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不登校生 半年間の「引きこもり」日記 #2

2016年5月から、当時高校一年の僕は、引きこもり・不登校になりました。
その時に書いていた半年間の日記の中身を紹介します。
この記事は第2回。

今日紹介する言葉を書いたときは、
ひきこもって1か月が経過。気持ちが浮き上がることも、沈み込むこともなく、ただ低空飛行をしていた頃。
気持ちの沈み方を「沼にはまること」に例えていました。
そんな記憶があります。

#1はこちら

日記

6/12 22:30
開いたけど何も書くことがなかった。冬はこもれるけど夏はキツイ。暑い。

6/13 4:30
寝ようとしたけど眠れない。「車輪の下」が頭から離れない。
嫌な予感。予感というより運命… とにかく強い。
今 中学に合格したときを思い出した。
嫌な予感がする。
前を向けない…息が苦しい。雨音が、人が僕に近づく足音に聞こえる。
こわい。

6/18 22:30
今日の昼、父方のばあちゃんがきた。優しく包んでくれた。本当はもっと泣きたかった。
でも迷惑をかけたくなかった。
今「西の魔女が死んだ」を読み切った。
人の温かさを感じた。でもそれは「うらやましい」で、決して自分にも同じような人がいるという感触ではない。
結局一人ぼっち。駄目だと分かっていても、ネガティブになってしまう。
昼間、部活の事も思い出した。続けていたら、春季大会が終わり、インターハイの準備が始まる頃だ。でも、そもそも続けるのは無理だったと思う。

6/20 16:30
何で、高校生になってから、こうなったんだろう。
高校に戻れる訳が無い。皆は僕を知っている。昔を知っている。
だから、今を見せたくない。何で親は分かってくれないの…?
もう嫌だ。同じような境遇から立ち上がった人もいる。
けれども、自分が同じことをできる訳じゃない。
もう深すぎてどうしようもない。なのに、まだ底についてない気がする。
学校辞めたら、本当に一人になる。誰にも助けを求められない。
保留としか言えない。辛いよ。辛いよ。
後悔しかできない。

6/22 0:00
昨日の夜あたりから、本当の自分って何か分からなくなってきた。何を見たり、聴いたりしても共感できなくなってきた。
本当に、この少しの間でバカになったな…
思考停止してしまってる。ゲームも飽きる。テレビもつまらん、スマホも飽きた。
ほかになにがあるの?外はこわい。何もできないんだよ。
将来…やっぱり夢で、現実的な部分なんて一つもなかった。
今、辛い気持ちにならないのは何も考えてないから。
思い描くことができないから。
結局逃げ回り、どうにか、首の皮一枚つながってるところか。

どうやったら、自由に、思い通りに生活できるのかな?

6/24 0:30
生きがい とはなんだろう。一つは自分のしたいことをすることだと思う。
僕にそれはあるのか?パッとしない。でも死ぬ理由はない。
とはいっても「見つけられるように頑張る」なんて言葉は信用できない。
結局何もせずにただ時が過ぎるのを待つだけ。

6/27 0:15
僕は八方美人だ。
どこに行っても、誰と接しても良く思われようとしている。
とにかく内面を隠す。
0:30
最近、何にも興味を持てない。欲求もない。どうして?分からない。
とりあえず、心の中が何となく重たい。鉛のよう。爆発はせず、ただ沈む。

6/28 16:00
もう何もかも どうでもいい。
風邪ひいても、死んでもいい。
23:30
現実を考えると後悔しかできない。今さら学校なんて無理。一人でゆっくりしたい。けど無理。
何もかも忘れたい。
23:40
やっぱり「車輪の下」はこわい。

あとがき

この頃は、ただ淡々と沈んだ気持ちを書いていた様でした。
「車輪の下」と「西の魔女が死んだ」はどちらも、主人公が悩みを抱えていて、その周囲の人たちとの交流が描かれた物語です。
実家に眠っているはずだから、のちのち、読み返してみようと思います。

ここまでご覧いただきありがとうございました。
次回の記事では、夏・夏休み・誕生日の迫る7月の記録から始まります。

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