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過去のこと『慣れるまで対処が難しかったお客さんからのクレーム』

本が本屋さんへ届くシステムは・・・

専門店さんへの送品はシンプルで分かりやすかったのですが、本屋さんのほうはなかなか難しい気がしていました。

新刊や、月刊誌などはお店からの注文ではなく、取次さんと交渉して決めるのですが、その数というのは取次さんが取引している書店さんの数、規模によって変わってくるようでした。

新刊の場合は、事前に売ってもらえそうお店、売れそうなお店、置いて欲しいお店に提案をして注文をもらって、それを取次さんの仕入部門に渡して、発売日に送品してもらってました。
たまにそれを吹っ飛ばされたり、変な数にもなったりしましたがだいたいはお願いした数で送品されてたようです

月刊誌は毎回そんな事できないので、仕入担当さんと直近3か月分と、昨年同時期の売行き、返品状況などを相談して数を決めていきます。
他に本屋さんから、売れ行きが良いので送品数を増やして欲しいという連絡があれば、その都度取次さんに連絡して対応してもらいます。



なので、当時は新刊を出した直後など自身が受注した本屋さん以外では、送品された数がどのくらいなのか、そもそも送品されているのかすら不明な事が多く、『どこに行けば置いている?』という問い合わせで何人も怒らせてしまってました。


お宅の本でしょ、どうしてどこに置いてるか分からないのって・・・どういうこと?

この本が欲しいけどどこに売ってるか、置いてるか教えてもらえませんか?

そんな問い合わせは当然あります。

そのお答えとして問い合わせした方がどの地域かを聞くのですが、その地域が営業エリア外であったり、営業漏れエリアだとどこに置いてるかサッパリ分かりません。

最近はデータ活用である程度は分かるようになってますが、全国全ての本屋さんの現在庫まで把握は難しかったです。


当時思ってたのは、取次さんが新刊だけでもどの本屋さんへ配本したのか、データを渡してくれていれば問題は無いのになって。
何故か有料でした・・・。
どこで売れているかではなくて、自分のところの本がどこに送られているのか分からないって、どんな業界なんだろうって・・・、当時は思いましたけど、データを買うのに上からは許可でませんでした。

どこに売っている? という問い合わせがいつも来る訳でも無かったですし。


本をどこに送るか決めている取次さんですが、直接お客さんから『この本、今日発売なのに置いてないのか?』と言われる本屋さんに、『何でお宅の本がどこで売っているか分からないんだ』と言われる出版社・・・、データ買えって言われたらそれまでですが、無駄にお客さんから怒られるという理不尽さですよ・・・、特に本屋さんのほうは。
ホントそういう電話があった時は凹んでましたし、不満をどこにぶつけるか悩んでました。



あと余談でまた書きますけど、お客さんが本屋さんで売って無かった本を注文しますよね、それが取次さん経由だったり、電話だったりファックスだったり、今はメールとかオンラインという手段もありますか・・・、注文が来たので出版社は取次さんに出荷後、本屋さんへ届きます、普通は。


どこかでトラブルとなり、届かない時あるんですよ・・・。
そのトラブルが流通の途中で止まっていたり、失くしたり、破損してたり支店の倉庫で誰にも見つけられず放置されてたり、理由はいろいろですが・・・

私のやってた事は追加の注文分はともかく、お客さんが注文した客注の品に関しては記録をつけて残しておくことでした。

受注日時、注文の商品名、出荷日、注文してきた担当さんが分かればそこまで一覧に書き留めてました。

アナログで何故紙?となるかもしれませんが、PCに放り込んで保存すると私が不在の時に対応、返答が出来ずまた時間が経ち怒られる要因を作ってしまったため・・・。
まあアナログが良い時もある気はしますけど、この先どうなっていくんでしょうかね?

とは言えお客さんから直接怒られるのは書店さんであって、その書店さんから『出荷してくれましたか?』と怒られる出版社・・・、おかしいですねぇとすっとぼける●●会社・・・、もう何だかね~な事は多かったですね(涙)。


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