、あなたも被害者ですねと言って下さった事。

銀行の方々は、親族Aのところにも行ったが、インターホン越しに対応されて、会社の事はわからないから専務に聞けと言われ、体調が悪いから帰ってくれと言われましたとの事。
会う事はできなかったと、言っていました。

給料未払いが続き、社員達は労働基準監督署に訴えを 出していました。
突然、労働基準監督署からの呼び出しで、聴取を受けました。

朝8時45分から18時まで。
私の生まれた場所から、学歴経歴・子供の名前・何故社長をしているのか・未払い分はどうするのか・何故払わないのか・銀行口座等、個人情報や私の人生を丸裸にして行く様な事を 聞かれ、うつ状態はますますひどくなる一方でした。

私とは別の日に、母と親族Aも呼ばれていたらしく「こんなとこ二度と来たないわ」と捨て台詞を残して帰って行ったそうです。

詐欺師も労働基準監督署に呼ばれて、何度か行っているのですが、流石詐欺師です。
労働基準監督署の方も言葉巧みに煙に巻いて、ねじ伏せたようです。

結果、検察庁に事案が行き、私・専務・詐欺師が事情聴取を受けます。
私は、3度足を運びました。
女性検察官だったのですが、優しくもなく厳しくもなく、淡々と話は進みます。
最終的には、詐欺師はウソばっかり言ってますねと。

いつの間にか、検察庁の事はどうなったのかはわかりません。

いつ頃なのか記憶は、はっきりしないのですが、ある銀行が詐欺師を 融資た金銭の詐欺事件だと警察本部に訴えを起こしていました。

2017年末から、私は何度も警察本部に呼ばれて、取り調べを受けていました。
うつ状態で外に出れない時は、刑事さんが家まで迎えに来て、警察署に連れて行き、家まで送ってくれるという事もありました。

詐欺師と親族Aは、その段階では取り調べを受けていません。

警察は元社長・元社員・税理士・会計士・銀行員・様々な人たちを呼んで情報収集をしてしていました。

決定的な証拠がないと、詐欺の立証は難しいと聞かされました。

2018年夏頃、親族Aは警察本部に呼ばれ刑事さんから詐欺師の事を伝えられます。

特に驚く様子もなかったと、刑事さんからは聞きました。

親族Aから「私はあなたに謝罪します」とメールが来ました。
え?それだけ??

イヤイヤ違うだろ?
直接顔を見て、ごめんなさいでしょ。
ありえない! と言うのが、その時の私の思いでした。

そしてとうとう詐欺師は、2018年11月初旬の早朝逮捕されました。

しかし、すぐ保釈され自由の身に。

裁判の傍聴にも行きました。
裁判官の質問には、はっきり覚えてませんの繰り返し。
自分は乗り気ではなかったが、社員が勧めるからその融資を受けた等、相変わらずのデタラメばかり。

何度も裁判があり、やっと2019年(今年)10月に判決言い渡しがありました。

裁判官が判決文を 読み上げて、求刑6年
実刑5年と言われた途端、その場で詐欺師は倒れてしまいます。

どこまでもズルい奴。
小芝居しやがって。

その一週間後、再度の言い渡し。
保釈取り消し。
しかし、今度は弁護士を変えての控訴を しています。

これからどうなって行くのでしょうか。
続きはまた次回。

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