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【アンカリング効果】印象操作を上手く使ってみる

おはようございます☀️

今日はマーケティングの基本に立ち返って1番簡単なお得かも!?と思わせるテクニック。
このテクニックは短期的な成果は上がるけど、中長期的にみたらブランド価値を落とす行為になるので、使うタイミングと期間は注意しなくてはいけない方法。

■アンカリング効果とは
最初もしくは同時に提示された特定の特徴や数値(価格)、情報が印象に強く残ってしまい意思決定や判断に影響をおよぼす傾向のこと。

船の錨(アンカー)が語源であると言われていいて、まず錨を海底におろして、その範囲で動く船をなぞらえている。

簡単に表現すると、販売価格に元値が記載されていて赤字で今の価格を見た時に、その価格差でお得と感じてしまうということ。

このアンカリング効果のテクニックは1番よく使われる販売戦略。

ただ、この戦略は即効性が高い反面ブランド棄損にもつながるので注意。

例えば、
アンカリング効果が強く発揮する状況は価格の振り幅。

販売価格10,000円→販売価格3,000円 
実質70%OFFだったら、元々そのブランドや商品のことを知らなくても「お得」「安い」と強く思う。

販売価格10,000円→販売価格8,000円 
この価格差でお得と思うのは一部のコアファンで本来の価値を知っている人だけで、一般的な人はお得とも安いとも思わないことが多い。

価格差が大きければ大きいほど、
元価格が高い=いいものが値頃になっていると思い、元々欲しいと思った商品でもないのに何故か?買ってしまっているっていう経験ないですか?
それがまさにアンカリング効果が働いた瞬間www

元表示価格と販売価格との差が大きければ、お得と感じる人の人数は増える。

ただ、逆にそれを続けると本来の商品のファンが正規値段で購入することをやめるきっかけになる。

少し待てば、コレくらい値段が下がるから買うのをやめるという状態。
そして、すぐに安くなる商品しか扱っていなければ単純に商品の信用は落ちる。

値下げしなくては売れない商品というモノが価値があるか?と言えば確実にNO。

値下げしなくても売れる商品こそが本当の商品価値で、値下げしなくては売れない商品を作ること自体長続きしないビジネスモデル。

価格差でお客さんをお得と思わせてるビジネスモデルの代表格はアウトレット!
本来のアウトレットの位置付けは、主要店舗の売れ残りを安い値段で消化することが目的。
でも、お客さんは例えば好きなブランドやお店のアウトレットが近くにあるなら、わざわざ正規値段の店舗に行きますか?ということ。
最悪なのは、アウトレットに集客が見込めることを予測してアウトレット専用商品を安価で作ってしまうこと。

コレこそブランドの信用が低くなっている証拠。
企業はアウトレットは固定費は安いし売上も大きいから当然利益額も大きくなる。
だったらアウトレット店舗を増やすという企業が多けどそれは、コアファンのお客さんの信用を自ら削っている行為と同じこと。

企業にとっていつもSALEをしているという印象は、売れていないからSALEになっていると自ら宣伝していることだよって自覚した方がいいけど、在庫がある以上現金化しないと企業が回らないこともあって、頭では分かってはいるけど一度ハマったら負のスパイラルから抜け出せない。

極端な例だけど、いつも閉店セールとして安く商品を販売しているお店に魅力を感じますか?

■アンカリング効果の活用
アンカリング効果は、最初もしくは同時に提示された特定の特徴や数値(価格)、情報が印象に強く残ってしまい意思決定や判断に影響をおよぼす傾向。

コレは商品の価格だけで使われるだけでない。
人は最初の印象が後の判断に影響を及ぼすという心理効果。

それを理解していたら色々使い方がある。

例えば、
納期設定をする時。
最初は何時発注したら3ヶ月後と伝えられる。
でも、どうしても2ヶ月後に欲しい商品ならお客さんは何とかならないか?依頼がくる。
この状態で、頑張って2ヶ月納品対応したらお客さんはどの様な反応をするか?
当然喜ぶ!!!
その時、本当に大変だったという演技をしたら効果は抜群!!!
※この方法はたまにやることがオススメ

通常時であったら早く納品できる場合もワザと設定納期に合わせておくことが必要(笑)

でもそもそも、この納期設定がかなり余裕がある設定だったら、普通に作っても2ヶ月で上げるように計画できるってこと。

コレはアンカリング効果を利用したテクニック!www

逆に、納期をギリギリに設定した場合。
2ヶ月で納品できると伝えたモノが2.5ヶ月だったらどうなるか?
当然お客さんからの信用は失う。

特にお客さんの要望を全て受けるような営業だと、お客さんの無理難題に振り回されて納期に追われすぎて、冷静な判断ができなかったり、何かのトラブルで遅れるリスクを見越していないとこんなケースが多い。

このアンカリング効果さえ知っていれば、最初から余裕を持たせれば自分もお客さんにとっても気持ちよく働ける。
当然、それを実現させようと思ったら、知識とお客さんを説得する交渉術は必要だけどね!

予め大きい数字を伝えることで、印象が変わるというケースの例えをもう一つ。

これは誰にでも起こり得るケースだけど、予期せぬトラブルで約束時間を過ぎる可能性がある場合。

ここまで遅れるケースってそもそも問題だけど、もう少し時間軸を短くしてみる。

確実に10分遅れそうだと分かった時、自分はどんなふうに相手に伝えるか?

大きく3パターンある。
①頑張って5分で行きますと連絡
②着くであろう到着時刻の10分で行きますと連絡
③何があるか分からないから少し余裕を持って15分で着きますと連絡

自分がどのタイプか?で何時もの仕事の仕方がわかる。

そもそも遅刻をすることは論外だけど、この3つの中で1番印象がいいのは当然③
あとは遅れたことを必死に謝って、ダッシュで行って10分遅れで行けばいいだけ。

でも①と伝えて5分だったら相手もその場で待っている場合があった時、何かのトラブルで15分遅れてしまったら、、、当然最悪な状況だね。

この予めリスクや余裕を持つことは仕事をする上で大切なことだけど、アンカリング効果が発生することを巧みに使えば信用は失わなくて済む。

このアンカリング効果を使う場合大切なことは、
相手に悟らせないこと!

相手に悟られてしまったら効果は薄まる。

それは価格設定もそうだね。
お客さんにいつもSALEをしていると悟らせないようにひっそり在庫処分をしたりすることが大切。

海外のブランド品はほとんどアウトレットがないことも多いけど、必ずしも全てが店舗だけで販売されているということはあり得ない!
でも、高級ブランドと言われるブランドでSALEのイメージがついているところは、ほとんどない。

何故か???

それは一般客が知らない場所やサイトで目立たないように在庫消化をしているからだね。

だから、ブランドの価値や信用は維持でき長く正規の値段で販売できているブランドが多い気がする。

エルメスとかロレックスとかまさにって感じ。

多分海外の人は、ブランド価値を大切にしているから無闇な安売りを嫌う。
これは欧州企業に強い考え方。

大量生産で大量消費を進める国では育たない文化だね。
日本はアメリカの影響をモロに受けて大量生産、大量消費モデルのビジネスが多い。

色んな意味で変わらないと企業の信用はますます落ちると思う。

価値を上げるために何をするか?って凄く大切。

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