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20年以上前に「同性婚」が認められたオランダ&ベルギーに行ってきたよ
突然ですが、彼女とオランダ&ベルギーに行ってきました!
街並みも美術館も、グルメも景色も、全部がとってもよかった。大満足。すでにまた行きたくなってる。
焼きたてのワッフル、名店ベルギーチョコの数々、なんであんなに美味しいのでしょうかね。
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オランダ&ベルギーに行こうと思ったわけ
今回、オランダとベルギーを旅先に選んだのは、芸術や美食の国を楽しみたかったのはもちろん、オランダは2001年に、ベルギーは2003年に、世界で初めて「同性婚」が法制化された国だからです🏳️🌈
2001年といえば、今から20年以上も前ですね。
日本で小泉内閣が誕生した頃です。USJがオープンした頃です。
なかなか遠い昔に感じますよね。
日本でもいま同性婚の是非が問われている中で、せっかくヨーロッパに行くのなら、「同性婚ができる社会」になってから20年も経ったオランダとベルギーの「今」を見てみたい、と思いまして。
とはいっても観光ツアーなので、そんなに現地の実態を見られるわけではないですが、いくつか関連スポットに立ち寄ったり、現地で感じたことがあったので、旅の写真とともに備忘録として残しておこうと思います。
これからオランダやベルギーに行かれる方は、グルメ情報も参考にしていただけたら◎
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オランダの首都アムステルダムを散策
まずはオランダの首都アムステルダムの写真をいくつか。「アムステルダム中央駅」が街の中心エリアになります。
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ちなみに、アムステルダムの不動産会社さんを見てみましたが、オランダの家賃は高いです。家具付きの部屋が多いのと首都価格なのでしょうけども、2LDKくらいの広さで家賃が100万前後するのもザラでした。
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日本では、まだまだ同性カップルが賃貸物件を借りにくい現状があります(借りられなくはないけど、一般的な夫婦や親族とは扱いがかなり異なります。パートナーシップ制度も明確な効力はないので、「親族以外お断り」の物件は難しい場合が多いです)。
一方のオランダでは、結婚なりパートナーシップ制度の利用なりで、法律上で家族と認められるため、部屋を借りる・買うときのハードルは異性夫婦と同等なのだろうなと思います。
(Famieeさんの記事でそのあたりが触れられていました。)
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アムステルダムの中心街に「同性愛者記念碑」
さて、アムステルダムのLGBTQ関連スポットは、同性愛者の記念碑です。
観光スポットである「アンネ・フランクの家」の近くにあります。アムステルダムに行ったらぜひ立ち寄ってみてほしい。
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同性愛者であることを理由に、迫害されてきた全てのゲイ、レズビアンを追悼するために、また、公平と自由を求めて戦う同性愛者の闘争に敬意を表してつくられたそうです。
日本では、同性愛者であることを理由に弾圧されたり、危害を加えたられたりといったことは稀ですが(過去にいくつか悲しい事件は起きているけども。日本では明確な敵意というより「マジョリティの無関心」が一番の壁かもと思ったり)、
海外では現在も法律で同性愛者が罰せられたり、処刑されてしまう国もあるし、ナチスドイツの頃にはヨーロッパでも同性愛者という理由で収容所に入れられたり、刑法上で罰せられる存在でした。
そうした背景がある中で、先人への追悼や敬意、同性婚が認められる社会になったことへの喜びや解放、といったメッセージが込められているのだろうなと感じました。
そしてこの記念碑の場所は、毎年行われるアムステルダムプライドパレードの出発点でもあるそうです。
現地在住の方のブログを見ましたが、オランダの運河を利用したパレードはすごく見応えがあるみたいですね🌈
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このショップに限らず、街中の雑貨店やお土産屋さんで、LGBTグッズはいろいろありました。メッセージカードとかバッジとか、マグカップとか。
