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学園女王と地味系女子が手を組んだポップでダークな復讐劇が痛快な『リベンジ・スワップ』

【個人的な満足度】

2022年日本公開映画で面白かった順位:32/144
  ストーリー:★★★★★
 キャラクター:★★★★★
     映像:★★★☆☆
     音楽:★★★★☆
映画館で観たい:-(配信のみ)

【作品情報】

   原題:Do Revenge
  製作年:2022年
  製作国:アメリカ
   配信:Netflix
 上映時間:118分
 ジャンル:ダークコメディ
元ネタなど:なし

【あらすじ】

名門私立のローズヒル高校で、女王として君臨していたドレア(カミラ・メンデス)。学園のキングと呼ばれるマックス(オースティン・エイブラムス)と付き合い、セレブな友人たちに囲まれ、全生徒から憧れの視線を受けていた。

ところが、ある日、マックス宛てに送ったセクシー動画が全校生徒に拡散されるハメに!マックスが流したと思ったドレアは、彼にパンチをお見舞い。校長はそれを暴力事件として問題視し、これ以上トラブルを起こさないように注意された。

夏休み、テニス合宿でドレアは地味な少女エレノア(マヤ・ホーク)と出会う。エレノアは両親の方針で、休み明けにローズヒル高校に転校するそうだ。エレノアはドレアに同情的だが、それには理由があった。彼女は同性愛者で、かつてカリッサ(エヴァ・カプリ)という女の子を好きになって告白したものの、カリッサは無理矢理キスされそうになったとデマを流したという。今ではカリッサもまた、ローズヒル高校の生徒。

それぞれ恨みを持つ相手が校内にいることから、ドレアとエレノアはお互いの復讐相手を潰し合おうと画策するが……。

【感想】

これ面白かったですね~。学園のキラキラ感、若々しいロマンス、ドキドキするスリル、スカッとする爽快感など、観ていて飽きない作りが個人的に好感度高かったです!

<ベースは復讐劇>

先にいろんな要素があることは書きましたが、ベースとしては復讐劇ですし、それもオーソドックスな流れだとは思います。顔が割れていないことを利用して、復讐するターゲットを交換してお互いに潰し合おうと。なので、ドレアはエレノアの復讐相手であるカリッサに。エレノアはドレアの復讐相手であるマックスに。それぞれしれっとターゲットの懐に飛び込み、弱みを見つけて、そこを叩く。正攻法な感じですね。そこに恋愛や友情などの要素も入れ込んで、学園感を押し出した演出はよかったです。

<世界観の作り込みが秀逸>

舞台は学園で、中身は復讐劇。特に斬新さは見受けられないんですが、僕がハマった理由は世界観です。邦画の学園モノではお目にかかれないようなスケールのデカさと振り切った設定は最高ですよ。日本にいる身から見ると非日常的すぎてファンタジーのようにさえ感じますから。

マックスの強大すぎる存在はやっぱり目を引きますよね。いわゆるスクールカーストの頂点にいる彼は、『花より男子』(1992-2004)のF4の力をひとりに集約させ、さらに独裁者にしたような感じです。父親も権力者だからか、校長も手を出せないほど。そういう圧倒的な存在がいると、敵対関係もわかりやすく、映画として観やすくなると思います。そんな彼が主催するハメを外したパーティーシーンも本当に楽しそうで、学園天国ってこういうことなのかなと(本作に限らず、洋画のパーティーシーンって何であんなに楽しそうなんですかねw)。それもけっこうな人数でやるから迫力あるんですよ。やっぱり人の多さって存在感を出すためには重要ですよね。特に印象的だったのは、カレッジリングの授与式のシーンです。ドレアとエレノアによって、参加者全員の食事にマジックマッシュルームが入るエピソードがあるんですが、100人近い生徒が一斉にハイになるカオスな光景にはメチャクチャ笑いました。もうね、画がすごい(笑)

<アイコニックなファッションがかっこよすぎる>

さらに注目したいのが、ドレアやエレノアのオシャレすぎる私服の数々です。向こうの人だからこそ着こなせるんだろうなという、カラフルなコーディネートがとてもかっこいいんですよ!それもバリエーションが豊富で。日本であんなカラフルな色遣いはあまり見たことない気がしますが、ああいうアイコンになりうるようなファッションを作るの、アメリカ映画はうまいなといつも思います。

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(いずれも『リベンジ・スワップ』本編より引用)

<そんなわけで>

復讐が題材ながらもポップでダークコメディな学園青春映画でとても面白かったです。世界観もキャラも立っていますし、テンポもいいですし、後半からの怒涛の展開なんか特に見ごたえあるのでオススメしたいですね。

ちなみに、エレノア役のマヤ・ホーク、どこかで見たことある顔だと思ったら、イーサン・ホークとユマ・サーマンの娘でした(笑)母親にそっくりですわ。


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