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精油成分も代謝されるんです

皆さんこんにちは。
MART代表の山田佳世です。




今回のお話は【代謝】についてです。
…精油と代謝?
あまり接点がないようですが、鼻や皮膚から吸収された成分は必ず代謝されます。

私たちの毎日の食事や、病院へ行った時にもらう処方薬も全て代謝されています。

メディカルアロマを使用する上で大切な【身体のこと】
今回は、代謝という切り口からお伝えしていこうと思います。





1:体内動態とは



さて、皆さん体内動態という言葉は聞いたことがありますか?


メディカルアロマだけに使われる言葉ではないですが、今回は【精油の体内動態】についてです。


1:精油成分が体内に取り込まれたとき、その成分がたどる経路のこと
2:経皮、吸入、経口(MART、その他協会でも禁止)投与のすべての経路で、最終的には肝臓で代謝が生じる




これが重要な部分です。
この精油の体内動態については、MART中級・上級セミナーで触れていますので、もっと詳しく知りたい方は受講をご検討くださいね。



2:肝臓機能について


初級・中級・上級セミナーと、MARTでは【ひとをみる】という事をお伝えしています。

メディカルアロマの勉強をすると、どうしても陥ってしまうのが【精油を必ず使う!】と息巻いてしまう事だったりします。


ここでハッキリお伝えするのは、精油は必ずしも安全なものではないということです。


扱う側のリスクマネジメントも非常に重要になります。


しかも、MARTはリハビリテーションの現場でメディカルアロマの知識を活かすこと、が目的だったりもするので、リスクについて考えることや精油を扱う療法士側の知識は多くあって困るものではありません


精油の知識以外の知識も非常に重要であることは、重々承知の上で使用してほしいというのが本音だったりもします。


特に、我々の対象となる患者様、利用者様は疾患を抱えている方が殆どであり、薬も飲まれています



ここを忘れて精油の知識のみで臨床に導入しようとするのは非常に危険
なので、MARTでは精油以外の分野もしっかりとお伝えしています。


さてさて、話が脱線しかけたので戻していきます。



体内動態の話でも出てくる【肝臓で代謝される】という部分に関しては、
対象者様にメディカルアロマを使用させていただくときに確認をすることの1つです。


薬とは違い、直接経口投与などで粘膜、注射などで直接血管などから入れることはなく、精油成分の吸収はそういったものに比べると僅かとは言われています。


しかし、リスクを考えるに肝臓機能を把握しておくに越したことはありません。


では、肝臓の機能とはどんなものだったでしょうか?


一番に思いつくのは、代謝と解毒ですね!
他にも…


・胆汁の産生と分泌

・栄養素とビタミン代謝…グルコースや他の糖類、アミノ酸、脂質、脂溶性ビタミン、水溶性ビタミン

・種々の物質の不活性化…毒素、ステロイド、その他のホルモン

・血漿タンパク質の合成…急性期たんぱく質、アルブミン、凝固因子、ステロイド結合タンパク質とホルモン結合タンパク質

・免疫…Kupffer細胞


これらが主な機能とされていますが、肝臓はまだまだ多くの働きをしていると言われています。


3:対象者の肝臓の状態を把握する


では、肝臓の状態を把握するにはどうするのが良いでしょうか?
沈黙の臓器、とも呼ばれる肝臓ですが、長期的に介入していく場合にもしっかり確認したいですよね。

定期的な健康診断や特定検診、入院中の血液データなど…

病院や介護施設などで働く皆さんは、普段どうやって肝機能の状態を把握していますか?


まず、簡単なのは担当医に聞くこと、ですね。


あとは、しっかり介入時の健康状態のチェック


肝機能障害は進行した場合、
全身倦怠感、
食欲不振、
微熱、
浮腫、
腹水、
黄疸、
かゆみなど…

こういった症状が出ることがあるので、確認したい部分ですね。


そして、血液データも重要です。

・ALT(GPT)
・AST(GOT)
・γ―GTP
・ALP
・総ビリルビン
・総たんぱく
・アルブミン
・血小板
・LD(LDH)
・コリンエステラーゼ
・HBs抗原/抗体、HBe抗原/抗体
・C型肝炎ウイルス抗体
などなど…


肝細胞、肝機能低下/異常、肝障害、胆道疾患、肝臓疾患、感染状況や感染性の強弱など…


血液データをみることで、肝臓の状態を把握することが出来ます。

これをもとに、しっかり医師と相談するのも大事ですね!




今回は肝臓の部分にフォーカスしてお伝えしましたが、
これだけ把握すれば大丈夫と言うわけではありません。


そういった部分までしっかり考えられるようになると、メディカルアロマの使い方や安全性がグッと上がっていくと思います。


日々勉強、一緒に頑張っていきましょう!
本日も最後までお読みいただき、有難うございました。


MART代表 山田佳世


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