My Favorite Film —VELVIA100—

Yoshimin📸(ライカスキー)

2023年6月26日 09:34

このフィルムは今でも発売されているリバーサルフィルムの1つで、同社から発売されているミラーレスカメラシリーズにもフィルムしミューレションとしてプリセットされている。そちらでもビビッドな写りだ。

特徴

超極彩色

メーカーが超極彩色と謳っているフィルムで、その通り彩度が高く発色が鮮やかである。
特に赤色と緑色が強調される。そのために植物や自然の風景撮影に向いていると言えるだろう。
ここが自然な発色のPROVIAと異なる部分である。

空の色も綺麗だがそれ以上に赤色の花に目がいく。
赤と青の対比でとても綺麗に切り取ることができた１枚だ。

花だけを撮影した１枚。ストロボを使用したがそのおかげか写真内での陰影が強調された一枚となった。

夕陽に照らされた教会が印象的である。

適正露出で撮影すればさすが超極彩色、色がこってり目に出る。
花を撮影した際はその色がかなり際立つ。
色があまりない被写体を撮影した場合、パッとしない写真となってしまう

高いコントラスト・こまかい粒子

明暗をかなりはっきり写すフィルムであるとの印象だ。
自分の作例を振り返ってみてシャドウ部は潰れやすく感じている。
シルエットのみが必要な場合は黒潰れしても特に問題はないだろうが、シャドウ部のディティールを残したい場合は露出に気をつけるべきだろう。

こちらも夕日を撮影したものとなっている。ハイライト部が飛んでしまわないように2/3段ほどアンダーで撮影した。
写真のシャドウ部は完全に潰れているが夕陽は綺麗なグラデーションとともに残すことに成功した。

こちらも夕暮れに撮影した一枚だ。夕陽で作られた陰影より強調して撮影できたと感じた。
かなり細かい微粒子でほとんど目立たない。

露出による画質変化

露出オーバーした場合はコントラストが大きく下がり、全体的に白くなる
露出不足で撮影してしまった場合は、シャドウ部にノイズのようなざわつきが目立つようになる。
情報によれば、不足すると赤かぶりするとのことだったが。私が撮影したものは露出不足のものはあったが少なかった。
アンダー目に撮影すると、赤色がかなり強調される。
いずれのシーンでも赤色が強烈に発色することは確認できた。
色を強調したい場合はあえてアンダー目に撮るのもいいかもしれないがやり過ぎになる気がするので個人的にはお勧めしない。
やはり適正露出で撮影すべきだろう。
夜景を撮影すると緑かぶりしがちになるが、これは蛍光灯の影響だろうと思われる。以前に蛍光灯の室内で撮影した際にも緑被りを起こしたことがあった。
データシートを確認したところ、蛍光灯下で撮影する場合はフィルターが必要なようだ。
https://asset.fujifilm.com/www/jp/files/2019-12/4f3ef86527abf0cc9a9fbdcee593d922/datasheet_velvia100_01.pdf

このフィルムで風景と呼べるようなものは撮影できたことはないが、夕日を撮るとオレンジ〜赤色の部分が強調されて夕陽をより強調して残すことができると感じている。

露出アンダーで撮影した桜。河津桜のためもともと色味の強い種ではなるがピンク色が強調された

完全にアンダーで撮影した1枚。
ストロボを使用したが上手く扱えずにこのような結果となった。

夕暮れに空港から撮影した１枚だ。アンダー目に撮ると色味が強調されて出てくる。

露出がアンダー気味でも、被写体に色が少なければ落ち着いた描写となる。

ビル内の蛍光灯が使用されていると思われる箇所は緑かぶりが発生した。

星の撮影で使用すると、赤色がよく写るという特性からかHα光が反映されやすいとのことだが、光害にめっぽう弱く緑色に被ってしまうことが多いとのことだ。
私はこのフィルムでの星撮影を行う予定はないがもしされる方がいれば何かの参考になると思う。
ちなみに増感＋１まで破綻なく使える、とのことだ。
増感については、ISOの設定をミスしてアンダー目に撮影を行った場合に取り返しが効くので覚えておくといいかもしれない。

余談だが、VELVIA50とは色味が異なるらしい。

私とVELVIA

VELVIAシリーズを使うとなぜか事故が起こりやすく、実はこれまで３本ほどダメにしてしまっている。
だからきちんと撮れた時の嬉しさは格別だった。
特に夕暮れ時のシーンに使用すると印象的でノスタルジックな写真に仕上がることが多かった。
夏の夕方の海で使用すると非常に良いのではないだろうか。私は試す予定がないからだれか試してみてほしい。笑

このネガでこのフィルムと似たものがあり、それが前回に紹介したSuperia Premium400である。
こちらが好きなら一度このVELVIAにも挑戦してみてほしいところだ。

今回は紹介していないがVELVIA50は100と同様、サイドは高いがこちらよりもナチュラルさが増している。
このフィルムも事故が発生して５枚しか撮れなかったのだが、それでも写りには感動した。
いずれ再挑戦したいところだが、演壇が高騰しすぎてそれも難しいだろうか。。。

色味はピーキーで難しい、だが風景や花を印象的に撮影したい場合このフィルムをぜひ使ってみてほしい。

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