(ただね、それ自体はいいんだけど、イチレズビアンからすると、なんでそっちの方向ばかり…?と思ういわゆるなグッズもしばしば。日本のパレードなどに対しても思うことだけど、なんというか、あまりにも「ゲイゲイしい」というかさ、、ゲイの象徴のような存在なんだろうけど、見たくない物体をそんなに店頭にぎっしり並べないでくれよと、ストレートの方が見たらドン引きでは、と思ったりしました(オブラート))
閑話休題ね。
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オランダでもベルギーでも、よく見かけるレインボーフラッグ
今回の旅では、オランダのアムステルダム、オッテルロー、ハーグ、ベルギーのアントワープ、ブルージュ、ブリュッセルなど、素晴らしい街をたくさん巡りました。
訪れたどの街にも、大抵いくつかのレインボーフラッグがはためいているのを見かけました。
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アムステルダムにもブリュッセルにも、写真のような光景がたくさんありました。
プライドハウスのような場所なのか、LGBTQフレンドリーの意味合いで掲げているのかはわかりませんが、街からウェルカムされているようで嬉しくなりますね。
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横断歩道もレインボーカラーに
それと、街中で見かけて結構びっくりしたのが、横断歩道もいくつかレインボーカラーだったこと。
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プライドパレードの際は、市庁舎などの公共施設もレインボーカラーになるそうですが、一緒に横断歩道もレインボーにしたりしているのかな?それがそのまま使われている?のかも。
足元がパッと華やかになっていいものです。
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写真が間に合わなかったけど、街中を走るバスやトラムもレインボーカラーにラッピングされていたりしました🚌🌈
LGBTネタ以外も、とにかく街並みが素敵なので、もういくつか。
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同性カップルかな、と思う人はどれくらいいる?
同性同士の結婚が認められているオランダとベルギー。
街中を歩いていて、「あ、このお二人はカップルか、ふうふかな?」と思う方々は、何度か見かけました。
そんなにたくさんというわけじゃないけれど、男性同士も女性同士も。若い方も、私たちのような30代、もっと上の世代の方もいました。
わんちゃんと散歩をしていたり、オープンテラスのカフェで隣に座っていたり、みなさん普通に過ごされています。周囲がジロジロ見るでもなく、本人たちも人目を避けるでもなく、街中にただ「いる」感じが、新鮮でした。
同性婚が認められたからといって、同性カップルばかりには、当然なりません。
以下の記事の2021年の調査では、オランダ全土で結婚したカップルのうち、同性カップルは1.7%、アムステルダムでは4.5%とのこと。全然少ないですよね。マイノリティ。
”オランダ全土で2001年から結婚したカップル1000組のうち同性婚は17組。とくに都市部では多く、アムステルダムでは1000組のうち45組”
全体のうち同性愛者は1~4%ほど。電通などが発表している同性愛者の統計割合とも、私が街中で見かけた体感とも合っている気がします。
ちなみに、日本の某区議は私たちを感染症か何かと思っているのか笑、「同性愛が広がれば足〇区は滅びる」と言っていましたが、同性婚が認められたからといって、異性を好きな人は異性をそのまま好きなわけで。
足〇区はそんなことで滅びませんし、異性婚も同性婚も存在する社会は、すべての人が各々のパートナーと幸せに生きられる社会、それだけだと思います。
(例に挙げてしまったけど、そんな話もあったとはいえ、足〇区は都内で初めてファミリーシップ制度が導入された区でもあります)
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オランダもベルギーも日本より出生率は上だよ。なんならオランダは「子どもの幸福度」世界1位だよ
同性婚が認められてから20年以上経ったオランダとベルギー。どちらも出生率は日本より高いです。
先進国はどの国も近い動きをしていますが、近年は下落傾向であっても、同性婚が法制化された後の10年ほどは、オランダもベルギーも出生率は上昇していました。
直近はさらに下落した日本に対し、オランダもベルギーも上昇しています。
