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メンタリングことはじめ 2 - 初めてのメンタリングで何を相談すべきか? [フレームワーク:現状確認ポートフォリオ編] -

こんばんは。今日もお疲れさまです。

とある場所で、エンジニアのキャリア相談として、メンタリングの話題が盛り上がったのですが、自分がやっているフレームワークを使ったメンタリングはあまりやられていないようだとわかったので、noteでナレッジを残していこうかと思います。

今回は「初めてのメンタリングにむけて、自分を整理する方法論」です。

(注意)この記事の下部は有料です。これは知人から「この話題はお金を払ってもいいぐらい価値がある」と言われた言葉を検証するための実験的措置です。100円なのはnoteの最低金額が100円だったためです(1円でもよかったのですが。わるいのはぜんぶnoteのせい)。知人の言う通り、本当に購入者が多かったら価格は引き上げるかもしれません。

はじめに

前回のお話にて、メンターする相手について議論しました。

晴れて相手となるメンターが見つかったとして、あなたが困るのは『初めてのメンタリングで何を会話すればよいか』ではないでしょうか?

そこで、メンターとして会話するときの最初の会話について考えてみましょう。多くのケースは自己紹介かと思うので、自己紹介で話す内容を考えつつ、1回目のメンタリングがうまく進められるような思考のフレームワークを考えてみましょう。

一般的に、自己紹介では、相談者の過去の経験や事実を伝えることが多いと思います。しかし、メンターの視点から考えると、そこからは、その事実をどう感じていたのか、あるいは、過去を踏まえて、今後どうありたいかといった聞きたいことが聞けず、メンタリングのテーマに困るときがあります。

今回は、こういったときに、自分で現状を可視化したり、最初のメンタリングで今後、どのようなテーマで話したいかについて整理するフレームワークについてご紹介します。

初めての会話のテーマは何が最適なのか?

メンタリングの会話内容には、色々な方法があり、私はメンタリングは決まった枠組みがあるわけではないと考えています。(もちろん一般的な研修はありますが、私としてはケースバイケースで変わるものだと理解しています)

ただ一方で、ある程度パターン別に会話の枠組みを決めて会話したほうが、30分や1時間などの決められた時間の中で充実した会話ができるでしょう。

そこで、今回は、私が相談を受けるとき、多くのケースは「現状に満足していない」「何者かになりたいが、何者でもない自分とのジレンマ」「やりたいことがみつからない」というケースです。

このケースは、学生や社会人1年目〜3年目ぐらいの方に多い印象があります。そういった年代の場合、仕事や活動で何かを成し遂げた経験が少ないため、相談する側(メンティー)側からは、過去の活動による経験の可視化できるラベルや、今後にどうなりたいかへのビジョンを考える力が弱いので、具体的な話題を進めづらいケースともいえます。

こういったケースの場合、とっかかりとなる情報を作り出す必要があります。

現状を把握するためのフレームワーク

メンタリングの主テーマとなる「とっかかり」をどうやって見つけましょうか?

今回は、私がいくつかのフレームワークでやってみて、経験的に、シンプルかつ、ある程度まとめやすいフレームワークをご紹介します。ここであげる「フレームワーク」は「考えるための枠組み」だと捉えていただければと思います。

今回ご紹介するキャリア・フレームワーク「現状確認ポートフォリオ」は以下のようなものです。今回はシンプルですね。ところが、結構奥が深いのです。

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この図の縦軸は、「『今』収入になっているか?」という軸で、収入源の比率に沿って、高ければ上、低ければ下になるようにしています。また、横軸では、左が「他社から求められていること」で、右に行くにつれて「自分がやりたいこと」を示すようにしています。

シンプルな作業の割に、実際にマッピングしてみると、色々な気付きが得られます。たとえば、「他人が自分をどうおもっているかをマッピングする」ことで、「他人がみる自分の特性を改めて考える」ことができます。一例でいうと、「自分はITの設計技師の上位に向いている・そうなりたいと思っていが、どうもマネージャーや同僚からプロジェクトマネージャーに向いていると言われる」「なんでだろうかと考えると、実は自分は不得手と思っていた人間関係の調整すべきポイントが、実は他の人より細かく見えてしまっていたために、無意識のうちに自分のマネージャーへの理想が高くなっており、自分は向いていないと思っていた」という他人と自分の間の「認知のズレ」を客観的に発見できるケースがあります。

メンター役が使うときのTips

このフレームワークは、メンタリングの前だけではなく、メンタリング時に相談を受ける側(メンティー)との頭の中を整理するときにも役立ちます。

このとき、メンターが意識しておくべきポイントとしては、各区画の意味です。

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つまり、このフレームワークをメンターが活用することで、「メンタリングのときに、相談を受ける側(メンティー)との会話の中で、「メンティーが自分をどのように自己認識しているか」を把握することが出来ます。結果、「会話する中で、メンティーのメンタリティがどの様になっているかを踏まえながら、どの区画をフォローするか。具体的には、記述が少ない区画を掘り起こしていくのか、記述されて目指したいところ強化するようにするのか」といったメンタリング戦略を考える際に有効であると考えます。

整理の進め方(具体例とともに)

フレームワークの使い方を実際に穴埋めしながら、ポイントを解説していきます。

今回は、利用事例の1つとして「入社2年目のITエンジニアが、自分をどのようにしていきたいか迷っていた」ときに、メンタリングで埋めていくユースケースとします。

ステップ1:まずは埋めてみる

最初は好きに記述してみます。あくまで、「今」の状況をマッピングしていきます。メンターがこのフレームワークを用いてメンタリングをするときは、10分程度時間を区切って、メンティーに書いてもらいましょう。

今回のユースケースとなった人は、こんな感じで記載しました。

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