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シリーズ初号機にして最終機 伝説の傑作「BRONICA GS-1」

中判カメラを使っているだろうか。
もし使っているのなら、それはBRONICA だろうか?
そうだとするならS2かETRかと思われる。
それか、少数民族のSQ?

BRONICA S2
BRONICA ETRS
BRONICA SQ


否!
BRONICAといえばGS-1だろう!
え、違う?あれ?


違うのか…
では、誰かGS-1を使用している人はいないだろうか。

そんなことを思いながら書いてみた・・・


BRONICA GS-1

BRONICAブランドの中判カメラの最高峰、GS (GRAND SHOOT)シリーズの初号機にして最終機
同ブランド史上初の6x7 フォーマットの使い手

その名も「GS-1」

最初にして最終兵器となったBRONICA GS-1


すごいカメラであることは間違いない。
なにせ銘に「GRAND」を背負っているのである。
中判でもなかなかカバーしていない6x7である。

そして現在ではその存在もなかなかお目にかかれない。
もはや伝説級。


基本情報

フォーマット
120フィルムを使用する。
フォーマットはフィルムバックに依存。
 ⇨6x7, 6x4.5, 6x6, ポラバック

露出計
露出計内蔵のファインダーを使用すれば利用可能。

レンズマウント
ZENZANON PG シリーズ
その他のレンズは装着不可。
レンズも広角から超望遠まで一通り存在する。

電池
4CR44(CR44を4つ重ねての使用可能)


BRONICA GS-1との邂逅。

とあるカメラ屋さんで、カメラの話をしていた。
内容は中判カメラで撮りたいもの。

私の撮りたいものは集合写真。
それは自分の友達でも、会社の同期でも、家族でも。

そういう今しか撮れないものを中判フィルムというちょっと特別なカメラで撮影したい。

カメラ屋の店主さんがこれに賛同してくれた。
そして、その時に迷っていたカメラを購入するなら、Bronica GS-1をプレゼントしようと言ってくれた。

だが、迷っていたカメラも高額なカメラだったので少し考えさせてもらった。とりあえず1週間ほど取り置き。
この期間にまず資金をなんとかせねば、うーん、仕方ない、a7RIV (その時にはほとんど使っていない)でなんとかしよう。そうして某フリマサイトに出してみたらすぐに旅立った(1時間以内)

これは、買うしかない。買えと言っているのだ。

ということで、すぐにそのカメラとBRONICA GS-1を迎えることになった。

これがGS-1との出会いだ。


使ってみて

ファインダーを覗くと感動。

目の前の光景をファインダーを通して見るだけで世界が変わって見える。
日常生活で液晶を通さずに、光学の装置だけで映された景色を見たことはあるだろうか。
なかったらぜひ一度二眼レフでもいいのでレンズを通した世界を見てみてほしい。

私はデジカメの背面液晶に慣れすぎていたのか、この見え方には感動した。


シャッターを切る楽しさ。

フィルムカメラを始めてからちゃんと一眼レフを使ったのは初めてである。
 →OM-10は持っていたが使っていない。
シャッターチャージと共にミラーアップが行われ、ファインダーを通した世界を確認できるようになる。
その後に露出とピントを調整し、シャッターを押す。
シャッターを押したのと同時ににミラーアップが行われるがその時のショックが心地よい。

この所作が楽しい。


現像結果を見る喜び。

6x7は1枚あたりのフィルムの使用面積が大きく、135フィルムのものと比べて迫力がある。
特にリバーサルフィルムを使用した時のスライドの出来上がりはため息が出る美しさ。
これだけでお酒が進む、それくらいリバーサルの現像結果を見るのは楽しい。


気まぐれ?

私の譲り受けたブロニカはあちこちに問題がある。

BRONICAシェフの気まぐれポイント

①シャッターが降りないことがある。
 →ここぞという時に降りない。
②コマ間が狂う。
 →狂うだけならいいのだが、コマかぶりを起こすことがある。
③フィルムバックを変えると撮影枚数が狂う。
 →シャッターチャージとかのタイミングが狂う様子。

ちなみにトラブルの対策としては使っていてこうすれば良いのではという思いつきで対応してきた。
ちなみに現在も対応中。

備忘録がてら書くとするなら
①の対策として、ミラーアップレバーを少しだけずらせばシャッターが切れる状態になる。
 やりすぎるとミラーアップしてしまい、ピント合わせができなくなるので注意。
 →ちなみに、原因はわからない。

②これについてはなんとなく原因がわかってきた。
 ①の対策でミラーアップレバーを少し動かした状態にしていると、シャッターチャージで行われるフィルム巻き上げの間隔が狂う様子である。これが行き過ぎるとコマ間かぶりが発生する。
 ミラーアップレバーを動かした状態でシャッターチャージを行う時と、レバーを戻してチャージを行う時にはどうもフィルム送りの間隔に違いがある様子である。
 なので、②の対策としてはミラーアップレバーを戻してシャッターチャージをすればおそらく解決する。

③これについては、フィルムバックの交換をしなければ発生しない。
 だから、交換せずに撮り切った方が潔いだろう。


気まぐれ対策を踏まえた撮影所作(β版)

①GS-1の電源を入れる。
②ミラーアップレバーがOFFに入っていることを確認する。
③多重露出モードがOFFになっていることを確認する。
④シャッターチャージを行う。
⑤ミラーアップレバーを少しだけON側にずらす
⑥ファインダーを覗き露出設定を行う。
⑦続けてピント調整
⑧構図確認
⑨シャッターを切る。
⓪ミラーアップレバーをOFFにする(②に戻る)

こんな情報を必要としてるのは過去の私くらいだろうか。
びっくりするほど誰得情報。
ちなみにこれでもまだ確定ではない状態で2,3については未検証。

ああ、なんて面倒なカメラなんだ。。。


アクセサリとか在庫とか。

店頭では1回しかみたことがない。なさすぎる。
ネットでしかみたことがない。そして高すぎる。
とにかく高い。足元見過ぎだ。

とても買う気にならない値段のものが多い傾向。

そしてレンズマウントもわかりにくい。
BRONICAは過去に様々なシリーズが出ているが、シリーズごとにレンズマウントが違っていたりする。
GS-1と共用のレンズはないので注意が必要。

おすすめはしないがもし買うとするならセットになったものを狙う方が良いだろう。
誰がこんな特殊なカメラを欲しがるのかは本当に不明だが、一応アドバイス程度に頭に入れておいていただければ幸いだ。

ネットで探してもまともな情報はでてこなかったので、現ユーザーである私が残すとしよう。笑


追加で購入したアクセサリ

ポラバック
 →どこでポラロイドを入手するのだ。失敗。
645フィルムバック+ジャンクボディ
 →645バック撮影枚数が狂う。なんなら6x7の方が良いと気づいた。
ZENZNON PG 250mm F5.6
 ⇨重たすぎて使わない。安かったのが唯一の救い。


120フィルムについてちょっと。

リバーサルフィルムを使用すると、フィルム代と現像代を合わせて、5000円程度かかる。
これで6x7の場合、撮影枚数は10枚。

一枚撮るたびに居酒屋で一杯飲めるくらいのコスト。
これぞ贅沢の極み。

ああ、たのしい・・・


さいごに

いくつかのトラブルがあって、これまでいくつかのフィルムをダメにしたが、6x7の迫力はそんな状態でも使いたくなる、そんな不思議な魅力を持ったカメラだ。

以上です
現状で半分くらい壊れてる気がしますが、全壊するまで使おうかと思います。
ありがとうございました。

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