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2003年からしばらくベルギーの伸びはすごいですよね。
このグラフから言いたいことは、次の二つ。
同性婚を否定する文脈で、「同性婚を認めたら出生率が下がる」という声が多くありますが、「同性婚が認められたら出生率が下がる」という因果関係は認められないこと。むしろ2ヶ国のように上昇しているケースもあります。
もう一つは、同様に、「同性婚が認められたら、出生率が上がる」もこの事例だけではもちろん言い切れません。
ただ、「同性婚が認められた社会」は、それ以前の社会に比べて「より多くの人の生き方が尊重された社会」であるのは確かだと思います。そうした社会の方が、子どもを育てようという希望を持ちやすい側面はあるのかもしれません。
また、子どもの教育観点でいうと、オランダはユニセフの調査による「子どもの幸福度ランキング」で世界1位になっています。
現地在住の方の記事では、オランダの教育について以下のように書かれています。
"「お勉強」よりも小学校で重視されているのは、友達や社会との関係の中で「自分を大切にしつつ、他者を尊重すること」を学ぶことです。オランダの学校には、多様性が溢れていて、自然に「自分と他人は違う」ということを学んでいます。
例えば年齢。既にご紹介したように、小学校のクラス内で複数の学年が一緒に勉強しているケースが多いほか、学力によっては「飛び級」や「留年」もよくあることなので、同じクラス内でも2~3歳の年齢差は普通に存在します。また、校外でも趣味を同じくする子どもたちが年齢の垣根なく集まって活動しており、日本よりも年齢差を超えた付き合いがよく見られます。
国籍や人種、文化的バックグラウンドが全く違う人たちが混在するのも、移民を多く受け入れている国ゆえの醍醐味です。私の息子のクラスメイトにもトルコ人、中国人、英国人、イタリア人、オーストラリア人、インド人などがいます。
また、性的マイノリティへの理解も進んでいます。両親が同性でパパが2人だったり、ママが2人だったり、子ども自身が「LGBTQ(性的マイノリティの総称)」のケースも見られます。”
こちらも因果関係の証明はできませんが、多様な生き方が認められていて、個々人が相互に尊重された社会で育つことは、子どもにとって幸せを感じやすいのだろうと思います。
子どもを育てようとする同性カップルの親にとっても、当然、法律や国によって自分たちの生き方が否定される社会よりも、肯定される社会の方が幸せに決まっています。その幸せがしっかり子どもにも伝わっている部分もあるのではと思います。
オランダやベルギーで見かけた子どもたちも、みんなニコニコのんびり楽しそうでしたよ。
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同性婚が認められて20年後のオランダとベルギーを見て
今回、短い期間ではありますが、今のオランダとベルギーの社会を見て思ったのは、同性婚が法律で認められようが社会は大して変わらないじゃん、ということ。いい意味でね。
・少なくともオランダとベルギーでは、20年経った今でも、同性婚の法制化で社会を揺るがすような大きな変化は起きていない
・いうて人口のごく数%の話。大勢の国民にとっては「あ、そう」「よかったね」レベルの話なんだと思う
・同性婚の選択肢があることで、未来を描けない若い当事者は確実に減る
・幸せな当事者は確実に増える。安心する当事者の家族も確実に増える
・国民の幸せの総量は増える
・出生率に大きな影響はない(むしろプラスの可能性も)
オランダやベルギーに続き、世界ではどんどん同性婚が認められています。アジアでは台湾やタイも。
”現在では、ヨーロッパ、南北アメリカ、オセアニアなど、2024年3月現在、37の国・地域で同性婚が可能になっています。”
2024年の日本でも、同性婚の是非が問われています。
「婚姻の平等」を求める裁判も全国各地で行われていて、同性婚を「認めるべきだ」とする国民の声は65%に上っています。
一方で、政治の現場からは「極めて慎重に検討すべき」「(同性婚を認めたら)社会が変わってしまう」といった発言が延々と延々と延々と(強調)繰り返されています。子どもを育てようとする同性カップルの望みを、法律で阻もうともしています。
日本はこの先どうなるかな。
また次にヨーロッパを旅する頃には、結婚の選択肢があるといいなと願っているけど。どうだろうね。
社会を動かすのは個人の声の集合体なので、自分でできる範囲の発信はこれからも続けていきたいと思います。
ということで、いつの日か晴れて公の家族として彼女と海外に行けることを願いつつ。
最後にオランダ&ベルギーの美味しい思い出を並べておきます🇳🇱🇧🇪
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