画像生成AIを動かせるPCの電気代(Stable Diffusion・ゲーミングPC)
「Stable Diffusion」のような画像生成AIは、ある程度高性能なGPUを搭載したPCで動作することが多いです。
そのようなPCでは事務用のデスクトップPCよりも電気代がかかるらしいので、今回はわたしが使用しているPCで電気代がどれくらいかかるのか確認してみました。とくに画像生成時や学習時でどれくらい電気代がかかるのか気になります。
概要
先にざっくり結果を言うと、以下のようになりました。
・何もせずつけっぱなし(ロック状態)で放っておくと意外と電気代がかかる!
・節電のためにスリープモードで遠隔から復帰できるようにしたい(しました)
また、画像生成AIを動かすときの電気代については意外と大したことない、と言う結果になりました。
・テキストからの画像生成は時間が短いのでトータルで見ると電気代意外とかからない
・AIによる画像学習(LoRA)も意外と安い。
使っているPCのスペック
スペックはStable Diffusionを動かすためのコスパ良しエントリーモデルといったところです。
GPU: GeForce RTX 3060 12GB
GPU: Ryzen 5 4500
メモリ: 16GB (8GB×2)
SSD: 500GB
OS: Windows 11 Home
使い方の補足
Windows PCを直接操作していません。どういうことかと言うと、基本的に普段使いのMacBook Airからリモートデスクトップという手法で遠隔操作しています。そのため、本体はディスプレイに繋いでいません。(ディスプレイにつながずに使う方法は記事の後半で説明しています。)
電気使用量・電気代
電気代の計算式については、記事の後半に載せています。W数だけ比較してみるためにまとめると以下のようになりました。
ロック状態:42W
画像生成(txt2img):230W
LoRA学習:120〜190W(平均は160Wくらいな気がする)
ロック時の電気使用量・電気代
遠隔操作するため、電源を落とさずにロック状態に基本的にしています。
ロック状態で何も操作していないときはおよそ42Wです。スリープモードにせずにつけっぱなしにしておくと意外と電気代がかかります。1日で20円、年間で7000円近くかかります。(ディスプレイはオフにしているのでPC本体の電気代のみで計算)
1時間: 42W×0.001×1時間×20円=0.84円
1日: 0.84円×24時間=20円
1ヶ月: 0.84円×24時間×30日=604円
1年: 0.84×24×時間×365日=7358円
今後は電気代節約のため、スリープ状態から遠隔復帰させたいです。そのため、以下の余っていたSwitchBot 指ロボットで遠隔からキーボードを押せるようにしたいと考えています。(スリープモードでも遠隔操作できるようにするwake-on-lanという手法もあるようですが、Wi-Fi接続だと設定がめんどうそうなのでやめました。)
追記: SwitchBotを使用して、遠隔操作でスリープモードから復帰できるようになりました。
以下の動画のようにキーボードの適当なボタンを押して復帰させます。
Stable Diffusionで画像生成による電気使用量・電気代
Stable Diffusion WebUIでテキストから画像を生成するときはおよそ230Wでした。Hires.fxなしですと、一枚あたりの生成時間は5〜10秒程度です。1日で30枚くらい生成するとして計算してみます。
1枚の生成時間が10秒として、1日の電気代は
230W×0.001×{(1/60)×(10/60)}時間×20円×30枚=0.38円
でした。時間が短いので意外と安いです。
実際はHires.fxありで20〜30秒程度の生成時間がかかったりすることもあるので厳密に考えると、もう少し複雑な計算になるとは思います。下記のLoRA学習もふくめた合計の電気使用量はこれからわかるので報告できればと思います。
LoRA学習時の電気使用量・電気代
120W〜190Wと細かな変動がありますが、体感では平均は160W程度かと思います。画像生成よりも学習の方が小さいワット数でした。なお、1回試したときは学習に40分かかりました。
160W×0.001×(40/60)時間×20円=2.1円
つまり一回のLoRAの学習費用は2円程度でした。意外と安い!
電気代の計算方法
今回は東京電力の1kWhあたり20円で計算します。
電気代の計算式は、
kW数×使用時間(h)×20円
つまり、ワット数から換算すると、
W数×0.001×使用時間(h)
例えば、100Wの電化製品を3時間使用すると、
100(W)×0.001×3(h)×20円=6円
これを1ヶ月同じように使うとすると30かけて、
6円×30日=180円となります。
計測方法
SwitchBotのプラグミニで計測しました。これは本来、遠隔で電源プラグのオンオフをするものですが、電気使用量の計測もできます。
以下のようにiPhoneアプリでリアルタイムの消費電力を確認できます。
日ごとの変動も履歴から確認できます。
ちなみにこちらの記事では洗濯機や電気毛布の電気代を計測しています。
おまけ:ディスプレイなしでデスクトップPCを使う方法
こちらの機器で擬似的に4kディスプレイにつないでいることにしています。
なお、わたしの場合はPC本体にHDMIをさせるところがなく、Displayportしかさせなかったのでこちらの変換器を間に挟みました。
おわりに
1ヶ月で実際どれくらいの電気代になるのかわかったら追記したいと思います。
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