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霊能者が語る 妻とのあの世日記 第146回 「お盆は、どこにいるのか?」

「お盆の時期になってきたね、ここは8月お盆だから妻の場合は明日くらいから帰ってくる設定になるんかね」
「どこに」
「我が家に」
「いるとこないじゃない。だいぶ片付けて家はスッキリしてるけど、私の生活してた様子がほぼないから戻るとこないわよ」
「仏壇はないけど、祭壇は常に写真飾ってお菓子置いてあげてるがな」
「たまにどうでもいいお菓子買ってくるじゃない。今なんか落雁とか食べないわよ」
「見栄えだが。お客さん来た時に祭壇にお盆らしいものがないといかんがな」
「野菜と果物だけでいいのに」
「なんかこの時期だけの落雁とか並んでると、つい買ってしまうが」
「B型よね」
「季節ものとか限定ものは一応買ってみるだけで血液型は関係ないが」
「それはいいとして、私の座くらいは置いて欲しいわね」
「座椅子?」
「もっといい座り心地がいいのがいい」
「そんなのもないが」
「普通に椅子とか座布団とかクッションとか、私が実際に家にいたら座りそうなものよ」
「それは、仏壇がある仏間の場合は座布団に座って座敷にやってくるというイメージになるんかね?」
「実際に行くわけじゃないけど、場所って大事よ。ここに妻が来る、と意識してもらうと私がそこに意識合わせやすいってことだし」
「ああ、あの世からこの世は認識が細かくできないから、こちらから色々セッティングした方がいいという話ね。
だったら、箪笥の上に仏壇置いて祀ってる場合は箪笥の上に来るんかね?」
「普通、亡くなった方が来てもいいような席くらいあるでしょ」
「ゴミ屋敷だったらどうなるん?」
「ゴミ屋敷の人が先祖とか気にするかしら」
「ああ、つまり意図されないなら関係ないけど、意図するならちゃんと席用意しろという感じか。それはお盆以外でも?」
「お盆以外でもいいけど、お盆とか特別な時に死者が戻ってくると思ってるから特別感あるんじゃない。そういう時に席があると、なんか意識がさらに繋がりやすくなるのよ」
「妻の席か・・・今祭壇あるところ我が子が荒らしてるからね」
「母屋の方に作ってよ」
「じゃあ猫が登ってる椅子があるからあれでいいやろ」
「猫と私を同じ扱いにするの?」
「似たようなもんやん、猫も来るし寂しくないが」
「まぁ、猫が来るとこなら嬉しいけど」
「お盆の時期とか、先祖とか死者とかが戻ってきて欲しいな、とかもっと繋がりたいな、と思う時は家の中に「帰ってきた時に座るところ」みたいなのを用意しておくといいってことなんかね。
じゃあ、ご先祖とおじいちゃんおばあちゃん、父母とか椅子を人数分並べていくと宴会場か、エヴァンゲリオンのゼーレの会議みたいな感じにならんかね?座敷も広く必要だし」
「椅子じゃなくてもサブトンでもいいし、そもそも5こも置かなくても一つ置いてたら順繰りに来るわよ。その椅子は「目標」なのだから、ご先祖とおじいちゃんたちがぎゅうぎゅうに椅子取りゲームしてる状態になるわけじゃなくて、その横に並んでるようなイメージしてるといいのよ」
「薄暗い仏間に先祖とかがずらっと並んで会議してる感じとか、百鬼夜行抄とかで出てくる律の家みたいな雰囲や」
「だからお盆に仏間で寝てるとなんかあったりするのよ」
「親も実家に帰った時は絶対仏間では寝なかったね」
「そういうことで、椅子は用意して、私がそこに戻ってくることを意図すること」
「なんかいいことあるん?」
「あるわよ」

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