2024年上半期、読んだ本・ZINE(エッセイ・短歌)
上半期、あっという間でした。
でも以前より文字を読めたと思うので(私比)、記録したいと思います。
最初に、たぶん上半期に読んだであろう少ない本を紹介して、
次に、たくさん読んだZINEの中からお気に入りのものを紹介したいと思います。(購入時期は2023年のものもあるかも)
(一部、タイトルのみの紹介のものもあります)
読んだ本(短歌多め)
はじめての短歌:穂村弘
最近、友人と短歌や詩の話をすることがぐんと増え、
「短歌いいよなあ」から「短歌いいよね!!!」になり、「つくってみようかな」になったので、入門書を探していたときに出会いました。
作り方というより、世界の見方とか切り取り方って感じがしました。
「共感する」ということは、より〈私〉に近い言葉なんだと。
例えば、ちょっとズレている人って社会の中(会社とか学校とか)の中では白い目で見られるけど、短歌の中では生きてくる。正解ではない人間味が短歌では面白いんだと。
この本を読んで今までnoteやzineで書いていたような「自分が生きるための言葉」は短歌にすることもできるんじゃないかと思って、がぜん興味が湧きました。(5個ぐらい作りました)
作り始めると、めちゃめちゃメモを取るようになりました。なんでもないことをスルーしないで汲み取るということを生活の中でするとすごい「生きてる」感じがします。
ということで、最近読んだ歌集です。
平岡あみ:ともだちは実はひとりだけなんです
穂村弘さんの本の中で歌が紹介されていた平岡さん。
「痛み」と「ねじれ」みたいなものをダイレクトに感じました。
あかるい花束:岡本真帆
老人ホームで死ぬほどモテたい:上坂あゆ美
詩集。
詩画集 いまきみがきみであることを:白井明大
続いて、エッセイ。
ガラッと変わって、こちらは韓国のマンガ。
女性同士付き合っているカップルが、考えの違いですれ違ったり、ままならなさを感じていたりすることが描かれている。トラブルは二人の間にも、社会との間にも起こることが分かる。
最後は、
日常の絶景-知ってる街の、知らない見方:八馬智
ジャンルはよくわかんないけど、紀伊国屋では建築工学一般に分類されている。
室外機や、ダクト、立体駐車場など、あたりまえにある景色。でも切り取ってみると、その構造や並び方に個性が見えてくる。
わたしは特に「高低差」のページがぐっときました。
斜度を解消しようと二、三段だけある階段とかね、いいよね。
つづいてZINE(=少部数の冊子、個人がつくり、ラフはつくりの例も多い)。(一部、ZINEではないかもしれない)
利尻のいろ:淡濱社
利尻に移住して7年の濱田さんによるエッセイ。
これを注文したときは、北海道の島、いいなあって感じだったのですが、
読むと眼前に鮮やかな色の利尻島の景色が広がって
「絶対行きたい場所」になりました。
冬は厳しいので、時期を狙って計画を立てたいところ。
本当に30歳になるまでには行きたい。
のののーと2創作活動とノートたち:野々蘭
創作×ノートなんて読みたいに決まってる!
ひとのノートってすごいワクワクして、YouTubeでもよく文具動画を見ているんですが、
野々蘭さんはすごい整理されていてめちゃくちゃわかりやすかった。
特に頭の中を整理したいときに複数の方法を持っているのはすごいなあと思った。
手帳、ノートを使いたい欲は常にあるので、使い分けの仕方を提示してもらえるのめちゃくちゃありがたい。これで両方使えるぜ~~~。
あと、帯風に表紙がデザインされていて、
これは・・・!zineを作る時にやってみたい・・・!!!(メモ、メモ)
となりました。
限界手帳 個人的手帳事情2023
文具雑話
:かなゆ
どちらも好きですが、文具雑話はとにかく癒される。
かなゆさんの自画像のねこちゃんがかわいすぎて、顔がタイプです←
冒頭のファンシーショップ好きというページが特に好き!
小学生のとき、鉛筆とか消しゴムやら、付箋、下敷き、あらゆるものをお気に入りで固めて、生命維持を図っていました。
その記憶がよみがえってきたし、大人になってもそれが生活のささいな喜びになるのっていいですよね。
最近、リラックマの原作者・コンドウアキさんの展示を見に行ったので、やっぱりキャラもののパワーってすごいよな・・・!と感じています。
さくらももこになれなくて:秋海まり子
noteに書いていたものをまとめたというエッセイのzine。
タイトルと表紙に惹かれました。
読んでみると、自分として生きることへの切実さを感じました。
特に、寝台特急サンライズに乗ったという章が好きです。
夜に乗り込み、深夜になり、朝がくる。その時間を追体験できます。
石と詩:角
コレクションしているという石から広がる詩がつづられている。
「南米チリ産とメキシコ産も地球規模で見ればご近所の生まれ」。
手のひらで感じられる大地の魅力が伝わってくる。
静かでだまっているように見える石から、するすると出てくる言葉の世界の広さに包まれる。
こっそり添えられているゆるいイラストも好き。
明けない夜がありますように:春夜眠
読んでいると死への距離の近さにドキッとしながらも、「私の夢は世界平和なので」という春夜眠さんの屈折した魅力に引き寄せられる。
読む人と著者は「他人」だとはっきり言えるところが潔い。
相手と重なることを期待せずに、自分を開示した文章をただ置くことってできないなあ。できるようになりたいなあ。
装丁が好き。凹凸があって柔らかい表紙と厚みが手に落ち着く。
28歳、抵抗の自由研究:銀の森
フェミニズムと出会った28歳の会社員が、こどものころやり残した自由研究を今やり遂げようとしている。
自身のエピソードが並んでいるが、その目はまっすぐに社会という矛盾した理不尽を対象として捉えている。「社会、お前のことを言っているんだぞ」という視線を感じる。
書き始めたら、はじめに感じていた書けないかもしれないという不安は杞憂だったと述べているが、本当にその通りで、170ページあってもまだ語りたい言葉があるんだろうなと感じさせるエネルギーを持ったZINEだった。
以上、長くなりましたがおおよそ半年ぐらいのうちに読んだ本、ZINEでした。
本やZINEの文章を書いていたら、また文章を書きたくなってきました。
こうやって生きていくのですね。
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