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顧客を依存させるということ

忙しく働いているのに、大して利益を出せない人がいる。
逆に、それほど忙しくしていないのに、十分に利益が出る人もいる。
これは、しっかりと顧客を自社に依存させているかどうかの違いが大きい。
今回は、顧客を依存させる重要性について書き綴っていく。


強い依存は大きな利益を生む

顧客が自社に依存している場合、他の会社へ仕事は流れない。
当然のように、自社へ仕事のリピートが掛かる。

さらに大きく依存している場合はどうなるか?
まず、仕事の依頼する前に、こちらのリソースの空き状況を慎重に聞いてくる。
そして、スケジュール感、予算感など、事前に伝えてくることが多い。
内部の事情まで説明されることもある。
その上で「お願いできないか?」となる。

当然、こちらの見積はスムーズに通る。
良心の範囲内で、しっかりと利益が出る見積金額を提示するだけで良い。
だから、強い依存は、大きな利益を生む。

顧客に依存されない人の特徴

顧客から依存されない人の特徴は以下の通り。

・商品、サービス、仕事の全体像を理解していない
・最終的に利用するユーザーのことを意識していない
・依頼された作業しかやらない
・より良い提案をしない
・「分かりました」しか言わない

他にも挙げたらキリがないくらいだ。
しかし、共通点としては「視点が自分本位で狭い」ということ。

人から依頼された仕事と言うのは、全て目的や目標がある。
それを共有しない限り、顧客から依存されることはない。

どうのように依存させるのか?

良く「顔を合わせた回数分、親近感が強くなる」と言われている。
たしかに、間違いではない。
しかし、「親近感」と「依存」は全く違う。
依存は、「仕事」を通してしか生まれない。

「接待」で依存させようとする人もいる。
しかし、これもまた一過性の受注を連続しているだけだ。
接待を止めれば、受注が止まる。

顧客を依存させるには、顧客の気持ちになって考えることだ。
顧客の先に、さらに顧客がいるなら、その顧客の気持ちも考える。
商品・サービスを最終的に利用するユーザーの気持ちも考える。
こうして、思考を巡らせていくことで仕事の全体像が見えてくる。
そして、どこに力を入れることが重要なのかが分かるようになる。

地図を手に入れ、現在地とゴールが分かれば、次はゴールまでの「道のり」を決める。
カーナビのように聞こえるが「仕事の道のり」はコンピュータには決定できない。
ここが人間の大切な仕事だ。
「ゴールまで顧客を快適に乗せていく」という考え方が重要だ。

例えば

・快適な車を用意する
・悪路を省いた道のりを選ぶ
・余裕のある時間に到着する
・顧客の用事に寄り道してあげる
・顧客の忘れ物を途中で調達してあげる
・ゴールにズレがあれば補正してあげる

こういったことを繰り返していると、やがて顧客は依存していく。
快適だからだ。
多少高くても、止められない。

必要なことは全部、考えて、用意してくれる。
多少、自分に足りない点があっても、何とかしてくれる。
こう思われたら、依存確定だ。


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