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だ ま さ れ た(笑)監督と主演に引っ張られたけどクライマックスが皆無の強盗アクション映画『ザ・ミスフィッツ』

【個人的な評価】

2022年日本公開映画で面白かった順位:9/10
   ストーリー:★★☆☆☆
  キャラクター:★★☆☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★☆☆☆

【ジャンル】

アクション
強盗

【原作・過去作、元になった出来事】

なし

【あらすじ】

凄腕の犯罪プロフェッショナル集団「ミスフィッツ」。極悪人を騙して大金を盗み、恵まれない人たちに分け与えることをモットーとする彼らは、多くが謎に包まれた現代の義賊的存在だ。

そんな彼らの次のターゲットは、凶悪テロリストの資金源となっている大量の金塊だった。金塊が隠されているのは、ドバイの砂漠に隠された最強セキュリティの私営刑務所。今回の任務が一筋縄でいかないことを悟った彼らは、一匹狼で伝説的な盗みのスペシャリスト、リチャード・ペイス(ピアース・ブロスナン)を半ば強引に勧誘し、ドリームチームを結成する。

テロリストに資金が渡るまでのタイムリミットは残り僅か。果たして、彼らは無事に金塊を盗み出すことができるのか?

【感想】

監督は『ダイ・ハード2』(1990)や『クリフハンガー』(1993)のレニー・ハーリン。主演は『007』シリーズで5代目ジェームズ・ボンドを演じたピアース・ブロスナン。期待しかないじゃないですか、この顔ぶれ。ところがですよ、いざ蓋を開けてみると、、、これがまた何とも言えない内容で。。。肉まん頼んだから、具が入ってなかった!みたいな。皮しかねーわ!みたいな。そんな気分になりました(笑)

<ハリウッド映画で時々ある"全部乗せ"の危うさ>

この映画は、私営刑務所に隠された金塊を奪う強盗アクション映画です。そのはずなんですが、中身としては、いろんな映画の要素を全部乗せした幕の内弁当感満載でした。各分野のスペシャリストを集めたチームは、『オーシャンズ』シリーズ感が。刑務所への潜入及び脱出ってのは、『ザ・ロック』感が(笑)終盤にちょろっとあるカーチェイスのシーンは、『ワイルド・スピード』シリーズ感が。ヒットした映画のいいとこ取りをしたのは悪くないと思うんですが、結局何の映画かわからなくなってましたね(笑)

それもそのはず、まずキャラクターが薄すぎる問題があります。各メンバー、みんな一応は得意分野があるのに、その見せ場がゼロで印象に残らないんですよ。格闘に、爆弾に、金持ちにと、いい設定があるにも関わらず、ほとんど活かされてませんでした。もっと見せ場を作ってあげて欲しかった。。。

あと、不必要な会話の多さ。一応はアクション映画なので、テンポのよさを期待しますよね。ところが、ストーリーに関係ない会話ばかりで、テンポがメチャクチャ悪くて。個人的には、けっこう退屈さを覚えてしまいました。

極めつけはアクションの少なさです。格闘もカーチェイスもラスト20分に気持ち程度。予告だと、もっとド派手な内容を思わせるんですが、ちょっと詐欺ですね、これは(笑)

<主演とそれ以外で知名度の差がありすぎる危うさ>

今作の主演はピアース・ブロスナン。ジェームズ・ボンドを演じただけあって、さすがに彼の知名度は抜群だと思います。ところが、それ以外のチームメンバーが、ほとんどわからなくて。過去の出演作を見ると、けっこうな大作に出ている人もいるんですが、これだけ映画を観ている自分でも、パッと出て来ない(笑)

完全にピアース・ブロスナンでもっているようなものですね。ただ、その彼でさえ、ほぼ見せ場なく終わっているので、もはやこの映画は誰得なんだっていう気しかせず。。。一応、若い女の子を引っかけて、ワンナイトできちゃってるところに、「ジェームズ・ボンド健在!」っていう感じはありましたけど、もはやファンサービスのようなものですよね。てか、そもそもこれジェームズ・ボンドじゃないしって(笑)

まあ、見方を変えれば、次の世代を引っ張る"パパ役"を買って出たと思えなくもないですかね~。まだ自分たちだけでは客を呼び込めない若手(じゃない人もいるけどw)のために、自ら客寄せパンダとなり、この映画を観て、彼らも知ってもらおうっていう。その割には、他のメンツが印象に残るかっていうと、そんなこともなかったんですけど(笑)

あ、敵役を演じたのはティム・ロスでした!彼はベテランですね。踏んだり蹴ったりのものすごく可哀想な役どころで、逆にそれが笑える部分ではありました(笑)出番が少ないのに存在感が強いのは、その悲惨なシチュエーションゆえかもしれません。

<一番印象に残ったのは、、、?>

ゲロ(笑)
以上です。

<そんなわけで>

ジャンルとしては好きなんですけど、ちょっと内容の薄さが気になりましたね(笑)出資している人はいるはずですが、どうやって企画が通ったのか知りたいですね。多分、90年代の映画が大好きな人が出資者にいたんじゃないか疑惑。監督の代表作である『ダイ・ハード2』も『クリフハンガー』も90年代前半ですし、ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンドをやってたのも90年代。ゲームとかもそうですけど、メディアで紹介されるときの代表作が古いものばかりだと、その面白さは博打的なところがあるかも、、、?

なので、非オススメです(笑)


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