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読書感想〜 そして、バトンは渡された

みなさま、ごきげんよう!
「夜明けのすべて」に引き続き、瀬尾まいこさんの
『2019年本屋大賞受賞』作品を拝読いたしました。

丁度、卒業式シーズンと重なったこともあり、とても良い雰囲気の中で、
集中して『読破』することができました。

瀬尾さんのいや、『まいこ』さまの文章は、素直に受け止められて、
読んでいくうちに『心が整う』想いでした。

ストーリー

5人の『親』に育てられた『少女』が主人公です。

読む前に、「5人の親?」って思いました。
そして、高校生にして、すでに3回も『苗字』が代わった少女が、
唯一変わらない『優子』と言う自分の名前を『大切に愛している』。

「今の親」を『森宮さん』と苗字で呼んでいる。
その森宮さんですが、東大出身の37歳の男性です。
『森宮さん』と『優子』の親子関係が
わたしは一番好きだと思う。

5人の親とそこに関わる人間模様が『人間味』と『家族愛』を
深く、深く、考えさせてくれる作品と思う。

最初の両親

水戸家の長女として、生まれた少女は、3歳の時に母親を『交通事故』で
亡くしてしまう。3歳の『優子』には、母親の死が理解できずにいた。

小学校の入学式で『最初の父親』へ『母親の不在』について
質問するシーンがある。
優子は当然、「優ちゃんが大きくなったら教えてあげるよ」と
父親にはぐらかされてしまう。
しかし、翌年、『最初の父親』は『母親の死』についてうち明かす。

梨花

二番目の母親で、『育ての親』そのものだと思う。
梨花と最初の父親『水戸秀平』が再婚する。

しかし、数年後、『水戸秀平』の海外転勤により、二人は離婚し、
優子は『日本で梨花と生活すること』を決断した。

優子は梨花のことを『お母さん』とは呼べずに『梨花さん』と呼んでいる。
しかし、梨花との生活で、優子は『大人びた子供』へと成長していく。
『親子愛』以上の愛をふたりから感じ取れる素晴らしい物語。

泉ヶ原

梨花の歳の離れた『再婚相手』。とてもお金持ちで、大きな屋敷に住んでいて、
お手伝いさんもいる。前妻とは死別。ピアノを愛しており、優雅で優しい雰囲気を漂わせている。

『優子』はどことなく、『遠慮』してしまう相手だが、『ピアノ』を通じて、
お互いに『一定の距離感』を縮められないながらも、理解していく光景が、
愛らしく感じます。

『梨花の結婚理由が実は…』と言いたくなるところです。

森宮

『梨花の3人目の夫』。とてもマイペースで、
「頭はいいのに、なぜ?」とツッコミを入れてしまう。

おそらく、『チャラい男子』の『理想の父親像』かもしれない。

流石に、朝食から、「カツ丼」はありえないでしょう!っと

優子

女子高生の目線から色々な『大人の事情』が美しく描かれていると感じる。
5人もの親を渡り歩いていることが、『特別な愛』と徐々に受け止めていく、
『優子の心情の変化』がとても面白いと思う。

最後に

『ネタバレをさせたくない』想いから、
かなりざっくりした内容になってしまいました。

気になる方がいらっしゃりましたら、是非、是非、拝読願います。
読み終えた後の『ホッコリと温まる心』を感じてほしいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。
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今日も、誰が見ても「綺麗な言葉」が溢れますように
それでは、また、・・・◯◯ 

今回は『みんなのギャラリー』から
『中村愛』さんの写真をお借りいたしました。
中村さん、ありがとうございます。

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