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思い出すという現象

エピソード記憶はエピソードの単位で記憶されていない。

記憶と記憶の前後関係が記憶内容の接合によって時間的に前後付けられるのと同様、エピソード記憶の想起の以前にひとつの印象が呼び出される。

ひとつの印象にはいくつかの別の印象が付随している。

が、これはまだ記憶という明瞭なものではない。

ただ印象が隣接的に接合しているだけだ。

それぞれの印象は雑多に付随しているだけで、前後関係のような序列がない。

そこに現実が代入される。

印象は序列を付与され明確な一場面の体裁をした記憶として合理化される。

そこでようやく意識されうる表象としての記憶というかたちをとる。

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