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『世にも奇妙な物語』が好きならハマりそうな『聖地X』

【個人的な評価】

2021年日本公開映画で面白かった順位:169/250
   ストーリー:★★★★☆
  キャラクター:★★★☆☆
      映像:★★★☆☆
      音楽:★★★☆☆
映画館で観るべき:★★★☆☆

【要素】

ミステリー
サスペンス
世にも奇妙な物語

【元になった出来事や原作・過去作など】

・舞台
 イキウメ『聖地X』(2015)

【あらすじ】

小説家志望の輝夫(岡田将生)は、父親が遺した別荘のある韓国に渡り、悠々自適の引きこもりライフを満喫中。そこへ、結婚生活に愛想をつかした妹の要(川口春奈)が転がり込んでくる。

ところが、韓国の商店街で日本に残してきた夫の滋(薬丸翔)を見かける要。その後を追ってたどり着いたのは、巨大な木と不気味な井戸を擁する和食店。

無人のはずの店内から姿を現したのは、パスポートはおろか、着の身着のままの記憶さえもあやふやな滋だった。輝夫と要は別荘で滋を捉えるが、東京にいる上司の星野(真木よう子)に連絡すると、滋はいつも通り会社に出勤しているという。では、輝夫と要が捕まえた滋のような男は一体誰なのか?

さらに、妻の京子(山田真歩)が謎の記憶喪失に襲われた和食店の店長・忠(渋川清彦)は、「この店はやっぱり呪われているかもしれません」と言い出す始末。日本人オーナー江口(緒形直人)いわく、店の建っている土地では、過去にも同じように奇妙な事件があったことがわかってくる。

負の連鎖を断ち切るため、強力なムーダン(祈祷師)がお祓いを試みるも、封印された“気”の前には太刀打ちできない。この地に宿るのは神か、それとも悪魔か?

彼らはここで繰り返されてきた数々の惨劇から逃れ、増幅し続ける呪いから解放されることはできるのか!?

【感想】

全編オール韓国ロケですが、中身は普通の邦画です。予告、メッチャ怖くないですか?僕はホラーかと思って、観ようかどうしようか迷ってたんですが、他の方の感想で「ホラーではなかった」とあったので観ることに。結果観てよかったと思います。完全なネタバレではないですが、ちょっと内容に触れているところがあるので、知りたくない方は注意してください。何ならここでページをそっ閉じしていただいてもかまいません。。。

<ジャンル不問の映画>

やや怖い雰囲気はあるものの、ホラーというよりミステリーやサスペンスっぽい感じですかね。なんか、そのどれにも当てはまらなそうな感じもしますけど(笑)近しい作品を挙げるとするならば、『世にも奇妙な物語』ですね。あれに出てきそうなエピソードなので、ホラーが苦手な人でも安心して観れると思います。

<お話の設定がよかった>※ちょっとネタバレしている部分があります。

この手の映画はいろいろ書くとネタバレになっちゃうので難しいですね。。。この感想文でも、ちょいちょい"ネタバレあり"と事前に断った上で書くこともありますが、、、これはちょっとでも書くと全部言っちゃうような感じになるので、、、ひとつだけ書いておきましょう。これは、"ドッペルゲンガー"の話です。東京にいるはずの要の夫が、なぜか韓国にもふらりといて、「お前は誰だ!」って真相を追っていく話ですが、ドッペルゲンガーなので、同じ人が2人いることになります。

そのドッペルゲンガーの正体というか、なぜそれが生まれたのかという設定と、その存在を「どうにかする」秘策がうまいなって僕は思いました。なので、世間の評価は低いんですけど、個人的にはけっこう楽しめたんですよね。もともとは舞台で上演された話らしいですが、風景がいろいろ変わる映画の方が、人物の立ち位置を把握しやすい気もするので、これは映画と相性がいいんじゃないでしょうか。

<とはいえ、予告詐欺感は否めない>

上記の設定から、すでに『世にも奇妙な物語』感は全開だと思うんですけど、それは予告から得る印象とはまたちょっと違いますよね。古井戸って日本人にとっては『リング』(怖いのでリンクは貼りませんw)のせいで、ホラーの代名詞みたいな認識だと思うんですよ。なので、予告でそれを推してくるから、バリバリのホラーだと思っちゃうんですけど、実際はそんなことないですからねー。「映画の予告はいかにミスリードを誘うか」みたいなことは漫画の『映画大好きポンポさん』でも言ってますけど、ホラーを期待していた人はがっかりするかもしれませんね(笑)

<その他>

今回、要役を演じた薬丸翔さん(ヤックンの息子さん)の演技がとてもよかったです。あのちょっと軽い、口だけうまい、深く考えてなさそうな感じがリアルでした(笑)


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