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読書メモ キリンビール高知支店の奇跡

皆さん、こんにちは!今日は、ビール業界の歴史に新たな1ページを加えた「キリンビール高知支店の奇跡」について、書籍をご紹介します。この物語は、単なる企業の歴史ではなく、挑戦と変革の連続であり、私たち一人ひとりに大きな教訓を与えてくれます。


◾️明治時代から始まる伝統と革新
キリンビール株式会社の前身は1885(明治18)年に設立されたジャパン・ブルワリー・カンパニー
1888(明治21)年に「キリンビール」を発売し
1954(昭和29)年に国内シェア1位の座に着きました
1970年代初頭、物価の高騰が社会問題となると、シェア60%を超えていたキリンには批判が集まるほどになりました。独占禁止法による分割はまぬがれたものの、一時は〈売りすぎない〉ようにするほど、市場においてガリバーの存在になったのです。

◾️アサヒビールの挑戦とキリンの危機

しかし、1987(昭和62)年にアサヒビールが「スーパードライ」を発売したことを契機に、売り上げは急落します。それまでもビールメーカー各社はキリンの牙城を崩すべく、さまざまな施策、商品を投入してきていましたが、ラガービールを中心とした商品はまったく動じることがありませんでした。それがアサヒビールがスーパードライを発売して以来、キリンの独壇場であったビールマーケットに変化が起こり始めました。

1976年にビールの国内シェアが63.8%もあったのが、1995年には50%以下にまで落ち込み、もしもこのまま負け続ければ会社の行く末が案じられるような状況に陥っていました。しかし、長い間、とにかく売れる時代が続いたため、当時の営業は苦労や工夫というものが何か知りません。仕事といえば、キリンビールの特約店に割り当てを振り分けたり、本社への報告などの売上管理が主。問屋、酒販店に対してあまり売れない商品との抱き合わせ販売をしたりで、当然売れない商品を押し付けられた酒販店はキリンに対して良くない感情さえもっていたのですが、キリンはそれも深刻に受け止めていませんでした。

◾️現場に本質がある

しかし、キリンは「現場に本質がある」という理念のもと、組織の風土を変えることに成功します。本社が決めたミッションの遂行だけでなく、エリア特性を見極め、適切な手を打つことで、負け続ける原因を見つけ出し、勝ちに転じる戦略を立てました。
「キリンビール高知県の奇跡」は、新しい価値を生み出すためのアイデアや、チームワークの重要性、そして変化に対応する柔軟性を学ぶためのノウハウを提供します。

◾️リーダーシップとコミュニケーションの重要性

メンバーが自発的な目標を設定し、リーダーとの間で約束を交わし、その結果を検証することで、組織全体の基礎体力をつけ、市場の変化に対応する力を養いました。リーダーは現場を歩き、部下とのコミュニケーションを通じて、顧客の気持ちを刺激する戦略を立てることが重要であると説いています。

◾️ビジョンと戦略の一体化

理念から生まれるビジョンは、量が質を生むという単純明快な原則に基づいています。本社と現場の情報量のギャップを埋め、理念、ビジョン、戦略の縦軸を一本化することで、自由度と達成感を高め、支店の役割を強化しました。

◾️主体的な行動への変革

会議を減らし、現場主義を徹底することで、支持待ちの姿勢から主体的に考え、行動するスタイルへと変革を遂げました。顧客視点に立ち、状況を切り開く勇気と覚悟を持つことで、前進し続ける力を養い、リーダーの強化を図りました。

◾️まとめ

「キリンビール高知県の奇跡」は、ビール業界だけでなく、あらゆるビジネスにおいて学ぶべき教訓が詰まった一冊です。この物語を通じて、皆さんも自身の仕事に革新をもたらす一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。興味を持たれた方は、ぜひ本書を手に取ってみてください。きっと新たな発見があるはずです。

それでは、今日も一杯のビールと共に、素晴らしい変革の物語に乾杯しましょう!🍻


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