ロバート・デ・ニーロとアル・パチーノの2大イタリア系俳優の演技が凄まじい『ゴッドファーザー PARTⅡ』
【個人的な評価】
「午前十時の映画祭12」で面白かった順位:2/2
ストーリー:★★★★☆
キャラクター:★★★★★
映像:★★★☆☆
音楽:★★★★☆
映画館で観るべき:★★★★★
【ジャンル】
犯罪映画
マフィア映画
【元になった出来事や原作・過去作など】
・小説
マリオ・プーゾ『ゴッドファーザー』(1969)
【あらすじ】
1958年。父ヴィトーの跡目を継ぎ、強大な権力を得たマイケル(アル・パチーノ)は、本拠をラスベガス近郊のタホ湖畔に移していた。
だが、幹部に後を継がせたニューヨークの縄張りで問題が起きていた。対立組織との仲裁を依頼されたマイケルは、背後にユダヤ系マフィアの大物ハイマン・ロス(リー・ストラスバーグ)がいることを知る。
その晩、就寝中のマイケルは、窓の外からマシンガン掃射を受ける。マイケル暗殺を計画したのは何者なのかー。
【感想】
「午前十時の映画祭12」にて。1974年のアメリカ映画。マフィア映画金字塔の『ゴッドファーザー』の続編ですね。
<増大するマイケルの怖さ>
このシリーズと言えば、やっぱりヴィトーを演じたマーロン・ブランドあってこそですよね。ただ、彼は前作で病死した設定なので、もう出て来ないんですよ。そのため、インパクトに欠けてしまうのではという懸念もあったんですが、いやはや、マイケル役のアル・パチーノが十分すぎるカバーをしています。
マイケルは前作の前半までは大学に入った坊やだったのに、後半から野心むき出しでリスクになりうるものは次々に排除していく残忍さを見せていましたけど、今作でもそれは健在です。実の兄でさえも手にかけるほどですからね、非情かつ冷酷ですよ。父ヴィトーの方が人情に溢れていたと感じます。そんなマイケルのあまりの卑劣さについていけなくなり、妻はいよいよ離婚を切り出します。ところが、「子供は俺のものだ!」とマイケルは親権だけは手放しませんでした。ああ、あの前作冒頭の幸せそうなひとときはどこへ。。。
そんなマイケルが「仲間と言っても損得だ」と言うシーンがあるんですが、それに象徴されるように、マフィアたちはいかにリスクを消し去り、自分たちの実入りを増やすかっていうことを考えているんですよ。もはやマフィアを通じたビジネス映画と言っても過言ではないかもしれません。
<若き日のヴィトーを演じたロバート・デ・ニーロの圧巻の演技>
この映画の最大の特徴は、先に書いたようにヴィトーの跡を継ぐマイケルのエピソードと並行して、ヴィトーの若かりし頃のエピソードも描いているところです。そのヴィトーを演じたのが、当時31歳のまだ無名に近かったロバート・デ・ニーロ。これがまたすごくいい演技なんですよ。最初は優しそうな青年なんですが、途中から前作のマーロン・ブランドと同じしゃべり方になって、若いながらも威厳を持った雰囲気作りがすごくて。アル・パチーノもそうですが、この2人、30代前半でこの威圧感出せるっておかしくないですかって。今こんな役者さん、いるんでしょうか。
<そんなわけで>
200分という尺(途中10分休憩あったけど)は長いなと思うものの、暗く重厚な雰囲気が見ごたえ抜群な映画でした。これはぜひ映画館で観て欲しいです。
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