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薬物依存症②

国立精神・神経医療研究センター
薬物依存治療センター長の
松本俊彦医師の著書からです。


薬物依存症の
最新の治療・回復支援の考え方

紹介されてます。

脳の中枢神経に作用して
依存させる薬物(中枢神経作用薬)と
いっても様々な種類があります。

それら薬物は、
脳に対する作用の違いから三つの
タイプに大別できます。

今回は
①中枢神経抑制薬の紹介です。
ベンゾゾアゼピン系薬物はこのグルーブに属します。

①中枢神経抑制薬

脳の働きを抑制し、覚醒度を低下させる作用を持ちます。
俗に「ダウナー系ドラッグ」と呼ばれる
ものです。


この薬物の代表は、
なんといってもアルコールです。

それから
精神科の治療に用いる抗不安薬や睡眠薬、
いわゆるベンゾジアゼピン系薬物
です。

他には、
麻薬であるモルヒネやヘロインのような
オピオイド類も含まれます。
大麻もこのタイプに分類されます。


これらの薬物は
血中濃度が比較的低く保たれてる場合には、
脳の高等な機能
(思考や道徳心、他者への配慮や共感)を司る大脳皮質の働きが抑制されます。

それ故に、
不安や緊張もやわらげてくれます。

しかし
その一方で、

大脳皮質の機能が抑制されることで、
辺縁系という部位の活動性が高まります


この
辺縁系は、
感情や本能的な欲求といった原始的機能
を司っており、
普段は大脳皮質によって、
その働きを抑制されてます。 

ところが
中枢神経抑制薬によって
この制御から解き放たれると、

感情の振り幅が大きくなって
激しやすくなったり、
衝動的に暴力を振るったり、
あるいは
性的欲求を制御できずに逸脱的な
行動を誘発する
ことがあります。

また
自分の身の安全を守る能力も低下して、
喧嘩をふっかけられた際に
挑戦的、挑発的な反応をしてしまったり、

危険な状況から逃げ遅れてしまったりします。

事実、
傷害事件や性犯罪の多くが
アルコールなどの酩酊下や、
これらの中枢神経抑制薬摂取の元で起きてます。



さらに
中枢神経抑制薬を大量に摂取して、
血中濃度が高くなった場合には、

大脳皮質だけでなく、
辺縁系の働きまでもが抑制されてしまいます。

その結果、
眠気に圧倒されて足元はふらつき、
立っていることはもちろん、
意識を保っていることさへ、
むずかしくなり、
どこでもいいから倒れ込んで横になりたく
なります。


さらに
血中濃度が高くなると、
辺縁系だけでなく
脳幹(中脳・橋・延髄)という、
呼吸や心拍、血圧などの生命維持機能の
中枢の働きを抑制します。

その結果
血圧が低下してショック状態を呈したり、
自発的な呼吸が抑制されたりして、
最悪の場合、
死に至ることもあります。


以上

今回は
中枢神経抑制薬の説明でした。


ここに
ベンゾジアゼピン系薬物の
特徴と問題点が、
全て記載されてる
と思いました。

不安をなくしたり、
睡眠を得るために
大概の人はベンゾジアゼピン系薬物を
服薬するわけですが、

その
デメリットは
不安と睡眠の対価としては大きすぎると
わたしは思います。

そもそも
人間を人間らしくさせてる
大脳皮質の働きを抑制する。


やばいです。


さらには
辺縁系の働きを高まらせて、
感情や本能といった原始的欲求が
コントロールできなくなり高まる。

感情の振り幅が大きくなるわけです。



ベンゾジアゼピン系薬物を飲んでる人に、
このようなことを言うと、
かなり激怒されますが、

ベンゾゾアゼピン系薬物を服薬してる人が
そのような状態になる。

これは
私は自己体験でも確信を得てますし、

そのような経験をしたうえで、
断薬して薬が抜けた後、

まだ
服薬してる人と接した時に、

まざまざと
「中枢神経が抑制されていて、
 変になってる」


感じることが度々ありました。

極端な話、

人類が進化してきた歴史は
大脳皮質の進化なわけです。

大脳皮質で人間は、
いろんな本能や感情をコントロールしてるわけです。

そこが抑制されちゃったら、
進化的には逆方向に戻る。

鳥類や爬虫類に近付いてしまうわけです。

って
極端な発想かもしれません(笑)


例え
不眠でも不安が強くても、
そんな危険な薬物で、
大切な脳を抑制させることは、
私はもうしません。



向精神薬って
知識がなく何も知らなかったから、
飲めたんだなぁと
しみじみと思います。

カラクリを知ってしまったら、
怖くて怖くて飲めません。

この本は
子供にもわかりやすい「脳の本」らしいです。

でも
後半に
うつ病に関する記載があり、
うつ病患者の海馬は縮小することがある。

うつ病はセロトニンやドーパミンなどの
神経伝達物質機能が低下して
気分が落ち込むことにより起きる。

抗うつ剤SSRIでセロトニン量を増やして、
うつ病を改善することができます。

って
書かれてます。

うーん
日本はまだまだダメですね。

モノアミン仮説をまだアピールして、
抗うつ薬SSRIをプッシュ
してます。

簡単に騙されちゃいますよね。
子供が読める簡単な本!

てのにも、
そんなことが書かれてるんですから。

日本の精神医療被害者は
まだまだ増え続けることでしょう。


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