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目先の利益に飛びつく人たち

2024年6月現在、東京都知事選のポスター掲示について、炎上騒ぎになっている。
「目立ちさえすれば良い」という考え方。
ここ5年程、選挙はなめられていると思う。
ただ、私としては、そこはどうでも良い。
問題は「目先の利益」へ吸い込まれる人が圧倒的に増加していることだ。
今回は、この辺りのことを書き綴っていく。


なぜ目先の利益を選ぶのか?

私が思いつく理由は以下の通り。

1.今が苦しい
2.今を我慢できない
3.未来を想像できない

今が苦しい。
これは、他に選択がないということだ。
経営者なら、多くの人がこれを経験したことがあると思う。
悔しいが、目先の利益を選択するしかない時がある。
ただ、このケースは稀だと思う。

今を我慢できない。
これが最も多いケースだと感じている。
分かってはいるけど、目先の利益を我慢できないということだ。

最後に、未来を想像できない。
これは今、最も急増しているケースだと感じている。
目先の利益以外が見えていない。
さらに、未来へ申し送られるリスクやデメリットを理解できていないことが多い。

――― なぜ、こうなってしまったのか?

未来の利益へ投資するためには「余力」がいる。
余力がなければ、目先の利益に飛びつくしかない。
これは致し方ない。

現在は、厳しい経済状態が続いているから「余力」を持つのは難しい。
だから「今を我慢できない」というケースは、増えて当然だと思う。

さらに「今を我慢できない」ということが続き、周りの人間や世間に「今を我慢できない」という行動パターンが増えるとどうなるか?
それが普通の感覚になってしまうということだ。
これが「未来を想像できない」ということに繋がっているように思える。

未来など、考えても意味がない。
今が良ければ、それで良い。
悪い意味で、この行動を実践してしまう。

目先の利益は低利率

多くの場合、目先の利益と言うのは、一過性の利益に過ぎない。
一過性の利益の爆発力を上手く利用して、その後も継続的な利益へ繋げるパターンもあるが、それは稀だ。
仮に、目先の利益のみを追求すると、会社の経営で言うところの「自転車操業」となる。
利益を大きくしようとすると、自転車の車輪を大きくすることになる。
そうなると、もう止まれない。
大きなリスクを抱え、力尽きると盛大に事故る。

――― 最近は、そんな事故が多い。

・新興政党
・過激なYouTuber
・売名目的の炎上投稿
・詐欺広告

成れの果ては、御用になるか、ブラックタトゥーを刻まれるかだ。
それが、本当に想像できていない人が増えているように思える。

目先の利益は、利益率が低い。
利益を出す期間が圧倒的に短いからだ。
しっかりと準備を整えてから得る長期的な利益には、遠く及ばない。

自己満足と自己承認欲求

次々と起こる「未来を想像できない事故」を観察していると感じるのが「自己満足と自己承認欲求」の存在だ。
目先の利益に飛びつく時に、この2つの要素が強く関係していると思う。

自己満足は悪くない。
自己承認欲求も必要なものだ。
しかし、やり方を間違えると見事に事故る。

例えば、経営者の場合。
自己満足に走ると、経費を使い過ぎる傾向がある。
また、自己承認欲求を前面に出し過ぎると、スタッフや顧客は遠ざかっていく。
全身ブランド物を纏った人が相手の話も聞かず、自分の武勇伝を語り続けるようなものだ。
これでは、目立つことはできても、利益には結びつかない。
むしろ、経費を使った分、利益が減る。

例えば、SNSの場合。
本来の目的を忘れて、アクセス数やフォロワー数を増やすために必死になる人がいる。
そして、投稿内容が過激になっていく。
目立つことが目的に変わってしまうという典型的なパターンだ。

例えば、noteの場合。
有料記事の販売やサブスクリプション課金で利益を出すことが目的だったとする。
しかし、全く売れない。
そして、相互フォローを狙って、フォロワー数を増やしはじめる。
それでも、大して有料記事は売れないし「スキ」も増えていかない。

――― これが目先の利益というもの

本来の目的を忘れず
未来へ向けて、地道に経験を積み
本質である「記事の質」を高める

私もそう在りたいと思う。


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