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メンタリングことはじめ 3 - 初期のメンタリングに有効な話題とは? [フレームワーク:欲求レベル別ロードマップ編] -

こんばんは。今日もお疲れさまです。

今回は「メンタリングを継続的に行うことを想定して、長期的な目線で人生のゴールを意識するための方法論」です。

このフレームワークは、キャリアを考えるために個人で使う場合についても有効です。メンタリングのためだけにとどまらず、自らの人生の方向性を一人で考えるときに有効なフレームワークでもありますので、年1回、あるいは4半期ごとに見直すと有効なものになっていますので、ぜひ活用してみてください。

(注意)この記事の下部は有料です。これは知人から「この話題はお金を払ってもいいぐらい価値がある」と言われた言葉を検証するための実験的措置です。100円なのはnoteの最低金額が100円だったためです(1円でもよかったのですが。わるいのはぜんぶnoteのせい)。知人の言う通り、本当に購入者が多かったら価格は引き上げるかもしれません。

はじめに

前回のお話にて、メンターとの最初の会話に向けたテーマの考え方、あるいは現状を可視化してみる方法の一つについて議論しました。

現状が可視化された後、あなたが困るのは『メンタリングを継続的に行うに当たり、初期に継続的に話すとよいテーマとは何か』ではないでしょうか? (メンターの中でも『話題どうしよう』とおもっている方は多いと思います。)

そこで、今回は、メンターとメンタリングを定期的に行うに当たり、継続的に話題を進められる土台となる内容の作り方を考えてみましょう。メンタリングは精神的な不安を緩和することも重要な価値のひとつなので、ざっくばらんに会話してもいいのですが、せっかくなのでキャリアや人生感を意識した長期的な目線で会話できるような、思考のフレームワークをご紹介していきます。

一般的に、自己紹介では、相談者の過去の経験や事実を伝える

メンタリング初期に有効な話題とは?

メンタリングの会話内容には、色々な方法があり、私はメンタリングは決まった枠組みがあるわけではないと考えています。(もちろん一般的な研修はありますが、私としてはケースバイケースで変わるものだと理解しています)

その中でも、今回は、『メンタリングを行うことで、自分で考える中では得られない、新しい気付きを得る』ことを意識的に行うことに重視することで、30分や1時間などの決められた時間の中で充実した会話ができる方法について考えてみましょう。

なぜ、『新しい気づきを得る』ことをテーマに上げたかと言うと、メンタリングの中の価値観の1つに、「相談者とは別の人間と会話することで、1.自分以外の新しい視点で自分を見てもらうこと、2.別の人から新たな選択肢の可能性を得ること、3.他の人のキャリアを聞くことで自分の選択肢をイメージしてみること、といったことを通して『自分を客観視すること』」にあると考えたためです。もちろん、他の価値観をもってメンタリングすることもあるので、あくまで1例です。

私がメンタリングで相談を受けるなかで、初期のメンタリングで有効だと思ったのが、

1.超長期目線の認識を持つこと、

2.今の欲求がどこの段階にいるのかを知ること

ということがポイントだと気づき始めました。

特に、社会人となって、3年以上の経験を持ちはじめて、キャリアと将来に不安を覚える頃の人は、超長期の目線をあまりした経験がないという方が多かったので、今回のフレームワークを開発しました。

超長期目線を意識するフレームワーク

今回ご紹介するフレームワークは「欲求レベル別ロードマップ」です。

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この図の見方をご紹介します。今回は例として、ユーザーは27才の社会人3年目ぐらいのITエンジニアとします。

この図はある意味で見てのとおりですが、縦横の表形式になっているので、縦列と横列の内容とポイントについて解説します。

縦軸

全体としてマズローの欲求段階を意識した構成にしています。

安全の欲求:お金を稼ぐ、住む場所を確保するなどの、生きていくために必要な活動に対するものを記述する行となります。例えば、稼ぐための仕事やその内容、あるいは住んでいる家が賃貸なのか持ち家なのかなどを記載します。なお家などプライベートな部分は、個人でやる分にはざっくばらんに記載していいと思いますが、メンタリングで開示できる範囲でよいです。

社会的欲求:所属する組織や団体ー単純なものでいうと家族や友達などーなどを記載する行となります。

承認の欲求:周りから認められた、認められているものを記載する行となります。たとえば、一般への発表会、スキル、褒められる体験などがあります。

自己実現の欲求:他人というより、「自分がやりたいからやる」といったものを記述するものです。

横軸

過去:過去に行ってきたこと、考えていたことを記述する

現在:今、何を行っており、何を考えているかを記述する

次期中期計画:現在から3年後に、何のゴールを行い、何を考え、感じていた以下考える

老後:日本のサラリーパーソンを想定して、60才前後のサラリーパーソンの終焉を意識した列です。もちろん、自営業や複業を行っている場合はまた別になると思います。

人生を終える直前:自分が死ぬ前の”意識が残っているぎりぎりの直前”の状態を意識する列です。

メンター役が使うときのTips

このフレームワークは、項目が多上に、後述のステップの内容で示していきますが、項目をさらにカテゴライズすることを推奨しています。

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そのため、相談する側(メンティー)にはできれば事前に項目をざっくり埋めてもらうことを行い、その上で、内容をヒアリングしながら、深堀りしていけると、それだけでも何回かのメンタリングになると思います。また、これで方向性が決まってくると、今後のメンタリングのときに、長期的な意識を合わせた上で、直近の悩みを聞くことができるようになり、便利だと思います。

整理の進め方(具体例とともに)

フレームワークの使い方を実際に穴埋めしながら、ポイントを解説していきます。

今回は、利用事例の1つとして「入社3年目のITエンジニアが、自分をどのようにしていきたいか迷っていた」ときに、メンタリングで埋めていくユースケースとします。

枠の埋め方は自由ですが、普段考えないであろうアプローチとしては、フォーキャスティングとバックキャスティングというものを理解しておくと良いでしょう。

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ステップ1:フォーキャスティングを用いて全体を少しずつ埋めてみる

最初は書きやすい所から、全体感を埋めてみましょう。

おすすめなのは、過去から、未来を描いていく方法、フォーキャスティングのアプローチです。理由は、過去は確定した事実なので埋めやすく、逆に未来については将来予測がつけづらいので記述しづらいためです。

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