【こころの整理】「自分と相手を愛せる、いい距離」を考える。
愛するということは、自分と相手を愛せる、いい距離を見つけることだ。
一番身近にいる他人である家族。
メンタル不調中、もともと会話の少ない夫に、「辛い」と漏らしたものの、夫から反応がなかったときにわたしが取った行動と、「自分と相手を愛せる、いい距離」について綴りました。
返ってこないボール。
わたしのパートナーは、会話が少ないです。木、みたいに静かな人です。
会話のなかでも、事実のやり取りは問題ありません。
だけど、雑談とか、こころに関わってくると、得意でないらしく、心理的ブロックがあるみたいです。
結婚して10年、そんなことは百も承知です。
でも、こころがしんどくなったら、誰かに話を聞いてもらいたくなることもあります。
で、あるとき、木に、ダメ元で、「ツライ」ってボールを、地面をころころと転がして投げてみたんです。
そしたら、、、
反応がなかった。ボールが戻ってこなかった。
それで、
ちょっとボールを強くして、「反応がないのもツライ」って転がしてみたんです。
そしたら、、、、、
やっぱりボールが返ってこなかった！！
グラウンドの隅っこに、ぽつんと残された２つのボール。
ああ、期待したわたしがいけなかった。キャッチボールが苦手というのは知ってたんだった。うっかり忘れてつぶやいてしまった。ごめんなさい。
そう思ったものの。
会話苦手言うたって、ソトの仕事ではちゃんと会話できてるんだよね？
家族でコミュニケーション取らなかったら、何で一緒にいる？
苦手なりの歩み寄り方ってあるんじゃないの？
子どもを育てる暮らしのパートナーとして一緒にいるんだったっけ。そう割り切るしかない？
ハッ。いかんいかん、相手を責めるような考えばかりが浮かんでもうた。
わたしの思いに立ち戻ろう。えーっとわたしはどう思ってるんだっけ？
「ツラい気持ちをわかってほしい。反応がほしい。反応がなくてさみしかった。」
「ワタシ」ハ、ソウ、イッテマシタ。
ワタシはこうしてツタエマシタ。
それで、ＬＩＮＥで、送ってみたんです。
「溺れてるから、助けて、と言ったら、無表情で眺められている感じがして、とてもキツイ。会話が苦手なのはわかってる。でも、ottoがどう感じているのか、攻撃しない形で教えてほしい。」と。
そうしたら、数日経ってやっと既読になって返事をくれました。
LINEを見る習慣が、ないらしい。
「すごく心配している。寄り添い方がわからないし、やればいいのはわかっているけど、すぐできないだけ。こうなっているのは自分のせいだなんて思わなくていい。」
要約すると、そんな返事でした。
心配してくれてたんかーい！！
ハイジ主題歌のメロディにのせちゃうよ。ソプラノでね。
「教えて～～～～～♪♪♪」ひとことでいいから～。
でも、そのひとことが難しいんだよね。うん。
思わずひとりでズッコケてました。
今まで人に悩みを打ち明けられたり、寄り添うっていう経験がなかったんだろうな。きっと。
どうやら、「辛い」と言われて、どう返したらいいかわからずフリーズしてたようです。
それ以降、閉ざされていた門が開いたように、ottoと内面的な話もできるようになりました。
夫婦10年目にして、グッとコミュニケーションの深度が深まったような感じで、
そうすると、そんなに会話がなくても気にならなくなったのです。
発送しなきゃ、届かない。
伝えて、よかった。あのまま沈黙しなくて、よかった。
何よりよかったのは、相手の言葉を、聞けたこと。
そんな風に思ってたんだ。それが苦手なんだ。逆にわたしはそれが当たり前にできるんだ。だから、モヤっとしちゃうんだ。
それがわかるだけで、同じ無反応でも受け取り方が全然違ってきます。
あのまま沈黙してたら、相手のことも自分のことも、愛せなくなっちゃいます。
・・・・・
ちょっと話は逸れますが。
母の日に、日ごろの感謝を込めて、義理の母へ贈り物を送りたいと思いました。
だけど、いそがしさを言い訳に、発送タイミングを失ってしまい、当日に間に合いませんでした。
それでそのまま発送しなければ。
贈り物を送りたい、と思っていた気持ちも、相手には届きません。
