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仕事は金のため、だけじゃない…

天気が良くて、気分もよい。
昨日は三鷹に出社していたので、帰ってきたのは夜10時30分くらいだった。
6時位に仕事を終え、会社の人と軽く食事を兼ねて打ち合わせに行っていた。

6月に会社の組織変更があり、今までお世話になった上司が変わった。
まあほとんどリモートワークなので、あまり顔を合わせてはいなかったが、電話やWEB会議などはしょっちゅうやってたので、それなりに馴染んていてちょっと寂しいのだが、まあ、会社の都合なのでしかたない。

現在の会社はシステム開発がメインなのだが、他社との差別化のためにコミュニケーションも構築するための仕組みづくりを考慮したシステム開発を売りにしている。
具体的にいうと、公共機関向けのCMSなどを中心に、公共施設の運用システムを手助けする会社なのだ。
で、ぼくの担当しているのがWEBを介して人と接する部分。UIっていうか、目に見える部分が多い。システム自体は“裏方”なので、社員のほとんどがその裏方作業をしているが、ぼくはその中では異例に人目につく部分を担当していることになる。

なので、会社の多くの人とは考えるポイントというか、重視する場所が違うような…。
会社の機能としてはそんな事があるのは可笑しいのだが、結局システム開発会社として研ぎ澄まされた結果、“目に見える部分”に関してはあまり重きを置かれてこなかった、ということだろう。

で、そんな環境の中に、いきなりノコノコと入っていった66歳のジジイは、一体何ができるのか?w
ご想像どおり、やはり最初はかなり微妙な雰囲気だった。

細かいことはかけないのだが、実際「ぼくらのチームは、無くても良いのではないか?」という議論を結構小耳に挟むことが多かった。
「え?うちのチーム、無くなるの?」

確かに昨今、WEB制作や運用は、あまりお金を産まない作業になっている。
システム開発は◯千万円単位の商談が多いが、WEB制作だとせいぜい◯百万円単位だし、下手すると数十万円にしかならない。
運用費などは更にひどくて、月数千円なんてところもあるくらいだ。
これでは、会社として受注するメリットはほとんどない。廃止論が出ても当然だろう。

この先AIの活用が更に進めば、サイト制作などは端から仕事として成立しないものになる可能性もある。

そんな中、WEB制作担当者としては、どんなことを考え、どう行動するのが適当なのだろう。

そんな気持ちを抱えて仕事をしていたある日、営業部長の方と話す機会があり、今自分の思っている正直な気持ちをぶつけてみた。
「ぼくらが一所懸命仕事して、お客様とのつながりを作っていくことは、営業部的にはどう思っているのか?」という部分だ。
自分たちの仕事が、会社の足を引っ張ることになるなら、やらない方が良いんじゃないか?そんな気持ちをぶつけてみた訳だ。

結果として昨日、営業部長に呼び出されて会社に行った。
営業部長という人物は自分よりも2周りも若い方なのだが、会社の取引先を殆ど把握している凄い人なので、さぞ痛いところを突かれるのか、と思っていたが、意外にも内容的には肯定的なものであった。

つまり、今人材不足で完全に“受け身”に廻っているWEBチームにぼくが入り、更には強力な技術者が入ることで立て直し、今後はWEB開発の仕事もドンドン取っていきたい!と仰っていただいた。


確かに、まだいくつか自治体とのWEB運用に関する年間契約も残っており、これをすぐに「辞めます」ってわけには行かない。
とにかく、最近はWEBとシステムは切っても切れない関係性になることが多いし、今後自治体にもAIを活用したソリューションを求められることから、いち早くそちらの分野も含めたデジタル・トランスフォーメーションの提案ができる体制づくりをしたい、とのことで、その件でもぼくを活かしていける、という見解らしい。

いやまあ、ありがたいやら、重たいやら…。
嬉しいのは嬉しいのだが、その責任の重さも感じてしまう。
できんのか?おれ…。

とはいえ、給料や待遇が上がったわけでもなく、その辺りもちょっと不安といえば不安なのだが、まあ、いきなり首を切られることもなさそうだ。

金の問題じゃない、なんて言うつもりもないのだが、まあ確かに多少給料を上げてもらったところで、税金やら保険料が高くなるだけだし手取りは大して変わらない。年金受給者の控除額の中でもらえていればそれで良しとしなければならないかもしれない。

後は、自分の心と身体と相談しつつ、出来るだけ会社の目指す方向に舵を取るお手伝いが出来れば良いのかな?
それからやはり、濃密な人間関係はある程度は必要かと感じるようになった。

仕事をしないで一人暮らしをしていると、他人との関係が非常に希薄になる。挨拶をしたり、買い物や食事のときの簡単な会話、それくらい。
やはりそんな暮らしをしていると、無性に誰かと話がしたくなることがあるものだ。
大勢の家族に囲まれて生きていた時は疎ましく感じていた人間関係が、俄然懐かしく欲しくなる時があるもんだ。わがままな奴w。

というわけで、こういった複雑な人間関係を持っていることは、かなりボケ防止にもなると思う。

会社に勤める、仕事をするって事は辛いことも多いけど、それが無くなったときの喪失感も大きいもんだと、最近特に感じるようになっていた。

仕事は金のため、だけじゃないんだよな~。

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