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140字で映画はどこまでかたれるか。

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タイトルの通り、筆者が観た映画の回想録です。鑑賞環境は映画館の新作を中心にしていますが、基本的にはあまり拘りません。字数制限の都合上、警告なしでネタバレとなる場合もあるので注意。
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#アニメ感想

「夏へのトンネル、さよならの出口」(2022)は、高校生男女のひと夏のケ・イ・ケ・ン♡を描くいつものアニメ映画である。甘酸っぱい青春のあれやこれやを期待させる予告編とは裏腹に、触れてはならない人間の禁忌に土足で上がり込む大胆なストーリー展開に思わずドン引き。笑顔も引き攣る怪作だ。

山本倫生
1年前

「劇場版ツルネ〜はじまりの一射」(2022)は、同名テレビシリーズの総集編アニメ映画である。弓道部に集う男女の力関係のさじ加減が見どころの本作の魅力を余すことなく2時間弱に収めた好編だが、キャラ立ちしている女子部員の出番が大幅にカットされているのが残念無念……。

山本倫生
1年前
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もうひとつの“映画プリキュア”視聴体験記

このテキストは2021年(令和3)3月20日に公開されたアニメーション映画「映画ヒーリン…

山本倫生
3年前
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「どうにかなる日々」(2020)は性別に拘らない「好き」を描くオムニバス短編集アニメである。恋愛では描ききれない現実を乾いたタッチで描くため、甘ったるいラブソングでなんとなくごまかす雰囲気を期待する観客には向かない。あえて言うならこれは「ポルノ」であり個人的な作品のように思われた

山本倫生
3年前
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「映画プリキュア・ミラクルリープ-みんなとの不思議な1日」(2020)は同タイトルのオールスターもので所謂「春プリ映画」呼ばれる作品である。異例づくしの興行ではあるがタイムリープものの良作として大人から子供まで楽しめる。時節柄「応援」が禁止になってしまったのが厳しいところである

山本倫生
3年前
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「シン・エヴァンゲリオン劇場版」(2021)は、同タイトル新劇場版の4作目にして「シンの」完結編となるアニメ映画である。テレビシリーズから旧劇場版の「2回の最終回」を経てようやく到達した「碇シンジの物語」の結末は三度目の正直にしてようやく着地したと感じられた。良い映画であった。

山本倫生
3年前

「Hello world」(2019)は徹底的に主体性を持たない無気力少年の自分探しを描く映画である。世界の真実を告げられてもまるで動じることのない主人公のキャラクターは無気力というより無知性とでもいうべきもので、我々が知るどの映画とも似ていない点では評価できる(の)かもしれない

「劇場版シティハンター」(2019)は現代の日本を舞台にする意義がどこにあるのか判然としない映画である。当時の読者や視聴者を想定したノスタルジーが映画の趣旨ならば、2〜30年前の近過去を舞台にする方がよほどしっくりくるのに、脚本の段階で迷いが生じて収拾がつかない印象だけが残る。

山本倫生
5年前

「えいがのおそ松さん」(2019)はふだん日本のアニメ映画を見ていない観客には新奇に映るかもしれないが、体系的に観てきたアニメファンなら「あぁ。アレか…」と思わず苦笑するタイプの映画である。アレが何かは完全にネタバレになってしまうためこの場で書く事はできないのが残念。

山本倫生
5年前

「映画プリキュアミラクルユニバース」(2019)は年度末恒例の新旧キャラクター揃い踏みのお祭り騒ぎ映画である。登場人物の配置や造形など問題が多い脚本と微妙な作画など諸々残念な作品となってしまっているが、肝心要のミラクルライトの秘密が子供の夢をぶち壊しているのが一番の問題であろう。

山本倫生
5年前
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「レイドバッカーズ-LAIDBACKERS」(2019)は現代の京都に転生してきたはた迷惑な下宿人と貧乏苦学生(♀)の奇妙な交流を描くアニメであるが、劇中では詳細な設定は殆ど明らかにされない。いきなり「深夜アニメの最終回」を見せられても対応できる観客なら問題なく楽しめるだろう。

山本倫生
5年前
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「バースデー・ワンダーランド」(2019)は内気な女の子の誕生日前日に起きたある出来事を描くファンタジーアニメである。それ以外書くことがないくらい平凡で退屈、原恵一監督最新作と言われてもにわかには信じがたいほど特徴がない映画であった。ゴールデンウィークの退屈しのぎにはなるだろう

山本倫生
5年前
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「ちえりとチェリー」(2015)は劇場でしか観ることのできない国産のモデルアニメーション映画である。子ども向けを装いつつその実「死」の雰囲気が濃厚な作風で、予備知識なしで劇場へやってきた親子連れを恐怖のどん底に叩き込むホラー映画なので鑑賞には細心の注意が必要だ。

山本倫生
5年前
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「甲鉄城のカバネリ 海門決戦」(2019)は同名テレビシリーズの続編である。本編だけなら配信サイトで視聴可能だが、無理やりテレビフォーマットに押し込もうとする不自然な編集などで見づらくなっているので時間とお金のある諸氏は劇場で見ると良いだろう。女の子キャラがムダにエロいのが良い。