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メンタリングことはじめ 1 - 誰をメンターにすべきか? [フレームワーク:コミュニケーション距離マップ編]-

こんばんは。今日もお疲れさまです。

とある場所で、エンジニアのキャリア相談として、メンタリングの話題が盛り上がったのですが、自分がやっているフレームワークを使ったメンタリングはあまりやられていないようだとわかったので、noteでナレッジを残していこうかと思います。

第1回目は「誰をメンターにするべきか論」です。

(注意)この記事の下部は有料です。これは知人から「この話題はお金を払ってもいいぐらい価値がある」と言われた言葉を検証するための実験的措置です。100円なのはnoteの最低金額が100円だったためです(1円でもよかったのですが。わるいのはぜんぶnoteのせい)。知人の言う通り、本当に購入者が多かったら価格は引き上げるかもしれません。

はじめに

私がここで取り上げるメンターは、コーチとは少し異なります。「コーチ」は目標達成のための手助けを行うのに対し、「メンター」は生活上の不安や問題点など、精神面をサポートする役割も担うイメージです。

「生活上の不安や問題点など、精神面をサポートする役割」というと、よく話題として上がるのが上司-部下の関係です。たしかに、上司ー部下の関係は、マネジメントするーマネジメントされるという関係が組織上固定化されているので、メンタリングのケースとしても最もありうるパターンの一つだと思います。

しかし、それが最適かつ、最も良いベストプラクティスなのでしょうか?

メンターの候補者は誰が最適なのか?

メンタリングは、一人だけと決めるルールは無いと考えています。そのため、私の場合は、業界や年次ごとに異なるメンターがいます(実際は私が勝手にメンターだと思って相談しているだけなので相手もその意識があるかは怪しい人もいますが)。逆に私がメンターする人も多様な人がいます。

つまり、今のキャリアに関係する人、また同じ業界や少し上の年齢などと絞って選ぶ必要はないと考えます。そう考えると、例えば、自分が30代後半のWebアプリケーション開発のフロントエンジニア(プログラムの部品を使って、画面処理を作るエンジニア)だった場合、下記のように色々な可能性があります。

・フロントエンジニアの先輩

・フロントエンジニアのパイオニア的なスペシャリスト

・バックエンドエンジニア

・プロジェクトマネージャー

・スタートアップのCTO

・大企業の部長

・大道芸人

・高校生

などなど。

30代の社会人のメンターが高校生?と感じるかもしれませんが、実際私は、とある高校生や大学生を(私が勝手に)メンターだと思って、特定分野について雑談や相談をしていたりします。

メンターを選ぶためのフレームワーク

メンターを探すに当たり、自分が必要としているメンター像を整理してみましょう。何かの情報を整理するときに、「フレームワーク」を使うことが便利です。ここであげる「フレームワーク」は「考えるための枠組み」だと捉えていただければと思います。

今回ご紹介するキャリア・フレームワーク「コミュニケーション距離マップ」は以下のようなものです。

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この図では、作成者はエンジニアのメンバーレベルであることを想定した例を記載しています。図の縦軸は、自分の1つ上の役職、あるいは2−3段上の役職を示しています。また、図の横軸は今のキャリアを軸としたときに距離のあるキャリアの人によって、どのように話題が変わるかを示しています。

メンター役が使うときのTips

実は、このフレームワークは、メンター役を行う人だけでなく、メンター役にも有効です。

このフレームワークをメンターが活用することで、「初回のメンタリングのときに、相談を受ける側(メンティー)との会話の中で、互いの距離がどのぐらい離れているかを可視化すること」が出来ます。結果、「メンターとして、どのような深さ(探究型示唆)とどのような他の可能性(探索型示唆)をどれぐらいの比率で伝えていけばよいか」というメンタリング戦略を考える際に有効であると考えます。

整理の進め方(具体例とともに)

フレームワークの使い方を実際に穴埋めしながら、ポイントを解説していきます。

今回は、利用事例の1つとして「ITエンジニアの1担当者の自分が、エンジニアとしてステップアップすべきか、もっと他の可能性があるのかを迷っていたときに、メンター候補を考える」ユースケースとします。

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