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人は何のために「祈る」のか        村上和雄・棚次正和著

選んだ理由
今年の4月にお亡くなりになった村上和雄先生。もうだいぶ前に読んだ本ではあるのですが、追悼の気持ちも合わせながら、読んでみたいと思い手に取りました。私自身、祈りについて、ずーっと考えて実践しながらも今があり、立ち止まりまた新たな気持ちでこの著書を手にして、今の自分と向き合うきっかけとしていきたいと思います。

①人にとっての、祈りの必要な理由について
叶う祈りが出来ない理由は、祈ってもその通りにならないという気持ちがあるから。祈りが効果を示さない考え方である限り叶う祈り方にはならない。
祈りとは、生命の源泉であり、生命の宣言である。そうすると、遺伝子が活性化して生き生き生きられるようになる。 
祈りは、遺伝子にも伝わり、一人の人間の中にある無限の可能性を目覚めさせることが出来るのである。熱烈な思いは天に通じるということもあるが、これは、ピグマリオン効果と言って、周囲の期待や自分で得た自信によって、思いが叶うということとも繋がっていると思うとある。
プラシーボ効果と言って、偽薬を本物の薬と言って患者に信じさせた場合、
偽薬で治ってしまうということがある。祈りとは、プラシーボ効果を超えたものがあるというが、人の思いというものは目には見えなくてもパワーがあるということが分かる。

②祈りの科学的理解について
祈りを研究している研究者で、祈りの全てを科学的に証明出来ている人はいない。そして、祈りを科学的に理解するのには限界があるということ。まだまだ、科学は分からないことだらけであるが、効果のあるものであるという。

③感謝出来ない人は祈ることも出来ない
感謝出来るということは、足るを知るということである。欲しいものが手に入っても、あれも欲しい、これも欲しいという気持ちでいると感謝の心がない状態である。逆に、感謝の気持ちがわいてくると足るを知ることが出来ることになる。感謝とは、現状を受け止めなおすこと。当たり前の現状をありがたいと心から思えることである。感謝の波動は、さらに感謝の波動を呼び、感謝出来る人は自分も周囲も調和の状態を保つことが出来るので、最終的に幸運の女神がほほ笑むことになる。

気付き
祈りについて私自身長年にわたって深く考えてきたことではあるのですが、祈りの叶いやすい心で居続けることの難しさを思うと、人間の煩悩の深さを思ってしまします。煩悩即菩提という仏教用語がありますが、我欲を感謝に変えていく修行が私たち凡人に必要な今世の修行であると改めて感じました。

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