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「囲炉裏の宝石」
真夏でも
茅葺き屋根の家屋には
囲炉裏に火が
焚べられる
立ち上がる煙は
虫除けになり
屋根を丈夫にする
だから毎日欠かさない
暑いけれど
立ち上がる煙と熱は
鉄瓶からの蒸気を奪いながら
モクモクと巻き上がる
煙が魅せる熱の対流は
涼風を
吹き込んで
心地良い
![](https://assets.st-note.com/img/1692047711927-peQ6WMsn7g.jpg?width=1200)
新たな薪を焚べ
炎がぐっと立ち上がると
しばらく炎に巻かれて
黒焦げに
囲炉裏の中で
薪は炭になっていく
炭になるまでは
延々と燻り出し続けていく
![](https://assets.st-note.com/img/1692047784662-6dzoX0mGzX.jpg?width=1200)
炭となりゆくと
その内側は煌々と輝く
宝石…それはまるで
赤とオレンジのトパーズのようで
癒される
囲炉裏のトパーズ
炎暑でも
![](https://assets.st-note.com/img/1692047936708-nvjMZx5aNG.jpg?width=1200)
白化した炭はやがて
内なる炎で崩れ落ち
赤い宝石群のイチブとなり
溶け合っていく
そこでさらに燃えて燃えて
これ以上ないほど
燃え尽くして
灰となり残りは天に昇るのかな
![](https://assets.st-note.com/img/1692047979314-DBYfNH4z5u.jpg?width=1200)
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