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祖母の話

 先日叔母さんが来てくれた時の話で祖母のエピソードを書いた時に思ったのだが、祖母の事を話そうと思った。
 母、父、自分の順番で祖母と一緒に過ごした時間が長いんじゃないかと思っている。叔母達は生まれてから嫁ぐまでと考えたらそうなった。

 祖父母にとって7人娘を産んだのは男の子が欲しかったに違いなかった。なので初孫が男の子だった時の喜びは相当だったと想像できる。

 叔母さん達からは、お婆ちゃん子だったと言われる。泣きながら、おばあちゃ〜んと言いながら祖母の元に走る姿を良く見かけたらしい。小さい時に祖母と2人で大阪まで一緒に夜行列車で行ったり、可愛がられていたのは間違いない。
 海老が食べたかったのか海老、海老と泣きながら連呼している幼い自分のカセットテープを中学校ぐらいまで大家族が集まると皆で聞くイベントがあったのだが、既に恥ずかしいと思う感覚が無くなる程には聞かされていた。

 結婚してからは、特に妻と仲良くなった。妻は自分の祖母との思い出があまりなかったので実の祖母の様に感じていた。妻が教えてくれたのだが、綺麗にラッピングされたプレゼントをアメリカ人ばりにビリビリに破いて開けたら祖母がギョッとした顔をしたらしい。ウチでは破かずに包装紙を何かに再利用していたので妻の大胆な行動に驚いたのだろうが、丁寧に開けなさい等とは言われなかったのが祖母らしい。余計な事はあまり言わないで行動する性格だったからだろう。
 妻と2人でいろんな話をしていたみたいだが、全然気づかなかった。妻の話をいつも聞いてくれていたと後で聞いたし、嫁いでからの不安や悩みが残る妻の心のケアをしてくれていたのだと思う。
 息子が産まれた後に抱っこしながらオリジナルの子守唄であやしてくれている姿を今でも覚えている。

 趣味で演奏していた大正琴の調子が悪そうだったので誕生日プレゼントにキーボードを贈った。
 祖母が言うには1回曲を聴いたら、その曲は弾けると言っていた。あんたもそうでしょギターとか弾いてるからと言われたけど楽譜見ながら弾いてるだけで普通の人はそんな事出来ないと答えた。
 祖母はどうやら絶対音感の持ち主だった。祖母は楽器を弾いてる人は全員自分と同じように耳で覚えて弾いていると思っていたらしい。家族の誰かからそんな話を聞いた事がなかったから誰も知らないかもしれないし、誰にも受け継がれ無かった才能なのかもと思っている。

 後はかなり我慢強い所があって、腕とお尻かなんかを痛めて帰ってきたので、どうしたのか尋ねたらゴミ捨てかなんかで外に出たら、バックしていた車に当たって倒れたらしかった。普通に人身事故だ。相手は車から出てきて謝ってくれたらしいが大丈夫だと言って帰ってきたらしい。後日、内出血していた事がわかったが病院には行かなかったて思う。
 かなり深そうな切り傷の時も、透明でセメダインにしか見えない液体絆創膏を塗って処置していたが、1度だけ自分も使った時にかなりしみて痛かったのだが、祖母が使っていた時に痛がる素振りを見た事が無かった。

 祖母との思い出は、まだまだあるはずなので、思い出したら、ちょこちょこ書き残せたらと思っている。

 帰宅して外出しても大丈夫になったら、お墓参りに行こうと思う。
 近日中には行けそうな感じがしている。

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