遅れてもいい。ひとこと、「いつもありがとう」の言葉を添えて、発送しました。
・・・・・
またまた話は逸れますが。
小学生の娘の宿題で、国語の教科書を音読する宿題があります。
ある日、こんなストーリーが飛び込んできました。
飼っていた犬がある日突然死んでしまった。もっと「大好きだよ」「ありがとう」って言えばよかった。と悔いる内容でした。
※とにかく忘れっぽいので、絞りに絞り出した結果、これしか思い出せませんでした！
その日から、子供たちに、「愛してるよ、大好きだよ、おやすみ」と必ず言うように、しています。
最初は、自分で自分をくすぐっているような、モゾモゾ感がありました。
言い慣れないんです。
だけど、繰り返し、繰り返し言っていたら、「おやすみー」という挨拶として一体化しました。
お届け物は、発送しなければ、届きません。
今では、５歳息子も、母に「あいしてるよ、だいすきだよ、おやすみ」と言ってくれます。
とても、うれしい。
発送方法も、ひとつじゃない。
ottoの話に戻ります。
それ以降、ちょっと聞いてほしいこころの声があったら、LINEすることにしました。
トイメンで無反応だとザワザワしちゃうけど、LINEだったら、相手のタイミングを待てます。
キャッチボールじゃなくたっていい。交換日記だっていい。手紙だっていい。伝書鳩だっていい。
これがわたしたち夫婦の、”いい距離”かもしれません。
受け取られなければ、届かない。
ottoは、不器用ながら、わたしのことをとても心配してくれていました。
その愛情は、物理的やさしさとして表れていました。
料理や洗濯、家事全般。わたしが忘れてしまうことをさりげなくフォローしてくれたり。好きなものを買ってきてくれたり。
だけど、わたしは、困惑していたんです。
ツラいと漏らしても無反応なのに、物理的にはやさしい。。って、どゆこと？と。
今は物理的やさしさをありがたく受け取れます。
「わたしはこんな風に愛情表現をします。こんな表現は苦手です。」
「了解です、このやり方は苦手なのですね。わかりました、こちらの形式で受け取ります。」
っていうやり取りが、言語上でも非言語上でもいいのだけど、１度擦り合わせをしておかなければ、相手は、受け取りようがないって思いました。
Aさん）キャッチボールをしたかったのに、Bさんに投げたボールをスルーされたと思っている。
Bさん）キャッチボールをスルーしたんじゃなくて、相手によろこんでもらいたくて、花壇にお花を植えていただけなのに、なぜか相手が悲しんでいるのに困惑している。
うわうわ、９０年代ラブストーリーもびっくりの、笑っちゃうぐらいのすれ違いじゃねーか！
じゃあ、「愛してる」だのハグだのわかりやすい愛情表現をすればいいのか？というと、そうではないのが人間の面倒くさいところです。
相手が受け取る準備ができていなければ、置き配がどんどん溜まっていきます。
置き配の場所が、わかりにくい場所ならば、「ここ置いておくねー」って事前連絡しておかないと、受け取れません。
発送頻度も人それぞれ。
さらには、発送頻度、つまり気持ちの表現も、人によって、度合が違います。
１番多い発送先はアナタ。
自分のものさしの中では、世界で１番関心があるのがアナタだけど、
相手のものさしから見ると、その頻度が、「１０年に１回の発送て…、すくなっ（驚）」ってなるかもしれません。
相手がもうちょっと発送してほしいと言うのであれば、１カ月に１回でなくとも、１年に１回とか、ちょっと増やしてあげたらいいのかなって。
１０年をいきなり毎日にするにはなかなかエネルギーの問題がありますが。そこは相手も譲ってあげないと、ですね。
いい距離って。
”いい距離”っていろいろ。
つくづく、自分の当たり前は、誰かの当たり前ではないってことに気づかされましたが、わたしってすぐに忘れちゃうんです。
感じてることを怒りや悲しみで包まず、「そのまま」相手に伝えるのって大事です。
相手だけじゃなく、「自分」も愛せる距離。だから。
わたしがわたしでいること。まず、自分がどうしたいか。
愛することって、そこから。そこからの、擦り合わせ。
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